「ゴーシェ病」とはどのような病気ですか?
グルコセレブロシドという物質を分解する酵素が不足・欠如し、骨髄などの細胞内にたまってしまう遺伝性疾患です。
細胞はライソゾームと呼ばれる細胞内器官で不要な物質を分解しています。
ゴーシェ病は、ライソゾーム内ではたらく加水分解酵素のひとつであるβ-ガラクトシダーゼ(GBA)の活性が低下したり、欠損することで発症する先天代謝異常症です。
GBAは細胞膜の構成要素であるスフィンゴ脂質を分解する際にはたらき、グルコセレブロシドをグルコースとセラミドに分解します。
GBAが不足すると白血球の一種であるマクロファージなどの細胞にグルコセレブロシドが徐々に蓄積します。その結果、貧血、血小板減少、肝脾の腫大、骨症状、神経症状を起こします。神経症状のないものはⅠ型、神経症状があり周産期〜小児期に発症するものはⅡ型、神経症状があり乳児期〜小児期に発症するものはⅢ型と分類されます。
日本におけるゴーシェ病の有病率は1/33万人と推定されています。
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
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