ナルコレプシーの原因は何がありますか?

脳の覚醒中枢の働きが悪くなり、脳内物質をつくる神経細胞の障害が原因と考えられています。

解説

ナルコレプシーの原因は、脳内にあるオレキシン・ヒポクレチンという神経伝達物質が欠乏することと考えられています。
オレキシン・ヒポクレチンとは、人が起きて活動することや、食欲のコントロールに関与している物質です。より専門的な説明となりますが、オレキシン・ヒポクレチンは、脳内モノアミンやヒスタミン、アセチルコリン神経系の働きを介して、睡眠覚醒調整や摂食調整、エネルギー代謝調整に関与しています。
ナルコレプシーでは、オレキシン・ヒポクレチンが消失することでこれらの機能のバランスに不均衡が生じ、過眠症状やレム睡眠関連症状、睡眠の分断化が現れると考えられています。

なお、オレキシン・ヒポクレチンが欠乏してしまう原因のひとつとして、感染症の影響が考えられています。感染症によって、自己免疫性のオレキシン・ヒポクレチンをつくる細胞が失われると言われています。ナルコレプシーは遺伝の影響はありますが、すべてではありませんし、きっかけについては解明されていない部分もあります。

公開日

最終更新日

精神科・心療内科

日下 慶子 監修

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関連するQ&A

ストレスが原因でナルコレプシーとなることはありますか?

ナルコレプシーの原因は解明されていませんが、ストレスなどの環境要因も可能性としては考えられます。

ナルコレプシーの1型と2型とは何ですか?

感情が高まったときに急に力が抜ける「情動脱力発作(カタプレキシー)」がある場合は1型に分類されます。

軽度のナルコレプシーではどのような症状がみられますか?

ナルコレプシーの特徴的な症状である、日中の強い眠気が現れます。

ナルコレプシーと寝不足の違いは何ですか?

ナルコレプシーは十分な睡眠をとっていても、通常考えられない場面で繰り返し寝てしまう睡眠発作です。

ナルコレプシーは日本人に多いのですか?原因はなんですか?

日本は他国よりナルコレプシーの方が多いとの考えもありますが、本格的な疫学調査は行われていません。

入眠時の幻覚はナルコレプシーと関係がありますか?

ナルコレプシーの症状のひとつに、入眠時の幻覚があります。通常、寝はじめの夢として認識されます。

ナルコレプシーが原因でストレスとなることはありますか?

はい。ナルコレプシーそのものがストレスとなる可能性はあります。

ナルコレプシーが原因で死亡することはありますか?

昼間の眠気が強く、起きていられない場合に、転倒したり交通事故の当事者になったりと、事故の危険性が高まります。

急に寝てしまう病気には何がありますか?

急に寝てしまう症状が見られる病気として、ナルコレプシーを含む過眠症、不眠症、低血糖や月経前症候群などがあります。

日中、急に眠くなるのはどんな原因がありますか?

ナルコレプシーという病気によるものや、糖尿病の患者さんに見られる血糖値の急激な変化によるものなど、いくつか考えられます。

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