非結核性抗酸菌症の末期症状には、何がありますか?
非結核性抗酸菌症が進行してくると、咳や痰といった症状に加えて息切れや体重減少が起こりますが、末期症状と呼べるような症状はありません。
非結核性抗酸菌症の中で最も多いMAC症は、症状が出にくく命に関わることも少ない病気です。しかし、MAC症を含め非結核性抗酸菌症が、ときに命に関わることもありますが、そのような場合でも「末期症状」と呼べる特別な症状はないものと考えられます。
「末期症状」という言葉は、一般に「病気によって死期が迫っている際にみられる症状」を指して使われますが、医学的に厳密な言葉ではありません。
非結核性抗酸菌症の多くを占めるMAC症は、命に関わることが少ない病気であり、治療を行わずに経過を見ることも多いです。ただし、中には命に関わることもありますし、MAC症以外の非結核性抗酸菌症によって命に関わることもあります。仮に「非結核性抗酸菌症の進行で死期が迫っている状態」だと考えた場合でも、特別な症状があるわけではありません。感染初期と比較して、「ある程度進行した状態」になれば、息切れ・体重減少といった感染初期には出にくいと考えられる症状が出てくることはありますが、これらの症状があるからといって「末期的な状況」とは言えません。
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最終更新日:
医療法人 長又医院 呼吸器内科
長又 誠 監修
(参考文献)
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