自己免疫性肝炎の症状は?自己免疫性肝炎と症状の関連性をAIで無料でチェック

監修医師吉岡 藍子消化器内科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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自己免疫性肝炎とは

「自己免疫性肝炎」とはどのような病気ですか?

自己免疫性肝炎とは、免疫が自分の肝臓を誤って攻撃する病気です。

自己免疫性肝炎は、身体の免疫が自分の肝細胞を誤って攻撃し、肝臓に炎症を引き起こす病気です。自己免疫性肝炎は年齢、性別を問わず起こり得ますが、中年の女性でやや多い傾向があります。

発症の仕方はさまざまで、急性肝炎となれば黄疸、腹水といった症状が出現することで病院を受診し、発覚する場合がありますが、まったく無症状で、検診の血液検査の異常をきっかけに見つかることも珍しくありません。

治療は薬物治療で、適切な治療を行えば多くの患者さんでは、それまでの生活と大きく変わらない状況のまま過ごすことができますが、放置すると肝硬変や肝不全に進んでしまうことがあり、早期の診断、治療が大切な病気です。

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自己免疫性肝炎の症状

自己免疫性肝炎ではどのような症状がありますか?

だるさや黄疸がありますが、まったく無症状の方もいます。

自己免疫性肝炎で症状がある場合、比較的多い自覚症状としては、だるさ(倦怠感)が挙げられます。これは、自己免疫性肝炎によって比較的短期間に肝細胞が障害された場合にみられ、朝起き上がるのが困難になるほどの強い倦怠感が生じる患者さんもいます。このような急性の経過では、黄疸(皮膚が黄色くなること)や腹水といった症状が出ることもあります。
自己免疫性肝炎の症状を説明する図です
一方で、自己免疫性肝炎の患者さんでは、まったく症状がないということも珍しくありません。慢性の経過で、比較的軽い肝障害が長い期間続く場合には、自覚症状はまったくなく、血液検査の異常で見つかるということもしばしばあります。

症状の有無が必ずしも病勢と一致しないため、自己判断せず、肝機能の異常を指摘された場合には、専門の医療機関で評価を受けることをおすすめします。

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自己免疫性肝炎には初期症状はありますか?

自己免疫性肝炎の初期は自覚症状に乏しいことがほとんどです。

自己免疫性肝炎の初期は、自覚症状に乏しいことがほとんどです。何か症状が起こるとすれば倦怠感(だるさ)や食欲低下、黄疸などが考えられますが、このような症状があるのは急性発症の場合に限られます。比較的緩やかに発症する場合、このような症状は見られず、自覚的には無症状であることが珍しくありません。

血液検査ではAST/ALTの上昇、自己抗体、IgGといった項目の値が上昇することが手掛かりになります。

初期から急速に進行し重症化する方がいる一方、軽症のまま何年も安定する方もいます。症状だけから診断することは難しく、定期的な検査、経過観察が必要な病気です。

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自己免疫性肝炎の原因

自己免疫性肝炎の原因は何がありますか?

自己免疫性肝炎の原因ははっきりわかっていません。

自己免疫性肝炎の原因は、はっきりわかっていません。身体の免疫が自分の肝細胞を誤って攻撃することで肝炎が起こると考えられていますが、このような免疫の誤作動が起こる原因についてははっきりとした結論は出ていません。ウイルス感染や薬剤など、なんらかのきっかけが複合的に働いて起こるのではないかと考えられています。

また、肝炎を引き起こすのは自己免疫性だけではなく、アルコール性やウイルス性肝炎、脂肪肝、薬剤性肝障害などさまざまなものがあります。これら他の原因を除外する必要があり、そのうえで自己免疫性肝炎が疑われる場合には、血液検査や肝生検などで専門的な評価を行います。

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自己免疫性肝炎の検査・診断

自己免疫性肝炎のセルフチェックはできますか?

自己免疫性肝炎のセルフチェックは困難です。

自己免疫性肝炎を、身体の症状のみから見分ける方法はありません。診断には血液検査や画像検査、時に肝生検などの専門的な検査が必要で、肝障害を引き起こす他の病気を除外する必要もあります。そのため、身体の症状のみから診断することは困難です。

また、まったく無症状で、血液検査の肝機能異常のみという場合も多いため、健診で異常を指摘された場合には症状がなくても、一度医療機関への受診をおすすめします。

例外的に、急性に発症した場合には、黄疸や強い倦怠感、腹水などが出現します。これらの症状は自己免疫性肝炎に限らず、さまざまな原因で起こるため、病院での精査が必要である点は変わりませんが、身体に症状が出るほどの状況では、急を要する可能性が高いです。

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自己免疫性肝炎の診断基準を教えてください。

血液検査、生検、治療効果、他疾患の除外で診断します。

自己免疫性肝炎の診断基準は、

  • ①他疾患による肝障害の否定
  • ②特定の自己抗体陽性
  • ③IgG高値
  • ④組織学的所見
  • ⑤ステロイドの効果

によって診断を行います。

  • ①肝障害は自己免疫性肝炎だけでなく、アルコール、薬剤性、ウイルス性など、さまざまな可能性があるため、まずはそれら別の病気でないことを確かめる必要があります。
  • ②③は血液検査で確かめることができます。
  • ④必要に応じて肝生検を行い、細胞の検査で特徴的な所見があるかを確認します。
  • ⑤自己免疫性肝炎であればステロイドがよく効くため、ステロイドを使用して、肝障害がよくなれば、自己免疫性肝炎である可能性が高いと判断します。

つまり、自己免疫性肝炎の診断は、血液検査、細胞の検査、治療効果などで総合的に判断します。肝障害を起こす原因は多くあるため、他の原因がないことを確かめることも重要です。

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自己免疫性肝炎の治療・対処法

自己免疫性肝炎を治療しないとどうなりますか?

放置すれば肝硬変となり、命に関わる可能性があります。

自己免疫性肝炎を治療せず放置すると、肝硬変や肝不全に進む恐れがあります。自己免疫性肝炎は無症状であることが多く、気づかないうちに肝障害が進行することがあります。

肝細胞の障害が長期間持続し、肝臓が壊れきってしまうと、肝臓は線維化し、肝硬変となります。そのような状態では肝臓の機能は低下してしまい、黄疸、腹水貯留などの症状が出現します。基本的に肝硬変になってしまうと、肝臓の機能が元に戻ることはなく、さまざまな合併症により、命に関わる可能性があります。

そのため、健診などで肝機能の異常を指摘された場合には、無症状でも放置をせず、一度消化器内科や肝臓内科で精査することをおすすめします。

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自己免疫性肝炎の場合、主にどのような治療をしますか?

副腎皮質ステロイドでの治療が標準的です。

自己免疫性肝炎の場合、ステロイドでの治療が標準的です。病気の原因が不明であり、根本的な治療は確立していません。副腎皮質ステロイドによって炎症を抑え、肝細胞の障害を減らすことで肝臓の寿命をできるだけ伸ばすことが治療の目標です。

自己免疫性肝炎の病勢は、AST/ALTのような血液検査の数値である程度予想できるため、定期的な検査を行い、採血上の数値と薬剤の副作用を考え、適切な量での治療を行います。

一般的に、治療初期にはある程度の用量で開始し、効果があった場合には徐々に薬の量を減らしていきます。なんらかの理由で副腎皮質ステロイドの投与が難しい場合には、そのほかの免疫抑制薬を使用します。

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受診の目安・何科を受診するべきか

自己免疫性肝炎が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?

自己免疫性肝炎が疑われる場合には、無症状でも病院への受診をおすすめします。

自己免疫性肝炎が疑われる場合には、無症状でも病院への受診をおすすめします。この病気は急性に発症した場合には、黄疸、倦怠感といった症状が出現する場合もありますが、多くは肝炎が生じても自覚的な症状はなく、気がつかない間に病勢が進行する可能性があります。

検診の血液検査で肝機能異常を指摘されて見つかる場合が多いですが、無症状のため、放置されている場合も少なくありません。治療を行わずにいると、徐々に肝予備能が低下し、肝硬変へと進行する可能性があります。

そのため、血液検査で肝機能の異常を指摘されるなど、自己免疫性肝炎が疑われる場合には、症状がなくても一度医療機関を受診することをおすすめします。肝臓の病気であるため、まずは消化器内科を受診しましょう。

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自己免疫性肝炎の専門医がいる近くの病院はありますか?

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自己免疫性肝炎の薬

自己免疫性肝炎は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

ステロイドで治療を行います。さまざまな副作用があるため、用量の適切な調整が必要です。

自己免疫性肝炎では、主にステロイドでの治療を行います。この病気は自分の免疫が誤って肝細胞を攻撃することが原因であるため、免疫を抑えるステロイドが有効です。ステロイドによって炎症を抑え、肝細胞の破壊を食い止めることができます。

一方でこの薬には多数の副作用が存在します。具体的には、血糖値の上昇、感染リスクの上昇、骨粗鬆症、体重増加などがあります。そのため、まずはある程度の量のステロイドを使って炎症を落ち着かせ、病勢が落ち着いたら徐々に用量を減らしていくのが一般的です。

自己免疫性肝炎では、長期間ステロイドの内服が必要になることが多いため、これらの副作用には注意が必要です。定期的な診察、検査を行い、治療の効果と薬剤の副作用のバランスを見ながら、薬剤の用量を決めていく必要があります。

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対処法・セルフケア

自己免疫性肝炎で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?

薬剤の効果と病勢をよく確認し、それでも無効であれば異なる薬剤を併用します。

自己免疫性肝炎で薬が効かない場合、まずは本当に効いていないのかを確認することが大切です。自己免疫性肝炎の病勢は、血液検査のAST、ALTや、IgGといった数値を確認して判断します。

しかし、これらの項目は自己免疫性肝炎の病状だけで上下するわけではなく、そのほかの薬剤、体調、胆石の有無、食事内容、風邪をひいていたか、などさまざまな要素の影響を受けます。そのため、見かけ上これらの数値が上昇していたとしても、治療が本当に効いていないかは、慎重に判断する必要があります。

また、薬をきちんと飲めているかも重要です。自己免疫性肝炎はステロイドでの治療が主ですが、副作用を心配して患者さんが薬を飲むことを止めてしまっていることがあります。ステロイドには副作用もあり、治療効果と副作用のバランスを取りながら用量を調節しています。まずは医師に指示された通り、しっかりと内服をして、そのうえで効果を見極めることが大切です。

これらの要素を考慮しても、やはり効果がないと考えられる場合には、免疫を抑制する違う種類の薬を追加します。この場合も、基本的にはステロイドも継続し、併用での治療を行います。

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自己免疫性肝炎に関連するその他の質問

自己免疫性肝炎で障害者手帳は取得できますか?

重い肝機能障害となっている場合には対象となります。

自己免疫性肝炎で重い肝機能障害となった場合、身体障害者手帳の対象となる場合があります。治療がよく効き、肝臓の機能が保たれている場合や、アルコールによる影響がある場合には対象外です。

判定方法は自治体の運用に準じますが、一般的には非代償性肝硬変と呼ばれる状態では交付の対象となります。これは、肝臓の機能がほぼ失われてしまい、身体を維持する能力がなくなってしまった状態です。

個別の交付可否については、現在の病状や検査結果によって異なるため、お住まいの自治体窓口で確認してください。

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自己免疫性肝炎で受けられる補助金はありますか?

自己免疫性肝炎は指定難病であり、医療費助成を受けられる可能性があります。

自己免疫性肝炎は指定難病であり、重症度基準を満たす場合や一定の医療費が継続する場合、公費による医療費助成を受けられる可能性があります。

自己負担には、所得区分に応じた上限が設定されており、月ごとの自己負担上限を超える分は助成されます。あわせて公的医療保険の高額療養費制度も利用できます。

申請は自治体の窓口で行います。指定難病の医療費助成を受けるには、医療機関での診断書が必要です。詳細は自治体窓口と主治医に確認しましょう。

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自己免疫性肝炎で食べてはいけないものはありますか?

一般的に、禁酒がすすめられます。

自己免疫性肝炎そのもので、絶対に食べてはいけない食品というものは一般的にありませんが、肝障害をきたす病気であることから、いくつかの注意点があります。

まず、自己免疫性肝炎の患者さんでは、禁酒がすすめられます。病気そのもので肝臓に負担がかかっているため、アルコールの摂取はその負担を助長する可能性があります。また、飲酒によって肝障害が生じていれば、治療の効果があるのか判断ができなくなります。

そのほか、肥満も肝臓への負担となるため、過食を避け体重管理を意識しましょう。サプリメントの摂取は、時に薬剤性肝障害を引き起こすことがあります。新しく飲み始める場合には事前に主治医に相談することをおすすめします。

このように、自己免疫性肝炎では食事に関して、肝障害を引き起こす、そのほかの要素に注意が必要な点があります。

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自己免疫性肝炎について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「自己免疫性肝炎」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 体温は37.5℃以上ですか?
  • ささいなことでも血が出てしまいますか?
  • 最近、白目や体の皮ふが黄色くなっていると感じますか?
  • 最近これまでと比べて精神状態に異変があると感じていますか?

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この記事の監修医師

監修医師 吉岡 藍子

吉岡 藍子

消化器内科・内科

消化器内科医の吉岡藍子と申します。 これまで大学病院や市中病院、健診センターでの内視鏡業務などを通して、消化器領域を幅広く経験してまいりました。 診療の現場では、専門的な用語や複雑な病状の説明に、患者様が戸惑いや不安を感じる場面に何度も出会いました。医療機関で提供される膨大な情報を前に、混乱されてしまう方も少なくありません。そこで、ご自身の病気や体、そして健康について、一人でも多くの方が正しく理解できる環境を作りたいという想いから、ユビーの活動に参加させていただいております。皆様が正しい医学知識に普段から触れ、安心してご自身の健康と向き合えるよう、分かりやすい情報提供に努めてまいります。 【経歴】 新潟大学医学部卒。 新潟県内外の市中病院、大学病院で勤務。 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野にて博士取得。 2022年からユビーに入社し、横浜市で健診内視鏡診療を兼務。

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03