大腸ポリープ切除後の癌診断と今後の手術について教えてください。
60代・男性のご相談
ご相談いただきありがとうございます。大腸ポリープを切除した後に癌が見つかり、今後の治療について不安を感じていらっしゃるのですね。
大腸ポリープは、大腸の内側にできる小さな隆起物のことです。ポリープの中に癌細胞が見つかることもありますが、これは珍しいことではありません。特に1cmほどの大きさのポリープでは、4分の1の確率で癌細胞が含まれていることがあります。
内視鏡でポリープを切除した後に、追加の手術が必要になることもあります。以下のような場合が考えられます
- 癌が大腸の壁の深いところまで入り込んでいる
- ポリープを切り取った部分に癌が残っている可能性がある
- 癌が周りの血管やリンパ管に広がっている
- 癌の性質が特に悪性である
「かなり悪いのでしょうか?」と心配されているかもしれませんが、今の段階では転移があるかどうかを確認するためのCTなどの検査結果がないため、詳しい状況はわかりません。ただ、通常は内視鏡で切除できる大きさの癌であれば、転移の可能性は低く、手術で治る可能性が高いです。手術後に追加で切除した部分に癌がなかったという結果もあり得ます。
しかし、ポリープを切除した範囲の外に癌が残っている可能性が少しでもある場合は、追加の手術を提案されることが一般的です。手術の内容やその後の見通しについては、担当の先生に詳しく説明をお願いすることが大切です。
【次のステップ】
1. 病理検査の結果を確認する
- 癌がどのくらい深くまで入り込んでいるか
- リンパ節に転移があるかどうか
- 切除した部分に癌が残っていないか
- 癌の種類や性質
これらについて詳しく説明を受け、癌の進行度を理解しましょう。追加の手術が必要な理由を納得できると、今後の治療がスムーズに進みます。
2. 治療方針について相談する
手術が必要な場合、まずは体全体の状態を確認します。全身麻酔を使う手術になることが多いので、麻酔の影響を受けるような合併症や他の健康状態をチェックします。その後、外科の先生と相談し、手術の方法を決めます。治療方針について担当医としっかり相談し、納得できるまで説明を受けましょう。
【まとめ】
大腸ポリープを切除した後に癌が見つかった場合でも、手術で治る可能性は十分にあります。担当の先生に手術の内容やその後の見通し、病理検査の結果、治療方針について詳しく説明をお願いし、よく相談した上で、ご自身にとって最善の選択をしてください。あなたの不安が少しでも和らぐよう、心から応援しています。
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