好酸球性食道炎の場合、主にどのような治療をしますか?

胃酸分泌を抑える薬の内服や、吸入ステロイド薬の嚥下による治療、食事療法を行います。食道の狭窄部位をバルーンで拡張することもあります。

解説

胃酸の分泌を抑える内服薬治療、食道のアレルギー反応や炎症を抑える局所ステロイド嚥下療法、アレルギーの原因食物を避ける食事療法などがあります。
好酸球性食道炎と診断したら、まず胃酸を抑える内服薬治療を行います。十分な効果がなければ、局所ステロイド嚥下療法を行います。日本ではまだ好酸球性食道炎に対する局所ステロイド薬が保険適用になっていないため、喘息という病気に使われている吸入ステロイド薬を飲み込む方法で代替することがあります。現在、好酸球性食道炎に効果がある新しい薬が開発・研究されています。
食事療法には、

  • 成分栄養療法(タンパク質がアミノ酸レベルまで分解された状態の栄養剤を摂取する)
  • 除去食(アレルギーの原因食物を避ける)

があります。
アレルギーの原因食物を調べる検査はいくつかありますが、正確性が十分ではなく、その解釈にはアレルギー専門医の判断が必要です。個別に原因食物を調べるのではなく、原因となる頻度が多い4つの食品(牛乳、鶏卵、大豆、小麦)を避ける方法が、一般的になっています。
食道が狭窄し、飲み込みづらさが出ている場合は、内視鏡を用いて狭窄部位をバルーン(治療用の特殊な風船)で拡張する処置を行うこともあります。

公開日

最終更新日

東日本橋内科クリニック 一般内科

平松 由布季 監修

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好酸球性食道炎

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関連するQ&A

好酸球性食道炎が原因で癌になることはありますか?

好酸球性食道炎が原因でがんになるという報告はありません。

好酸球性食道炎は女性もかかることがありますか?

好酸球性食道炎は30~50歳代の男性に多いとされていますが、女性でも発症する場合はあります。

好酸球性食道炎は難病ですか?

好酸球性食道炎は、「好酸球性消化管疾患」という名称で厚生労働大臣によって難病指定されています。

好酸球性食道炎はストレスと関連はありますか?

ストレスによって好酸球性食道炎を発症したり、増悪させたりするかどうかは分かっていません。好酸球性食道炎の子どもたちが、その症状や治療の負担によって、ストレスを抱えることがあります。

好酸球性食道炎は治りますか?

完治は難しく、治療を中断すると再発する病気です。症状が治まり、落ち着いた状態を維持することが重要です。

好酸球性食道炎の内視鏡所見はどのようなものですか?

白色滲出物、粘膜浮腫、縦走溝、輪状溝、食道狭窄・狭細化が特徴的な所見として挙げられます。

好酸球性食道炎の診断基準はなんですか?

飲み込みづらさなどの症状があり、かつ、食道の粘膜に好酸球が一定数以上集まっていることを確認し、診断します。

好酸球性食道炎のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

好酸球性食道炎が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

子どもの場合は小児科、成人の場合は消化器内科を受診してください。特に胸のつかえ感、胸焼け、胸痛等の症状が続く場合や、それにより食事がとれないような場合は早めに受診しましょう。

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