慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の余命はどのくらいですか?
軽症例や治療の反応がよい場合には5年生存率は89%〜100%と良好とされています。
病気の重症度、病変の部位、患者さんの年齢、体の状態や合併症の有無、治療への反応性など、さまざまな要因の影響を受けます。
現在は、肺血管拡張薬の使用や肺動脈内膜剥離術(PEA)による外科治療、バルーン肺動脈形成術(BPA)などのカテーテル治療が行われるようになり、生存期間が改善しています。
血栓を取り出す手術が行われた場合、5年生存率(診断から5年後に生存している方の割合)が82~95%、10年生存率は75~93%とされています。
バルーン肺動脈形成術(BPA)治療では、1〜2年生存率は97%以上であるとされていますが、長期間の生存率についてはまだはっきりしていません。
手術ができない場合に実施される薬物療法でも、5年生存率は87%程度です。しかし、肺動脈の圧や血管抵抗が高い場合には依然として生存率は低いです。
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最終更新日:
おだかクリニック 循環器内科 副院長
小鷹 悠二 監修
(参考文献)
巽浩一郎ほか.慢性血栓塞栓性肺高血圧症(指定難病88).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/307(参照 2024-03-18)
日本循環器学会ほか.“肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)”.https://js-phlebology.jp/wp/wp-content/uploads/2019/03/JCS2017_ito_h.pdf,(参照 1899-12-30).
慢性血栓塞栓性肺高血圧症2022診療ガイドライン作成委員会.“慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)診療ガイドライン2022”.https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00751/,(参照 1899-12-30).
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