槌指(マレットフィンガー)の場合、主にどのような治療をしますか?

一般的には腱性では装具による保存治療が行われ、骨性では手術が必要となる場合があります。

槌指の治療は、なるべく早く、十分に指を伸ばす機能を取り戻すことを目的に行われます。この病気は、損傷のタイプや、怪我をしてからどれくらい時間が経ったかによって治療法が異なる場合があります。全体としては、手術と手術以外の治療(保存的治療)のどちらも遜色ない良い結果が報告されており、どちらを選ぶかは患者さんの状況ごとに検討されます。

腱性マレット指(伸筋腱の損傷)

装具(シーネやギプス)を使った保存的治療が一般的です。第1関節をまっすぐに伸ばした状態で、通常6週間から8週間、装具を用いて固定します。

骨性マレット指(骨折を伴う損傷)

骨折を伴う場合は、手術が必要になることがあります。よく行われる手術法としては、皮膚の上から細い鋼線(K-ワイヤー)を使って骨折部を固定する「石黒法」があります。損傷の程度によっては、骨折部を直接確認して整復する必要があり、その場合は少し傷が大きくなります。骨折部のずれが大きい場合や、骨が脱臼しかけている場合(亜脱臼)がある際には、手術が優先される場合が多いです。

ただし、実際の治療は患者さんの状況によって異なります。担当する医師にしっかりと確認しましょう。

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山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘 監修

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