熱中症の治療を開始してから治るまでの流れを教えてください。
熱中症は涼しい環境で冷却と水分補給、重症の場合は緊急治療が必要です。
熱中症の治療は、症状の重さに応じて異なりますが、治療の流れは基本的に次のようになります。
まず、軽度から中等度の熱中症の場合、涼しい場所に移動し、安静にすることが重要です。服をゆるめ、身体を冷やすために氷や冷たい水で首や脇の下、足の付け根などを冷却します。同時に、水分と電解質(ナトリウムなど)を補給するために、スポーツドリンクや経口補水液を摂取します。
この段階で適切な対応が取られれば、多くのケースで数時間から1日程度で症状は改善します。
重症の熱中症(意識障害、けいれん、高体温が持続するなど)の場合、緊急治療が必要です。まず、ただちに医療機関へ搬送されることが最優先です。医療機関では、体温を速やかに下げるための冷却治療が行われ、同時に点滴で水分と電解質を補給します。場合によっては、呼吸や循環をサポートする処置が必要になることもあります。
重症例では、完全な回復までに数日から数週間かかることもあり、回復後も後遺症が残る可能性があるため、長期的な経過観察が必要です。
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最終更新日:
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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熱中症とはどのような病気ですか?
気温や湿度が高いところで長時間過ごすことで体温が上がってしまい、さまざまな症状をきたす病気です。
熱中症にはどのような人がなりやすいですか?
スポーツをしている若い人や屋外で仕事をしている中壮年の人、高齢者がなりやすいと言われています。
熱中症を放置するとどうなりますか?
症状が悪化し、場合によっては命に関わる可能性もあります。
熱中症の後遺症にはどのようなものがありますか?
脳や肝臓、腎臓、心臓、肺などに障害が残る可能性があります。
熱中症の対策や予防はどうしたらいいですか?
高温多湿の環境をなるべく避け、こまめに水分をとりましょう。体を動かすときは合間に休憩をとりましょう。
体温を下げるのに効果的な方法を教えてください。
クーラーの効いた室内などの涼しい環境に移動し、氷水などを使って全身を冷やします。
熱中症ではどのような症状が見られますか?初期症状はありますか?
初期症状として、めまいや顔のほてり、ふらつき、頭痛などが見られます。重症になると意識障害などが生じます。
熱中症と症状が似ている他の病気はありますか?
重症時に見られる意識障害や痙攣(けいれん)は、髄膜炎や脳炎などの病気によっても起こることがあります。
熱中症が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
症状がII度以上の重症の場合や、軽症であっても応急処置でよくならない場合は受診しましょう。
どのようにして診断しますか?
症状が出たのが高温多湿の環境下で、ほかに疑わしい病気が考えられない場合、熱中症と診断します。
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