槌指(マレットフィンガー)の固定方法を教えてください。
保存治療では装具固定を、手術では鋼線(K-ワイヤー)を用いた固定が主に用いられます。
槌指の固定方法は、手術を行わない「保存的治療」と「手術的治療」で異なります。具体的には以下のとおりです。
保存的治療(主に腱性マレット)
指の第1関節(DIP関節)をまっすぐに伸ばした状態で、装具(マレット装具)やギプスを用いて固定します。使用される装具の種類には、スタックスプリント、カスタムメイドの熱可塑性スプリント(個々の指に合わせて作るプラスチック製の装具)、アルミニウムフォームスプリントなどがあり、通常は第1関節を6〜8週間継続して固定します。装具による常時の固定が終了したあとも、夜間だけ装具を使用し続ける場合などがあります。
手術的治療(主に骨性マレット)
経皮的に細い鋼線(K-ワイヤー)を皮膚の上から骨に刺して、関節と骨折部を固定する方法が最も一般的です。石黒法といって、2本の鋼線を使って骨片を整復しながら固定する手法がよく用いられます。4〜6週間の鋼線固定が終了したあとは、鋼線を抜去したあとに、装具で固定を行う場合もあります。骨折が複雑な場合は、小さなネジやアンカーを使った観血的整復内固定術が行われることもあります。
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槌指(マレットフィンガー)
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山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
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