化膿性脊椎炎の場合、主にどのような治療をしますか?
抗菌薬の点滴治療と安静が重要です。それでも症状が悪化する場合には、手術が必要となる場合があります。
化膿性脊椎炎の原因は、背骨への細菌感染症です。細菌感染症に対しては、抗菌薬による治療が必要となります。
通常は点滴による治療を行いますが、細菌によってよく効く抗菌薬が異なるため、内服薬が中心となったり、点滴薬と併用する場合があります。
一方で、原因となっている細菌の種類が分からない場合には、有効な抗菌薬を選ぶことが出来ません。このため、原因となっている菌をはっきりさせるために血液培養(採取した血液の中の菌を増やすこと)や患部の生検(患部から少量の膿を採取する)といった処置が必要となる場合があります。
もうひとつ重要なのは、安静にすることです。感染が収まっていない背骨やそのまわりの構造は、通常よりもろくなっています。起き上がる、座る、歩くなどの運動は背骨に強い力がかかってしまい、骨の破壊を進行させることがあります。また、同時に細菌感染症が収まりにくくなるという悪循環をきたしやすいです。このため、化膿性脊椎炎の治療には安静が重要となります。
上記のような治療を行っていても、感染が収まらない場合や、手足の麻痺などの症状が悪化していく場合には、手術が必要となります。
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最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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