ドライアイで見た目はどう変わる?よく目が乾く、ドライアイである
監修医師山口 知暁東北大学病院 眼科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18
概要
目が乾きやすい(ドライアイ)場合、涙液の分泌低下や蒸発亢進、マイボーム腺の機能不全が原因として考えられます。長時間のパソコン作業やコンタクトレンズ使用で悪化しやすいとされています。目の痛みや充血を伴う場合は、医療機関への相談を検討してください。
ドライアイとは
ドライアイで目が痛いのはなぜですか?
ドライアイで目が痛くなるのは、涙の分泌量の低下により、角膜の傷やびらんが生じやすくなるためです。
ドライアイで目が痛くなるのは、涙の分泌量の低下により、角膜の傷やびらんが生じやすくなって、痛みや異物感が引き起こされるためです。
角膜の痛みは、三叉神経の刺激によって生じます。涙の不足や蒸発の増加により、角膜上皮が乾燥すると、三叉神経の末端が直接刺激を受けて痛みとして認識されます。
一般的な人工涙液の点眼だけでは症状が改善しにくい場合には、抗炎症治療や神経調節を目的とした治療が必要になる場合もあります。
ドライアイによる痛みの症状が続く場合は、眼科を受診し、適切な治療を受けましょう。
「ドライアイ」とはどのような症状ですか?
目が乾く症状や、ゴロゴロするなどの症状です。
ドライアイは、涙の量や質が低下することで生じる疾患です。
加齢や体質の影響に加え、
- デジタルデバイス使用
- エアコンの使用
- コンタクトレンズの装用
- 環境要因(乾燥した空気や強風など)
も発症リスクを高めます。
症状としては、
- 目の乾きや疲れ
- 異物感(ゴロゴロする感じ)
- かすみ目
- 充血
などがあります。
時折、涙が出るといった症状も現れますが、これは目の乾燥によって角膜や結膜が刺激され、反射的に涙が分泌されるためです。この涙はすぐに蒸発しやすく、根本的な潤い不足の改善にはつながりません。
ドライアイの治療には、人工涙液やヒアルロン酸点眼薬を用いた涙の補充、涙の蒸発を防ぐための眼軟膏や湿度管理、涙点プラグによる涙の排出抑制などがあります。
また、生活習慣の見直しも重要であり、パソコン作業中のまばたき回数を意識的に増やしたり、適度な休憩をとったりすることがすすめられます。
重症化すると角膜障害を引き起こし、視力低下につながることもあるため、症状が続く場合には眼科での適切な診断と治療が必要です。
ドライアイが原因で眠くなることはありますか?
あります。目の疲れが眠気を引き起こすことがあります。
ドライアイは、涙の不足や質の異常によって目の表面が不安定になり、視界のにじみや目の疲れを感じやすくなります。この「目の疲れ」は、集中力の低下や思考の鈍化を招き、結果として眠気につながることがあります。
特に、パソコン作業やスマートフォンの長時間使用時に、まばたきの回数が減ることで症状が悪化しやすく、まばたきを促す意識的な休憩や目薬の使用、ホットアイマスクなどのケアが重要です。
また、慢性的な目の不快感が脳にストレスとして伝わり、自律神経の乱れを通じて眠気を感じることもあります。眠気が日常的に強く出るようであれば、ドライアイ以外の要因も含めて、眼科・内科の診察を受けることが推奨されます。
ドライアイが原因で頭痛が起こることはありますか?
あります。目の疲労や緊張が頭痛を誘発します。
ドライアイが原因で、頭痛が起こることは珍しくありません。
涙の不足で目の表面が乾燥すると、ピントを合わせづらくなり、それを補おうとして目の周囲の筋肉(眼輪筋や毛様体筋)が過剰に働きます。これにより目の疲れ(眼精疲労)が蓄積され、首や肩のこり、さらには緊張型頭痛につながることがあります。
特に、デスクワークやスマホ操作の時間が長い若い世代では、姿勢の悪さと相まって症状が強く出る傾向にあります。
対策としては、目の乾燥を防ぐための点眼薬の使用、定期的な休憩、姿勢改善、ホットアイマスクなどの血行促進が有効です。頭痛が頻繁に続く場合は、ドライアイの治療と並行して、内科や神経内科の受診も検討するとよいでしょう。
ドライアイが原因で涙が出ることはありますか?
はい、ドライアイでも涙が出ることがあります。
ドライアイでは、目の乾燥を補おうとする反応として、過剰に涙が分泌されることがあります。
この涙は、質的に通常の涙とは異なり、乾燥を補うために分泌される「反射涙」と呼ばれます。
反射涙は通常の涙よりも粘度が高く、目の乾燥や刺激を和らげる役割を果たします。
しかし、反射涙が過剰に分泌されると、目が常に涙で潤っているように感じることがあり、これがドライアイの症状のひとつです。
このような涙の分泌は、目の表面が十分に潤っていないことを示しており、通常の涙を補うための身体の反応です。
反射涙が多くなると、目のかゆみや異物感が続くことがあるため、適切な治療を受けることが大切です。
ドライアイが原因で目から膿が出ることはありますか?
ドライアイが原因で目から膿が出ることはあります。
ドライアイがひどくなると、目の表面が乾燥して炎症を引き起こすことがあります。
これにより、目の細菌感染が発生しやすくなり、膿のような分泌物が現れることがあります。
特に、目の乾燥や刺激が続くと、結膜やまぶたの縁に炎症が起こり、分泌物がさらに増えることがあります。
ドライアイ自体は直接膿を引き起こすわけではありませんが、目の防御機能が低下し、感染症にかかりやすくなるため、膿が出ることがあります。
もし膿が頻繁に出る、または目が赤く腫れるといった症状が続く場合は、眼科で診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。
ドライアイが原因で視力低下が起こることはありますか?
一時的に視力が低下することがあります。
ドライアイによって、視力が一時的に低下することはよくあります。これは、涙が角膜表面を保護・滑らかに保っている役割を果たしているためで、涙の量が少ない、または質が悪いと、角膜表面が不均一になり、光の屈折が乱れることで「ぼやけ」や「にじみ」が起こります。
このような視力低下は、瞬きをした直後や点眼後に改善することが多く、恒常的な視力低下とは異なります。しかし、ドライアイが長期間放置され、角膜に傷がついたり炎症が慢性化すると、永久的な視力障害につながる危険性もあります。
目の見え方に違和感があるときは、我慢せずに眼科を受診し、早期に適切な治療を受けることが大切です。
ドライアイの原因
ドライアイで目がスースーする原因は何ですか?
ドライアイで目がスースーするのは、目の乾燥や刺激が原因です。
ドライアイの場合、目の表面が十分に潤っていないため、涙の量や質が不足し、目が乾燥します。
この乾燥が目の神経を刺激し、不快感やスーッとした感覚を引き起こすことがあります。
特に空気の乾燥や長時間のパソコン作業、風やエアコンの影響で涙が蒸発しやすくなり、目の表面がさらなる刺激を受けるため、スースー感が強くなることがあります。
また、ドライアイが進行すると、涙の成分が不安定になり、目がうるおいを保とうとする過剰な反射涙が分泌されることもありますが、それでも目の表面に潤いが足りない場合、スースーする感じが続くことがあります。
適切な目薬や生活習慣の改善で症状を緩和することができます。
コンタクトが原因でドライアイになることはありますか?
はい、コンタクトの使用が原因でドライアイになることがあります。
はい、コンタクトレンズの使用が原因でドライアイになることがあります。
コンタクトは目の表面を覆うため、涙の蒸発を促進しやすく、涙の安定性を損なうことがあります。
特に長時間の装用や、乾燥した環境での使用はリスクが高まります。
また、コンタクトレンズの素材や種類によっては涙を吸収しやすいものもあり、目の乾燥感を強く感じる原因となります。
さらに、レンズの汚れやケア不足も目の表面に刺激を与え、涙の分泌を妨げることがあります。
ドライアイの症状がある場合は、眼科で適切な診断とアドバイスを受け、必要に応じてコンタクトの種類を変えるか、使用を控えることが大切です。
また、人工涙液や加湿器の使用など、乾燥対策を併用することで症状の軽減が期待できます。
ドライアイの原因や考えられる病気には何がありますか?
ドライアイの原因は、加齢や体質、エアコンやスマートフォンなどの使用に伴って起こることがあります。
ドライアイの原因は、加齢や体質の影響に加え、
- デジタルデバイス使用
- エアコンの使用
- コンタクトレンズの装用
- 環境要因(乾燥した空気や強風など)
も発症リスクを高めます。
症状としては、
- 目の乾きや疲れ
- 異物感(ゴロゴロする感じ)
- かすみ目
- 充血
が出ることもあります。
治療法には、人工涙液やヒアルロン酸点眼薬を用いた涙の補充、涙の蒸発を防ぐための眼軟膏や湿度管理、涙点プラグによる涙の排出抑制などがあります。
重症化すると、角膜障害を引き起こし視力低下につながることもあるため、症状が続く場合には眼科での適切な診断と治療が必要です。
受診の目安・何科を受診するべきか
ドライアイを放置するとどうなりますか?
放置すると目の表面が傷つき、視力低下などのリスクがあります。
ドライアイを放置すると、涙の量や質の異常により目の表面が乾燥し続け、角膜や結膜に傷がつきやすくなります。
これにより、目の痛みや異物感、充血、視界のかすみといった症状が悪化し、重症化すると視力の低下を招くこともあります。
また、涙が本来持つ殺菌・保護機能が低下するため、細菌感染を起こしやすくなり、結膜炎や角膜潰瘍といった合併症のリスクも高まります。
さらに、ドライアイによる不快感や疲労感が、集中力の低下やストレスの原因となることもあります。
早期に適切な治療を行うことで、症状を抑え、目の健康を守ることができますので、自己判断で放置せず眼科の受診をおすすめします。
ドライアイの場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
乾き目やゴロゴロするなどの違和感がある場合には、眼科を受診しましょう。
ドライアイは、加齢や体質の影響に加え、
- デジタルデバイス使用
- エアコンの使用
- コンタクトレンズの装用
- 環境要因(乾燥した空気や風が当たるなど)
によって発症する疾患です。
症状としては、
- 目の乾きや疲れ
- 異物感(ゴロゴロする感じ)
- かすみ目
- 充血
が出ることもあり、重症化すると角膜障害を引き起こし、痛みや視力低下につながることもあります。
上記のような症状がある場合には、眼科への受診をおすすめします。
検査・診断
ドライアイのセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
ドライアイでは、以下のような目の症状が出ます。
- 目が疲れる、ぼやける
- 目が痛い、充血する
- 目が重い、しょぼしょぼする
- 涙が出る
- 目が乾く
- 目がゴロゴロする
目の病気が原因となっている場合もありますので、このような症状がみられる場合には眼科を受診してください。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、ドライアイかどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
参考文献
ドライアイ研究会診療ガイドライン作成委員会. ドライアイ診療ガイドライン. 日眼会誌. 2019, 123, 489~592.
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/dryeye_guideline.pdf
島﨑 潤.ドライアイに悩む方へ―生活の注意と治療の目安―.公益社団法人 日本眼科医会,https://www.gankaikai.or.jp/health/52/index.html(参照 2025-02-27)
https://www.gankaikai.or.jp/health/52/index.html
ドライアイの診断基準を教えてください。
涙の量や質、目の表面の状態を検査して総合的に診断します。
ドライアイの診断は、いくつかの検査を組み合わせて行われます。
主な基準としては、
- 「自覚症状」
- 「涙液の安定性」
- 「涙の量」
- 「角結膜上皮障害」
の4つが挙げられます。
自覚症状には目の乾き、疲れ、かすみなどがあり、問診で確認されます。
涙の安定性は「涙液層破壊時間(BUT)」という検査で測定し、5秒以下であれば異常とされます。
涙の量は「シルマー試験」で調べ、5mm以下ならドライアイの可能性があります。
さらに、フルオレセイン染色によって目の表面の傷(角結膜上皮障害)を確認します。
これらの結果を総合的に評価して診断されます。
ドライアイの場合、どのような検査を行いますか?
涙の量や質を測定する検査が行われます。
ドライアイの診断で行われる検査にはシルマー試験とフルオレセイン染色があります。
シルマー試験は、涙の分泌量を測定するための検査で、目の下まぶたにろ紙を置き、涙がどれだけ吸収されるかを計測します。
通常、5分間で涙の量を測定し、吸収された量が少ないとドライアイの可能性が高くなります。
一方、フルオレセイン染色は、涙膜の安定性や目の表面の傷を確認するための検査です。
フルオレセインという染料を点眼し、紫外線の光を当てると、目の表面に傷や乾燥部分が緑色に染まります。
これにより、角膜や結膜に小さな傷がないか、涙膜の不安定さがわかります。
これらの検査により、ドライアイの原因や状態を詳しく評価し、適切な治療を計画します。
ドライアイの治療
ドライアイで手術をすることはありますか?
はい、重症のドライアイでは手術を行うことがあります。
ドライアイの治療では、まず点眼薬や生活習慣の改善が基本となりますが、それでも症状が改善しない重症例では手術を検討することがあります。
代表的なのが「涙点プラグ挿入術」で、涙が鼻へ流れ出る出口(涙点)を塞ぐことで、目にとどまる涙の量を増やします。これは比較的簡単で負担の少ない処置です。
また、まぶたの形や動きに異常がある場合には「眼瞼手術(がんけんしゅじゅつ)」を行い、まばたきを正常化させることで涙の分布を改善します。
さらに、自己血清点眼や結膜被覆術といった高度な治療も一部のケースで行われます。
手術が必要かどうかは症状の重さや原因によって異なるため、専門医による慎重な診断が必要です。
ドライアイは完治しますか?
ドライアイは完治が難しいですが、症状を軽減・安定させることは可能です。
ドライアイは慢性的な病気とされ、根本的な完治が難しい場合が多いです。
特に加齢やホルモンバランス、自律神経の乱れ、生活環境などが関係していると、長期的な管理が必要になります。
しかし、適切な治療や生活習慣の改善により、症状を大幅に軽減し、快適な状態を保つことは十分に可能です。
治療には人工涙液やヒアルロン酸点眼薬、涙点プラグ、まぶたのケアなどがあり、症状や原因に合わせて選ばれます。
パソコンやスマートフォンの使用時間を見直したり、部屋の湿度を保つことも有効です。
眼科での継続的な診察を受けながら、日常的な対策を取り入れることが重要です。
ドライアイの治療や予防方法には何がありますか?
治療は点眼薬や眼軟膏、涙点プラグを用います。予防には目を休めることや温めることが推奨されます。
ドライアイは、加齢や体質の影響に加え、
- デジタルデバイス使用
- エアコンの使用
- コンタクトレンズの装用
- 環境要因(乾燥した空気や強風など)
によって発症する疾患です。
治療には、人工涙液やヒアルロン酸点眼薬を用いた涙の補充、涙の蒸発を防ぐための眼軟膏や湿度管理、涙点プラグによる涙の排出抑制などがあります。
また、予防にはパソコン作業中のまばたき回数を意識的に増やしたり、適度な休憩をとったりすることがすすめられます。
症状の改善がない場合には、眼科を受診して検査を行いましょう。
ドライアイに関連するその他の質問
ドライアイがひどくなるとどうなりますか?
ドライアイが重度になると角膜上皮に障害が起こり、痛みが強くなることや、場合によっては混濁が残ります。
ドライアイが重症化すると、さまざまな目の障害が生じる可能性があります。
初期の段階では目の乾燥や疲れ、異物感などの軽度な症状が現れますが、放置すると次第に悪化することがあります。
悪化した場合、角膜に傷がついたり、異物感や痛みが強くなったりすることがあります。
さらに症状が進行すると、角膜びらんや角膜潰瘍を引き起こし、視力の低下につながる可能性もあります。
角膜に傷がある場合は細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まり、結膜炎や角膜感染症を発症しやすくなります。
特に、コンタクトレンズを装用している場合には、感染リスクが高まるため注意が必要です。
さらに、慢性的なドライアイでは、持続的な目の痛みや違和感が続くことがあります。場合によっては、まばたきをしても目の潤いが回復せず、ドライアイによる不快感が日常的に続くこともあります。
このように、ドライアイが重症化すると目の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
症状が長引く場合や、市販の点眼薬を使用しても改善しない場合は、早めに眼科を受診しましょう。
ドライアイに使えるおすすめの市販目薬を教えてください。
人工涙液タイプやヒアルロン酸配合のものがおすすめです。
市販の目薬には、さまざまな種類がありますが、ドライアイには「防腐剤なし」「人工涙液タイプ」「ヒアルロン酸ナトリウム配合」などの特徴を持つ製品が適しています。
代表的な製品としては、「ソフトサンティア」(防腐剤無添加の人工涙液タイプ)や「ヒアレイン類似目薬」(ヒアルロン酸配合)などが挙げられます。これらは角膜の潤いを保ち、涙の蒸発を防ぐ効果があります。
また、防腐剤が入っている目薬は、長期使用で目に刺激を与える可能性があるため、ドライアイの方はなるべく避けるのが無難です。症状が重い場合や改善が見られない場合は、市販薬ではなく処方薬を使う必要がありますので、眼科を受診しましょう。
ドライアイに効果のあるマッサージを教えてください。
まぶたのふちを温めてから、やさしくマッサージします。
ドライアイに効果的なマッサージとして「マイボーム腺マッサージ」があります。まぶたの縁にあるマイボーム腺は、涙の蒸発を防ぐ油分を分泌しており、ここが詰まるとドライアイが悪化します。
まず、蒸しタオルや市販のホットアイマスクでまぶたを5分ほど温め、油分を溶かしやすくします。その後、上下のまぶたをやさしく押しながら、目頭から目尻に向かって軽くなでるようにマッサージします。力を入れすぎると逆に傷をつける恐れがあるため、あくまで「やさしく」がポイントです。
このマッサージを1日1〜2回継続することで、涙の質の改善やドライアイの症状軽減につながります。清潔な手で行い、異常があるときは中止し、眼科医に相談しましょう。
ドライアイで、朝目が開かない場合はどうすればいいですか?
まずは目を温め、潤いを補ってからゆっくり開けましょう。
朝、目が開かない原因は、就寝中に涙の分泌量が減り、まぶたと角膜が軽くくっついてしまうことや、まばたきの減少により目が極度に乾燥してしまうことです。無理にこすったり開けたりすると、角膜に傷がついて痛みや視力低下を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
対策としては、起床後すぐに温かいタオルやホットアイマスクでまぶたを温め、目の周囲の血行を促進しながら自然に潤いを取り戻すことが有効です。その後、人工涙液タイプの目薬で目を潤してから、ゆっくりまばたきをして目を開けてください。
毎晩のケアとして、加湿器の使用や、寝る前の目薬点眼、まぶたの清潔も効果的です。改善しない場合は眼科を受診しましょう。
ドライアイで失明することはありますか?
極めてまれですが、重度化で視力障害の危険はあります。
通常のドライアイで、突然失明することはほとんどありませんが、重症化した場合には視力に重大な影響を与えることがあります。特に、角膜に慢性的な傷や炎症が起きると、角膜潰瘍や角膜混濁を引き起こすことがあり、視力が大幅に低下するケースも報告されています。
また、目の表面のバリア機能が弱まることで細菌感染のリスクも高まり、放置すると深刻な角膜障害を招くこともあります。こうした事態を防ぐためには、症状が軽いうちからの早期ケアと、眼科での定期的な診察が不可欠です。
見えにくさや強い乾燥感、痛みなどの自覚症状がある場合は、我慢せずにすぐ受診することが大切です。
ドライアイが重症化するとどうなりますか?
角膜に傷がつき、視力や生活に支障が出る恐れがあります。
ドライアイが重症化すると、単なる乾燥感だけでなく、角膜や結膜に慢性的なダメージが蓄積され、視力や日常生活に深刻な影響を及ぼすことがあります。
具体的には、角膜に細かな傷がつきやすくなり、それが炎症や感染の原因となることも。角膜潰瘍に発展すれば、視力の著しい低下や手術が必要になるケースもあります。
また、慢性的な痛みや異物感、光に対する過敏(羞明)などにより、仕事や勉強、運転といった日常生活にも支障が出てくる可能性があります。
重症化を防ぐためには、早期の診断と治療、正しい目薬の使用、ライフスタイルの改善(パソコン作業の工夫、加湿、まばたきの意識づけなど)が非常に重要です。
更年期でドライアイになることはありますか?
はい、更年期によってドライアイになることがあります。
更年期には女性ホルモン(特にエストロゲン)の分泌が減少します。
このホルモンは涙の分泌や目の表面の健康に関与しており、減少すると涙の量が減ったり、涙の質が低下したりすることがあります。
その結果、目が乾く、ゴロゴロする、かすむといったドライアイの症状が現れることがあります。
また、更年期は自律神経のバランスも乱れやすく、これも涙の分泌に影響します。ドライアイが気になる場合は、点眼薬の使用や眼科での診察をおすすめします。
ドライアイによる目の痛みへの対策方法を教えてください。
人工涙液の使用や加湿、まばたきの意識などが有効です。
ドライアイによる目の痛みを軽減するには、いくつかの対策が有効です。
まず基本となるのは、人工涙液や保湿成分の入った目薬を使用して、目の乾燥を防ぐことです。
これにより目の表面を保護し、痛みの原因となる刺激を軽減できます。
次に、加湿器を使って室内の湿度を保つことも効果的です。
特にエアコン使用時や冬場は空気が乾燥しがちなので、注意が必要です。
また、長時間のパソコンやスマートフォンの使用を控え、意識的にまばたきを増やすことで涙の蒸発を防ぐことができます。
画面作業をするときは、定期的に目を休めることもおすすめです。
眼科では、涙点プラグによる治療や、症状に合った点眼薬の処方も行われていますので、痛みが続く場合は専門医の診察を受けることをおすすめします。
ドライアイで目が充血することはありますか?
はい、ドライアイによる乾燥や刺激で目が充血することがあります。
はい、ドライアイによって目が充血することはよくあります。
ドライアイは涙の量や質の異常により、目の表面が乾燥しやすくなる状態です。
乾燥した目の表面は外部の刺激に対して敏感になり、炎症が起こりやすくなります。
その結果、目の血管が拡張して充血が生じます。特にパソコンやスマートフォンの長時間使用、空調の効いた乾燥した環境などでは、症状が悪化しやすくなります。
もし充血が長引く場合は、単なるドライアイだけでなく、角膜や結膜に傷や感染がある可能性も考えられます。
そのため、自己判断で市販の目薬を使い続けるのではなく、眼科を受診し、正確な診断と治療を受けることが大切です。
早めに対処することで、目の健康を守ることができます。
ドライアイにはどのような目薬がおすすめですか?
ドライアイには、人工涙液やヒアルロン酸の点眼液がおすすめです。
ドライアイの治療の基本的な点眼薬は、人工涙液やヒアルロン酸の点眼薬です。涙の成分に近い構造を持ち、目の表面を潤しながら乾燥を防ぐ役割を果たします。
防腐剤が含まれていないものは、一日に何度でも使用できるため、頻繁に点眼が必要な場合に使用できます。
ドライアイの症状が軽度であれば市販の目薬で対処できますが、症状が改善しない場合や、痛み、視力低下の自覚がみられる場合には、眼科を受診し、適切な診断を受けることが推奨されます。
ドライアイでカラーコンタクトは使えますか?
使える場合もありますが、慎重な選択と管理が必要です。
ドライアイの方が、カラーコンタクト(カラコン)を使う場合は注意が必要です。カラコンは、通常のコンタクトレンズよりも酸素透過性が低かったり、レンズが厚めで目に負担をかけやすいため、ドライアイの症状を悪化させる可能性があります。
しかし、すべてが使えないというわけではありません。近年では、含水率が高く、保水性や酸素透過性を重視したカラコンも開発されており、ドライアイに配慮した製品もあります。ただし、長時間の装用や毎日の使用は避け、1日使い捨てタイプを短時間使用するなど、使用法には十分な注意が必要です。
また、装用中に乾燥感や痛みを感じた場合は、無理に使用を続けず、眼科医に相談するようにしてください。
ドライアイの場合、コンタクトは使用できませんか?
種類や状態により使用可能ですが、注意が必要です。
ドライアイの方でもコンタクトレンズの使用は可能ですが、通常よりも慎重な管理が必要です。
涙の量が少なくなると、レンズが乾きやすくなり、目に張りついたり、ゴロゴロ感、痛み、異物感などが起こりやすくなります。特に、ハードコンタクトや長時間装用するソフトコンタクトは不向きなことが多く、ドライアイ用に設計された保水性の高いコンタクトレンズや、1日使い捨てタイプなどがすすめられます。
また、人工涙液や保湿タイプの点眼薬で、サポートしながら使うことも重要です。ドライアイの症状が強い場合は、眼科医と相談しながら、コンタクトの種類・装用時間などを調整することが大切です。
ドライアイと緑内障は併発しますか?
はい、ドライアイと緑内障は併発することがあります。
ドライアイと緑内障は異なる病気ですが、同時に発症することは珍しくありません。
特に緑内障の治療では、眼圧を下げるための点眼薬を長期的に使用することが一般的ですが、これらの薬剤に含まれる防腐剤や成分が目の表面に刺激を与え、涙のバランスを乱すことでドライアイを引き起こす場合があります。
また、高齢者ではどちらの疾患も発症しやすく、年齢的な背景から併発することも多くなります。
併発している場合、点眼薬の種類や使用方法を工夫したり、防腐剤の少ない製剤に変更することで、ドライアイの症状を和らげることができます。
両方の病気を適切に管理するには、眼科医と相談しながら治療を続けることが大切です。
目の奥が痛くなるのはドライアイですか?
目の奥の痛みはドライアイ以外の原因も考えられます。
ドライアイによって目の表面が乾燥すると、目の疲れや不快感が強くなり、結果的に「目の奥が痛い」と感じることがあります。
ただし、この症状はドライアイ特有というより、目の酷使や眼精疲労、自律神経の乱れによるケースが多いです。
また、目の奥の痛みは、副鼻腔炎、緑内障、視神経の炎症、群発頭痛など、より重篤な疾患の一症状として現れる場合もあります。
長時間のスマートフォンやパソコン使用などによる眼精疲労が背景にあることも多いため、生活習慣の見直しが重要です。
痛みが続く、あるいは視力の低下や頭痛を伴う場合は、眼科をはじめとした専門医を受診することをおすすめします。
ドライアイと結膜炎は併発しますか?
はい、ドライアイと結膜炎は併発することがあります。
ドライアイは涙の量や質の異常により、目の表面が乾燥し、バリア機能が低下するため、結膜や角膜が傷つきやすくなります。
その結果、細菌やウイルスが入り込みやすくなり、結膜炎を引き起こす可能性があります。
また、アレルギー性結膜炎では、目のかゆみや炎症がドライアイの症状を悪化させることもあります。
さらに、ドライアイの治療で使用する点眼薬の成分が刺激となって、結膜に炎症を起こす場合もあります。
そのため、ドライアイと結膜炎が同時に起こることは珍しくなく、両方を適切に管理することが大切です。
花粉症とドライアイの関係について教えてください。
花粉症とドライアイは関係があります。花粉症による目の炎症がドライアイを悪化させることがあります。
花粉症は、花粉が目に入ることによってアレルギー反応を引き起こし、目のかゆみや充血、腫れを生じさせます。
これにより、目を擦ったり、まばたきの回数が増えることで涙の蒸発を早め、乾燥しやすくなります。
また、花粉症によって涙の分泌が不安定になることもあります。
その結果、ドライアイの症状が悪化することがあります。
特に春や秋の花粉の季節は、花粉とドライアイが同時に問題になりやすいです。
花粉症が原因で目の乾燥や痛みがひどくなることを避けるため、抗アレルギー薬や人工涙液を使うことが効果的です。
ドライアイの場合、見た目にどのような変化がありますか?
目が充血したり、乾燥してうるおいがなく見えることがあります。
ドライアイの場合、見た目にもいくつかの変化が現れることがあります。
代表的なのは、目の充血です。目の表面が乾燥して炎症を起こすことで、白目部分に赤みが出やすくなります。
また、涙の分泌量が減ることで目の表面がカサつき、うるおいがなくなって見えることもあります。
さらに、まばたきの回数が増えたり、目を細めるような仕草が多くなるため、周囲から「目がしょぼしょぼしている」とみられることもあります。
目やにがたまりやすくなることもあり、白くカサカサしたそれがまぶたの縁や目頭に付着することもあります。
これらの変化が気になる場合は、早めに眼科で診断を受けることをおすすめします。
ドライアイの重症度分類について教えてください。
ドライアイは 、 重症度1(軽度)~重症度4(重度) の4段階に分類されています。
ドライアイは、症状の程度に応じて 重症度1(軽度)から重症度4(重度) までの4段階に分類され、それぞれに適した治療法が推奨されています。
重症度1(軽度)
重症度1(軽度) では、目の乾燥や疲れを感じるものの、日常生活には大きな支障がないことが多いです。
まばたきをすると一時的に症状が改善し、軽い異物感やかすみ目がみられることがあります。
軽症では、環境の改善や生活習慣の見直しを行うことで症状の緩和が期待できます。
また、人工涙液の点眼やまばたきを意識的に増やすことも有効です。
重症度2(中等度)
重症度2(中等度) になると、目の乾燥がより強くなり、異物感や痛みを感じることが増える場合が多いです。
長時間のパソコン作業やエアコンの使用で症状が悪化し、目のかすみや充血がみられることがあります。
そのため、重症度1の対策に加え、抗炎症治療が推奨されます。
重症度3(重度)
重症度3(重度) になると、目の不快感が頻繁に現れ、目を開けているのがつらくなることがあります。
涙の蒸発が進み、目の表面に傷ができやすくなるため、治療を強化する必要があり、通常の点眼治療に加えてコンタクトレンズの使用や血清点眼などが使用されます。
重症度4(最重度)
重症度4(最重度) になると、強い痛みや視力低下がみられ、まばたきをしても潤いが回復しない状態となります。
角膜びらんや角膜潰瘍が進行し、放置すると視力を大きく損なうリスクがある状態です。
ドライアイに関連する病気・症状
この記事の監修医師
山口 知暁 先生
東北大学病院 眼科
【経歴】 金沢桜丘高校卒業 金沢医科大学卒業 東北大学卒後研修センター 臨床研修 東北大学病院 眼科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18