ウエスト症候群は治りますか?
完全に治ることは少なく、緩やかに発作が続いて知的障害や運動発達の遅れなどを伴うことが多いです。
長期的な予後(病気や治療の経過・結末についての見通し)は、ウエスト症候群の原因となる基礎疾患の有無や内容、治療への反応などによって異なります。ただし、早期かつ適切な治療を受けることで、発作を減らし、発達が促されることが期待できます。
全体としてACTH(副腎皮質刺激ホルモン)療法などにより50~80%の患者さんで短期的には発作が軽快しますが、その後、30~40%の患者さんが、極めて難治であるLennox-Gastaut症候群(レノックス・ガストー症候群:てんかん症候群の一種)に移行するとされています。
また、長期的には約50%の患者さんでてんかんが持続するとされています。80~90%の患者さんで精神発達の遅れを認め、自閉症の合併率も高いとされています。
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最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
小児慢性特定疾病情報センター.“点頭てんかん(ウエスト(West)症候群)”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.shouman.jp/disease/details/1123062/,(参照 2024-03-12).
小児慢性特定疾病情報センター.“レノックス・ガストー(Lennox-Gastaut)症候群”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.shouman.jp/disease/details/11_23_063/,(参照 2024-03-12).
Matti Sillanpää et al. Long-term mortality of patients with West syndrome. Epilepsia Open. 2016, 28, p.61-66.
Betül Tekin Güveli et al. Long-term outcomes in patients with West syndrome: an outpatient clinical study. Seizure. 2015, 25, p.68-71.
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