逆流性食道炎の原因、どういった人がなりやすいかを教えてください。
食道から胃の入口は通常閉じていますが、食べものなどが通る時以外も緩んでしまい逆流してしまうことが原因です。ストレス、体型変化、ピロリ菌不在、食事内容などが関連します。
ストレスとの関連
胃酸の分泌は自律神経で調整されています。
そのため、ストレスによって自律神経の働きが乱れると、胃酸の分泌量や分泌のタイミングにも異常が生じます。
結果として胃酸の逆流も起こりやすくなるので、ストレスは逆流性食道炎と大いに関係があると言えます。
体型・姿勢との関連
妊娠や肥満でお腹が膨れて腹圧が掛かると胃が圧迫され逆流しやすくなります。また、加齢などにより背中が丸くなることや前屈みの姿勢でも胃が圧迫されます。
食道・胃の筋力低下
高齢になり食道と胃のつなぎめの筋力が落ちることでも胃酸の逆流が起きやすくなります。
ピロリ菌との関連
また、胃の中にピロリ菌がいないと胃酸の分泌が活発となり、胃酸が逆流しやすくなります。
近年はピロリ菌除菌者数が増加し、ピロリ菌感染率も低下しているため、逆流性食道炎の患者数は今後増えるのではないかと考えられています。
その他
食べ過ぎ、食べてすぐ横になる、コーヒー・紅茶・炭酸をよく飲むなどの食習慣が関連することがあります。(こちらも参照)
新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器科
吉岡 藍子 監修
(参考文献)
日本消化器病学会. 胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021. 南江堂, 2021.
Imagama, S. et al. Influence of lumbar kyphosis and back muscle strength on the symptoms of gastroesophageal reflux disease in middle-aged and elderly people. Eur. Spine J. 21, 2149–2157 (2012)
Anand, G. & Katz, P. O. Gastroesophageal reflux disease and obesity. Gastroenterol. Clin. North Am. 39, 39–46 (2010)
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