「ゴーシェ病」とはどのような病気ですか?

グルコセレブロシドという物質を分解する酵素が不足・欠如し、骨髄などの細胞内にたまってしまう遺伝性疾患です。

解説

細胞はライソゾームと呼ばれる細胞内器官で不要な物質を分解しています。
ゴーシェ病は、ライソゾーム内ではたらく加水分解酵素のひとつであるβ-ガラクトシダーゼ(GBA)の活性が低下したり、欠損することで発症する先天代謝異常症です。
GBAは細胞膜の構成要素であるスフィンゴ脂質を分解する際にはたらき、グルコセレブロシドをグルコースとセラミドに分解します。
GBAが不足すると白血球の一種であるマクロファージなどの細胞にグルコセレブロシドが徐々に蓄積します。その結果、貧血、血小板減少、肝脾の腫大、骨症状、神経症状を起こします。神経症状のないものはⅠ型、神経症状があり周産期〜小児期に発症するものはⅡ型、神経症状があり乳児期〜小児期に発症するものはⅢ型と分類されます。
日本におけるゴーシェ病の有病率は1/33万人と推定されています。

公開日

最終更新日

東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長

白石 達也 監修

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(参考文献)

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ゴーシェ病

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関連するQ&A

ゴーシェ病の原因は何がありますか?

グルコセレブロシドを分解するβ-ガラクトシダーゼ(GBA)の遺伝子変異で発症します。

ゴーシェ病ではどのような症状がありますか?

肝脾腫、骨折、貧血や血小板減少を起こします。また、神経症状として精神運動発達遅滞、けいれん、筋緊張の亢進などを起こします。

ゴーシェ病には初期症状はありますか?

お腹のふくれ、出血すると血が止まりにくい、歩きにくい、骨の痛みといった症状が起こります。

ゴーシェ病の場合、主にどのような治療をしますか?

不足・欠損した酵素の補充やグルコセレブロシドの合成を阻害する内服治療があります。骨髄移植も検討されます。

ゴーシェ病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

お腹がふくれてきた、発達が遅い、目の動きがおかしいなどを感じた時には小児科を受診してください。

ゴーシェ病のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

ゴーシェ病では顔立ちに特徴はありますか?

角膜の混濁、斜視、眼球運動の制限、口の開けにくさ、頸部後屈があります。

ゴーシェ病の患者さんの寿命はどのくらいですか?

病型や重症度により変わります。Ⅱ型・Ⅲ型の場合、周産期や2歳頃までに亡くなることが多いです。治療ができた場合には長期生存が期待できます。

ゴーシェ細胞とは何ですか?

グルコセレブロシドが蓄積した細胞を排除するために、これらを取り込んだ免疫細胞(マクロファージ)のことです。

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