アメーバ赤痢の原因や考えられる症状には何がありますか？

赤痢アメーバは土壌中や水中にいますが、発展途上国などで衛生環境が整っていない地域では、赤痢アメーバで飲食物が汚染されることがあります。汚染された飲食物を口にすることで感染します。
また、すでに感染しているヒトの糞便から感染することもあり、先進国では特に同性愛者の性感染症として問題になっています。
以下のような症状がみられます。

大腸炎

赤痢アメーバが大腸に感染すると、粘血便、腹痛、下痢などがみられます。頻回のしぶり腹と共に少量の下痢や粘血便を繰り返すことが多いです。大量の下痢が見られる事はあまり多くありません。腹痛は軽い排便時の下腹部痛にとどまることもあります。

肝膿瘍

赤痢アメーバが肝臓に感染し膿瘍（膿のたまった部分）をつくると、発熱、上腹部痛、お腹の張り、大量の汗などを認めることがあります。

その他

ごく稀に、赤痢アメーバが心臓の周りの空間の心嚢という場所に感染して心嚢炎をきたしたり、脳、肺や皮膚などにも感染して脳炎、肺炎、皮膚炎を起こすことがあります。この場合には、感染した場所によって頭痛・呼吸困難などさまざまな症状をきたします。