ナルコレプシー
と症状の関連性をAIで無料でチェック
更新日:2024/07/18
あなたの症状とナルコレプシーの関連をAIでチェックする
ナルコレプシーについて「ユビー」でわかること
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ナルコレプシーと特に関連する症状について
次のような症状がある方はご注意ください。
集中力が下がっている
- 自覚した時期
- 1か月以上前から
- 症状の程度
- 外出が難しいなど日常生活(買い物や散歩)に支障が出ている
- 症状の経過
- 改善も悪化もしていない
日中も著しく眠く、うとうとしたりよく仮眠をしている
- 症状の頻度
- ほぼ毎日同じような症状がある
- 自覚した時期
- 1か月以上前から
ナルコレプシーとはどんな病気ですか?
『ナルコレプシー』とは、寝てはいけない場面で我慢できないほどの急激な眠気に襲われ、突然5〜15分ほど眠ってしまう病気です。本人や周囲が病気と認識しない事が多く、だらしない、意欲が足りないなどと、誤解をされてしまう事があります。症状に心当たりがある方は、メンタルクリニック(精神科)などを受診してください。
ナルコレプシーへの対処法は?
ナルコレプシーを疑う症状がある場合は、睡眠ポリグラフ検査を行います。診断された場合は、覚醒状態を維持するための薬物治療を受けます。
ナルコレプシーの専門医がいる近くの病院はありますか?
ナルコレプシーの専門医がいる病院を見るナルコレプシーのQ&A
- A.
ナルコレプシーの特徴的な症状である、日中の強い眠気が現れます。
解説ナルコレプシーの特徴のひとつは、日中の強い眠気です。日中の耐えられない眠気や、通常では考えられない場面で寝込んでしまうような症状が繰り返し現れます。
通常は、強い睡眠不足がない限りは朝の起床に異常はないとされ、昼前から午後にかけて眠気が強度になります。
また、場合によっては、情動脱力発作(カタプレキシー)という、大笑いや驚きといった感情の高まりをきっかけに、急に力が抜けてしまう発作を起こす方もおられます。
発症間もない子どもでは、初期症状として、不機嫌や集中力低下、時には多動がみられることがあります。また、しかめ面をしたり、顎を開けて舌を突き出したりすることがあります。さらに、軽い筋緊張の低下により、不安定な歩き方をすることがあります。
初期症状に関しては、以下のQ&Aもご覧ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会. ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン. 日本睡眠学会. 2010
日本神経治療学会.“標準的神経治療:不眠・過眠と過眠と概日リズム障害”.日本神経治療学会.https://www.jsnt.gr.jp/guideline/img/fuminkamin.pdf,(参照 2024-07-24). - A.
ナルコレプシーは十分な睡眠をとっていても、通常考えられない場面で繰り返し寝てしまう睡眠発作です。
解説日中の眠気が強く、起きていられない状況にはいくつかの原因や病気が考えられます。
原因のひとつであるナルコレプシーは、夜に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に強い眠気が現れる睡眠発作です。
一方、健康な人でも睡眠不足が続くと、日中に強い眠気が現れることがあり、睡眠不足症候群とよばれています。この場合は、通常、睡眠十分とるようにすると、日中の強い眠気はなくなります。
また、ナルコレプシーのひとつの特徴は、通常考えられない場面で繰り返し居眠りをしてしまうことです。例えば、会議でプレゼンテーションを行っている途中、自転車をこいでいる最中、野球の試合中といった場面で寝てしまうことが繰り返し現れます。加えて、情動脱力発作(カタプレキシー)という、大笑いや驚きといった感情の高まりをきっかけに急に力が抜けてしまう発作を起こす方もおられます。
ナルコレプシーと診断される前には、問診で睡眠時間がどのくらいかを確認したうえで、睡眠時間が不足している場合には長時間眠った場合に日中の眠気が軽減するかなどが評価されます。さらに、情動脱力発作(カタプレキシー)の有無や睡眠ー覚醒スケジュールの確認がなされます。
また、睡眠ポリグラフ検査(PSG)、反復睡眠潜時検査(MSLT)の実施が推奨されており、日中の過眠が寝不足によるものか、ナルコレプシーによるものか、もしくは他の睡眠障害によるものかが詳細に区別されます。
もし、昼間に強い眠気があり、居眠りなどで日中の活動に支障がある場合は、医療機関を受診して必要な検査・治療を受けることをご検討ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会. ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン. 日本睡眠学会. 2010
日本神経治療学会.“標準的神経治療:不眠・過眠と過眠と概日リズム障害”.日本神経治療学会.https://www.jsnt.gr.jp/guideline/img/fuminkamin.pdf,(参照 2024-07-24).
日本小児神経学会.“Q44:ナルコレプシーの原因や症状について教えてください。”.日本小児神経学会.https://www.childneuro.jp/modules/general/index.php?content_id=51,(参照 2024-07-24).
厚生労働省.“昼間の眠気 -睡眠時無呼吸症候群・ナルコレプシーなどの過眠症は治療が必要”.e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-002.html,(参照 2024-07-24). - A.
ナルコレプシーの症状のひとつに、入眠時の幻覚があります。通常、寝はじめの夢として認識されます。
解説ナルコレプシーの患者さんでは、入眠時に幻覚が現れることがあります。多くは、寝入りばなの夢体験(怖いなどの情動を伴うことが多い)として認識され、はっきりとした人影や動物などの幻視、ふわふわとした感覚、幻聴のような体験が多いとされています。また、日中の短時間の居眠りの際にも、幻覚夢を体験していることが多いとされます。
加えて、目が覚めて意識があるにもかかわらず体を動かすことができない睡眠麻痺(金縛り)の状態となります。重いものがのしかかっている感じで、体を動かすことができない状態です。朝の目ざめの時に最も起こりやすいとされています。上記の入眠時の幻覚を伴うこともあります。
なお、これらの入眠時幻覚や睡眠麻痺は、健康な人、特に若い方でも現れることがあります。そのため、ナルコレプシーの診断の際には区別される必要があります。
もし、入眠時に幻覚が現れるなど気になる症状がある場合には、医療機関を受診して必要な検査・治療を受けることをご検討ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会. ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン. 日本睡眠学会. 2010
日本小児神経学会.“Q44:ナルコレプシーの原因や症状について教えてください。”.日本小児神経学会.https://www.childneuro.jp/modules/general/index.php?content_id=51,(参照 2024-07-24). - A.
昼間の眠気が強く、起きていられない場合に、転倒したり交通事故の当事者になったりと、事故の危険性が高まります。
解説ナルコレプシーそのもので亡くなるというよりは、症状に関連した事故などにより、死亡のリスクがあります。
例えば、高所にいるときなどに情動脱力発作(カタプレキシー)が生じると、転倒・転落してしまうことで命の危険にさらされることがあります。
車などの運転や高所作業などの危険業務の途中で、眠気が強かったり、急に脱力したりすると、事故を起こすリスクがあります。自分だけでなく他者を巻き込んでしまう恐れがありますので、職業の選択には注意が必要です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会.“ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン”.日本睡眠学会.https://jssr.jp/files/guideline/narcolepsy.pdf,(参照 2024-03-15).
- A.
ナルコレプシーという病気によるものや、糖尿病の患者さんに見られる血糖値の急激な変化によるものなど、いくつか考えられます。
解説ナルコレプシーなどの過眠症以外にも、睡眠時無呼吸症候群などの二次性過眠症や、睡眠障害により夜間の睡眠が十分にとれない場合も、急に眠くなることがあります。
眠気の原因になり得るものとして、以下があります。- 睡眠不足
- 脳の睡眠覚醒システムの神経学的な機能異常
- 夜間睡眠の分断
- 睡眠覚醒システムの乱れ
睡眠不足が続くことで睡眠負債が形成され、普段の睡眠時間が1~2時間短縮されることが1週間も続けば、日中の眠気は病的なレベルになるでしょう。
また、眠気の原因には以下のようなケースもあります。月経関連過眠症
一部の女性では、月経周期に関連した過眠症状が繰り返しみられます。月経前や月経時に断続的な過眠期が出現します。
特発性過眠症
夜間の睡眠が長いにも関わらず、覚醒後も眠気が残ります。ナルコレプシーに特徴的な症状はなく、夜間に安定して眠れることが特徴です。
行動起因性の睡眠不足症候群
仕事や生活習慣の乱れなどが原因で十分な睡眠がとれていない場合、日中の眠気としてあらわれます。
身体疾患による過眠
低血糖やウイルス感染後の神経症状などでも眠気が生じることがあります。
薬物あるいは物質による過眠
睡眠薬、抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、抗精神病薬、麻薬性鎮痛薬が原因になり得ます。また、カフェインやニコチンの離脱症状でも眠気が生じることがあります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会.“ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン”.日本睡眠学会.https://jssr.jp/files/guideline/narcolepsy.pdf,(参照 2024-03-15).
- A.
解説欄をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るナルコレプシーのセルフチェックは可能ですが、ナルコレプシーの診断は医師による詳細な評価が必要です。
また、ナルコレプシーのチェックリストではありませんが、睡眠に関するエップワース眠気尺度(JESS)という質問票があります。エップワース眠気尺度(Japanese version of the Epworth Sleepiness Scale: JESS)によるチェック
実際に以下の状況になったことがなくても、その状況になればどうなるかを想像してお答えください。(問1~8の各項目で、0~3で当てはまる数字をひとつだけ選ぶ)
すべての項目にお答えいただくことが大切です。
うとうとする可能性はほとんどない : 0
うとうとする可能性は少しある : 1
うとうとする可能性は半々くらい : 2
うとうとする可能性が高い : 3
問1. すわって何かを読んでいるとき(新聞、雑誌、本、書類など)
問2. すわってテレビを見ているとき
問3. 会議、映画館、劇場などで静かにすわっているとき
問4. 乗客として1時間続けて自動車に乗っているとき
問5. 午後になって横になって、休息をとっているとき
問6. すわって人と話をしているとき
問7. 昼食をとった後(飲酒なし)、静かにすわっているとき
問8. すわって手紙や書類を書いているとき(または、 自分で車を運転中、交通渋滞などで2~3分停車しているとき)
合計点数が高いほど日中の眠気が強いことを意味し、合計11点以上の場合は病的な状態と判断されます。
日中の耐え難い眠気、あるいは居眠り発作が繰り返し起こる場合は、ナルコレプシー以外の睡眠障害の可能性もあります。睡眠外来や精神科の受診をおすすめします。 - A.
はい。初期症状として、睡眠時間の増加や、今までに経験をしたことがないほどの強い眠気の出現などが挙げられます。
解説ナルコレプシーの初期症状として、眠気や睡眠時間の増加がみられることが多いです。
また、すべての方に出るわけではありませんが、発症間もない子どもでは、しかめ面をしたり、顎を開けて舌を突き出したりすることがあります。さらに、軽い筋緊張の低下により、不安定な歩き方をすることがあります。
ナルコレプシーの発症年齢のピークは10代後半~20代前半といわれています。この年代特有の睡眠不足と思われてしまい、診断が遅くなることがあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会.“ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン”.日本睡眠学会.https://jssr.jp/files/guideline/narcolepsy.pdf,(参照 2024-03-15).
- A.
十分な睡眠をとれていても、日中に居眠りを繰り返します。また、眠るときの幻覚や、感情が高揚した時の脱力などもあります。
解説ナルコレプシーでは、以下のような症状が現れます。
睡眠発作もしくは日中の過度の眠気
自分では制御できない眠気が、繰り返し起こります。居眠りは5~15分程度です。居眠りの後に眠気が解消することもありますが、数時間のうちに再度眠気が起こり、居眠りを繰り返すことが多いです。
情動脱力発作(カタプレキシー)
気持ちが高ぶった時に突然力が抜けることです。怒った時、大笑いした時、びっくりした時、怒った時などの強い感情の動きによって誘発されやすいとされています。脱力が持続する時間としては、数秒程度のことが多いです。
入眠時の幻覚
寝入りばなや寝起き時に、明瞭な幻視や幻聴が生じることがあります。はっきりした幻覚・幻聴が生じなくても、入眠時の夢体験があれば、診察時に医師へお伝えください。
睡眠麻痺
重いものがのしかかってくる感じで体が動かせなくなる、いわゆる金縛りです。周囲に人の気配(もしくは人影)を感じることがあります。
睡眠の分断
夜間の眠りが浅く、続けて眠れないことがあります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会.“ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン”.日本睡眠学会.https://jssr.jp/files/guideline/narcolepsy.pdf,(参照 2024-03-15).
- A.
脳の覚醒中枢の働きが悪くなり、脳内物質をつくる神経細胞の障害が原因と考えられています。
解説ナルコレプシーの原因は、脳内にあるオレキシン・ヒポクレチンという神経伝達物質が欠乏することと考えられています。
オレキシン・ヒポクレチンとは、人が起きて活動することや、食欲のコントロールに関与している物質です。より専門的な説明となりますが、オレキシン・ヒポクレチンは、脳内モノアミンやヒスタミン、アセチルコリン神経系の働きを介して、睡眠覚醒調整や摂食調整、エネルギー代謝調整に関与しています。
ナルコレプシーでは、オレキシン・ヒポクレチンが消失することでこれらの機能のバランスに不均衡が生じ、過眠症状やレム睡眠関連症状、睡眠の分断化が現れると考えられています。
なお、オレキシン・ヒポクレチンが欠乏してしまう原因のひとつとして、感染症の影響が考えられています。感染症によって、自己免疫性のオレキシン・ヒポクレチンをつくる細胞が失われると言われています。ナルコレプシーは遺伝の影響はありますが、すべてではありませんし、きっかけについては解明されていない部分もあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本睡眠学会.“ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン”.日本睡眠学会.https://jssr.jp/files/guideline/narcolepsy.pdf,(参照 2024-03-15).
日本睡眠学会.“日本睡眠学会 ガイドライン”.日本睡眠学会.https://jssr.jp/guideline,(参照 2024-03-15).
American Psychiatric Association. Diagnostic & Statistical Manual of Mental Disorders DSM-5. AM PSYCHIATRIC ASSOCIATION PUB. 2013
ナルコレプシーについて、医師からのよくある質問
- 寝入りばなから、リアルな夢をみることが多いですか?
- 笑いなどの心地よい感情をきっかけに、全身の筋肉が弛緩し、崩れる様に倒れましたか?
- 急激な眠気を日中に感じることがありますか?
- かなしばりに、よくなりますか?
- 日中も眠く、うとうとしたりよく仮眠をしたりといった生活が続いていますか?
監修医師
診療科・専門領域
- 精神科
- 心療内科