好酸球性食道炎の場合、主にどのような治療をしますか?
胃酸分泌を抑える薬の内服や、吸入ステロイド薬の嚥下による治療、食事療法を行います。食道の狭窄部位をバルーンで拡張することもあります。
胃酸の分泌を抑える内服薬治療、食道のアレルギー反応や炎症を抑える局所ステロイド嚥下療法、アレルギーの原因食物を避ける食事療法などがあります。
好酸球性食道炎と診断したら、まず胃酸を抑える内服薬治療を行います。十分な効果がなければ、局所ステロイド嚥下療法を行います。日本ではまだ好酸球性食道炎に対する局所ステロイド薬が保険適用になっていないため、喘息という病気に使われている吸入ステロイド薬を飲み込む方法で代替することがあります。現在、好酸球性食道炎に効果がある新しい薬が開発・研究されています。
食事療法には、
- 成分栄養療法(タンパク質がアミノ酸レベルまで分解された状態の栄養剤を摂取する)
- 除去食(アレルギーの原因食物を避ける)
があります。
アレルギーの原因食物を調べる検査はいくつかありますが、正確性が十分ではなく、その解釈にはアレルギー専門医の判断が必要です。個別に原因食物を調べるのではなく、原因となる頻度が多い4つの食品(牛乳、鶏卵、大豆、小麦)を避ける方法が、一般的になっています。
食道が狭窄し、飲み込みづらさが出ている場合は、内視鏡を用いて狭窄部位をバルーン(治療用の特殊な風船)で拡張する処置を行うこともあります。
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最終更新日:
東日本橋内科クリニック 一般内科
平松 由布季 監修
(参考文献)
Jason D Eckmann et al. Efficacy of Atopy Patch Testing in Directed Dietary Therapy of Eosinophilic Esophagitis: A Pilot Study. Dig Dis Sci. 2018, 63, p.694-702.
Alfredo J Lucendo et al. Guidelines on eosinophilic esophagitis: evidence-based statements and recommendations for diagnosis and management in children and adults. United European Gastroenterol J
. 2017, 5, p.335-358.
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