ウイルス性胃腸炎による一日中続く腹痛と下痢が非常に辛いです。対処法についてアドバイスをお願いします。
40代・女性のご相談
最近、下痢が止まらず困っています。ウイルス性胃腸炎と診断されました。現在、ぜん息の治療も受けています。
7月のある早朝に38度台の発熱があり、行きつけの内科を受診しました。その際、喉の痛み、咳、鼻水などの他の症状は全く見られませんでした。医師は最初、コロナの可能性を疑い検査を行いましたが、結果は陰性。医師によると、コロナワクチンを3回接種しているため、他の症状が出ず発熱だけかもしれないとのことでした。その日は解熱剤(カロナール500)と胃薬(テプレノンカプセル50mg)のみが処方されました。
翌日、高熱とともに水状の下痢と嘔吐が始まりました。動くのも辛く、自宅で安静にしていましたが、次の日も下痢と嘔吐が止まらず、再び内科を受診しました。そこでウイルス性胃腸炎と診断され、吐き気止めと脱水症状を回復する点滴を受けました。追加で整腸剤(ビオフェルミン)と、非常に辛い時のために下痢止め(ロペラミド塩酸塩カプセル1mg)を処方されました。
夜中は、トイレとの往復で身体が休めず、やっと眠れたと思った数時間後に便を漏らしてしまいました。医師は菌を出した方が良いと説明しており、ネットでも同様の情報があったため、下痢止めは服用していません。
現在、嘔吐は収まりましたが、発熱と下痢、腹痛が続いており、ほとんど眠れない状態です。水分は何とか摂れていますが、すぐに腹痛になり排出されてしまいます。
このまま下痢止めを飲むべきか、それとも飲まずに自宅で様子を見た方が良いのか迷っています。発熱よりも、一日中続く腹痛と下痢が非常に辛いです。どうかアドバイスをいただけると助かります。
お話を伺うと、特に下痢、腹痛、発熱が続いており、下痢止めの薬を飲むべきか迷っておられるとのことですね。まず、ウイルス性胃腸炎の場合は、一般的に数日から1週間程度で自然に回復することが多いですが、症状が長引く場合や悪化する場合は注意が必要です。
ウイルス性あるいは細菌性の腸炎を、まとめて感染性腸炎と呼ぶことがあります。急性発症の腹痛、下痢の場合、頻度が多いのは感染性腸炎です。水様下痢で、腹部全体が痛む場合は、ウイルス性腸炎のことが多いです。腹部の一部に痛みが限局したり、発熱が続いたり、血便や粘液のような便が出る場合は、細菌性腸炎を疑います。
いずれの場合も、下痢止めは使わずに、自然に良くなるのを待つことをお勧めします。下痢は、病原体を体外へ排出して治癒を促そうとする体の正常な反応だからです。ただし、症状が非常に辛い場合や生活に支障が出る場合は、医師の指示に従って使用することもあります。
考えられる原因と経過
- ウイルス性胃腸炎: 通常、数日から1週間で回復しますが、症状が続く場合は、他の感染症や合併症の可能性も考えられますので、再度病院を受診することをお勧めします。
- 脱水症状: 下痢や嘔吐が続くと脱水症状が進行し、体力が低下します。経口補水液などで水分補給をしましょう。それも困難な場合は、点滴が必要な場合もありますので、再度病院を受診して相談しましょう。
改めての受診の目安
- 高熱が続く: 発熱が続く場合は、細菌性腸炎や合併症の可能性があります。
- 脱水症状: 口の渇き、尿の減少、めまいなどが見られる場合は、早急に医療機関を受診してください。
- 血便や黒い便: これらは消化管出血の可能性があり、緊急の対応が必要です。
- 持続する腹痛: 腹痛が続く場合は、他の消化器系の問題が考えられます。
まとめ
現在の症状が続く場合や悪化する場合は、再度医療機関を受診することをお勧めします。特に高熱が続く、脱水症状が見られる、血便や黒い便が出る場合は早急に受診してください。下痢止めの使用については、感染性腸炎が疑われている現状では、使用しないことをお勧めします。
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