網状皮斑の場合、主にどのような治療をしますか？

【治療方針の決定】

網状皮斑（Livedo Reticularis: LR）の治療は、それが体の病気（全身性疾患）が原因で起こっているか（二次性）、あるいは特に病気がない生理的な反応や原因不明なもの（一次性・特発性）かによって大きく異なります。原因となる病気が判明した場合、その基礎疾患を治療することが最も重要です。

【生理的・特発的な場合】

• 寒冷によって皮膚が網目状になる生理的LRや、原因が特定できない特発性LRでは、寒冷を避けることが推奨されます。
• 原因不明のLRで症状がない場合は治療は不要です。
• 症状がある患者さんには、足を高く上げる、弾性ストッキングを着用するなどの保守的な対策が有効な場合があります。

【全身性疾患が原因の場合の治療例】

• 血管の炎症（血管炎）が原因の場合、ステロイドや免疫を抑える薬（免疫抑制剤）を使用します。
• 抗リン脂質抗体症候群（APS）によるLRの場合、血栓（血の塊）を防ぐために、低用量アスピリンや抗凝固剤などが用いられることもあります。
• 血流障害による場合、禁煙、アスピリンなどが検討されます。