ダンピング症候群の場合、主にどのような治療をしますか?
まずは食事の内容や食べ方を工夫します。それでも改善しない場合には、内服薬での治療を行います。
治療法は早期ダンピング症候群と後期ダンピング症候群で異なります。
早期ダンピング症候群
早期ダンピング症候群は、濃度の高い食べ物が小腸に一気に流れ込むことにより、脱水になったり脳の血流が低下することが原因です。食後30分以内に発症します。
治療法
治療法は、まず食事内容や食べ方を工夫します。タンパク質や脂肪が多く、炭水化物の少ない食事を摂ることや、一回の食事を少なくし、食べる回数を増やす分割食にします。
それでも改善しない場合は、ヒスタミンやセロトニンといった生理活性物質の働きを抑える薬を使って治療します。
症状が現れた際には、頭を高くして横になって休むと徐々に症状が落ち着いてきます。
後期ダンピング症候群
後期ダンピング症候群は、食べ物が一気に腸に流れることで血糖値が急激に上昇し、それに対して血糖値を下げるホルモンであるインスリンが過剰に分泌されることで低血糖になることが原因です。食後2〜4時間後に発症します。
治療法
最初の治療法は早期ダンピング症候群と同じで、タンパク質や脂肪が多く、炭水化物の少ない食事を摂ることや、一回の食事を少なくし、食べる回数を増やす分割食が有効です。
それでも改善しない場合は、糖の吸収を遅らせる薬を使って治療します。
症状が現れた際には、早めに砂糖などの甘いものを摂取することで症状を和らげることができます。
公開日:
最終更新日:
横浜医療センター 消化器科
川崎 千瑛 監修
(参考文献)
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