ナルコレプシーと寝不足の違いは?1型と2型とは?ストレスが原因でなる?

監修医師日下 慶子精神科・心療内科

ナルコレプシーについて、特に知りたいことは何ですか?

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ナルコレプシーと寝不足の違いは何ですか?

ナルコレプシーは十分な睡眠をとっていても、通常考えられない場面で繰り返し寝てしまう睡眠発作です。

日中の眠気が強く、起きていられない状況にはいくつかの原因や病気が考えられます。

原因のひとつであるナルコレプシーは、夜に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に強い眠気が現れる睡眠発作です。
一方、健康な人でも睡眠不足が続くと、日中に強い眠気が現れることがあり、睡眠不足症候群とよばれています。この場合は、通常、睡眠十分とるようにすると、日中の強い眠気はなくなります。

また、ナルコレプシーのひとつの特徴は、通常考えられない場面で繰り返し居眠りをしてしまうことです。例えば、会議でプレゼンテーションを行っている途中、自転車をこいでいる最中、野球の試合中といった場面で寝てしまうことが繰り返し現れます。加えて、情動脱力発作(カタプレキシー)という、大笑いや驚きといった感情の高まりをきっかけに急に力が抜けてしまう発作を起こす方もおられます。

ナルコレプシーと診断される前には、問診で睡眠時間がどのくらいかを確認したうえで、睡眠時間が不足している場合には長時間眠った場合に日中の眠気が軽減するかなどが評価されます。さらに、情動脱力発作(カタプレキシー)の有無や睡眠ー覚醒スケジュールの確認がなされます。
また、睡眠ポリグラフ検査(PSG)、反復睡眠潜時検査(MSLT)の実施が推奨されており、日中の過眠が寝不足によるものか、ナルコレプシーによるものか、もしくは他の睡眠障害によるものかが詳細に区別されます。

もし、昼間に強い眠気があり、居眠りなどで日中の活動に支障がある場合は、医療機関を受診して必要な検査・治療を受けることをご検討ください。
ナルコレプシーと寝不足の症状の違いのイラスト

ナルコレプシーの1型と2型とは何ですか?

感情が高まったときに急に力が抜ける「情動脱力発作(カタプレキシー)」がある場合は1型に分類されます。

ナルコレプシーは、1型(タイプ1)と2型(タイプ2)に分ける場合があります。感情が高まったときに急に力が抜ける「情動脱力発作(カタプレキシー)」がみられる場合はタイプ1です。

1型(タイプ1)

情動脱力発作がみられるタイプです。情動脱力発作とは、大笑いしたときや驚きなどの強い感情の動きにより、筋肉の緊張が数秒~2分以内の間一時的になくなり、急に力が抜けたようになります。
例えば、膝がカクンと抜けたり、顎が落ちてろれつが回らなくなる等の症状です。また、多くの患者さんは脳脊髄液中のオレキシンAという物質の値が低くなっています。最近では、情動脱力発作がみられないものの、脳せき髄液中のオレキシンAの値が低くければ1型に分類される場合もあります。

2型(タイプ2)

1型とは異なり、情動脱力発作がみられないタイプです。MSLT(反復睡眠潜時検査)という過眠症の検査で基準にあてはまり、且つ、ナルコレプシー以外の過眠症の原因がない、例えば睡眠時無呼吸症などが否定される場合には2型と判断されます。

ストレスが原因でナルコレプシーとなることはありますか?

ナルコレプシーの原因は解明されていませんが、ストレスなどの環境要因も可能性としては考えられます。

ナルコレプシーの原因は解明されておらず、心理的なストレスが発症の原因となるかはわかっていません。

ナルコレプシーの原因の一部には、遺伝的要因が関係していると考えられています。しかし、遺伝的要因のみでは説明がつかないため、そのほかの要因が発症に関与している可能性は考えられます。
ただし、ナルコレプシーの有病率は高くはなく、心理的なストレスを抱えていても発症しない人のほうが多いですから、心理的ストレスだけが原因ということはないと言えるでしょう。
また、ナルコレプシーの症状が周囲に理解されないためにストレスを抱えるということはあり得ますので、診断される前の方が心理的ストレスを抱えやすいということはあるかもしれません。

一方、ナルコレプシー以外にも、ストレスが関係する可能性がある過眠症や睡眠障害はあります。もし、昼間に強い眠気があり、居眠りなどで日中の活動に支障がある場合は、医療機関を受診して必要な検査・治療を受けることをご検討ください。

なお、ナルコレプシーの詳しい原因については、以下のQ&Aもご覧ください。

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