「三度熱傷」とはどのような病気ですか?
三度熱傷は皮膚が深部まで損傷され、神経も失われ無痛となる重いやけどです。
【どんなやけど?】
三度熱傷(医学用語ではⅢ度熱傷または深部熱傷)は、熱による皮膚の損傷が、表面の層(表皮や真皮)を超えて、その下の皮下組織という深いところまで達した状態を指します。
【見た目と痛み】
やけどした部分は、血の気がなくなり、蝋のように白っぽくなったり、ひどい場合は炭のように黒く焦げたり、硬くなるのが特徴です。痛みを感じる神経までが傷ついてしまうため、ほとんど痛みを感じないことが多いです。
【治療と重症度】
皮膚へのダメージが非常に大きいため、自然に治るのが難しく、時間がかかります。多くの場合、手術による治療が必要になります。大人で体表面積の10%以上、子どもや高齢者で5%以上の三度熱傷は「重症」とされ、専門の病院での入院治療が必要です。
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(参考文献)
波利井清紀ほか. 創傷外科. 克誠堂出版. 2015
佐々木淳一ほか.“熱傷診療ガイドライン(改訂第3版)”.日本熱傷学会.https://www.jsbi-burn.org/members/guideline/index.html,(参照 2025-12-11).
一般社団法人 日本形成外科学会.やけど(熱傷).日本形成外科学会,https://jsprs.or.jp/general/disease/kega_kizuato/yakedo/yakedo.html(参照 2025-12-11)
漆舘聡志.やけど(熱傷).一般社団法人 日本創傷外科学会,https://www.jsswc.or.jp/general/yakedo.html(参照 2025-12-11)
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日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
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