副腎癌の余命はどれくらいですか?
副腎癌の5年生存率は全体で16~50%程度とされ、病期や手術の可否により大きく異なります。
副腎癌(副腎皮質がん)は非常にまれながんであり、余命や予後は病気の進行度や治療内容によって大きく異なりますが、全体では5年生存率が16~50%程度とされています。ここでは、5年生存率やステージ別の予後、予後に影響する要因について解説します。
副腎癌の5年生存率
副腎癌の5年生存率は報告によって幅がありますが、全体ではおよそ16~50%程度とされています(小児慢性特定疾病情報センター、柴田ほか 2016)。副腎癌は100万人あたり0.7~2人程度の発生頻度とされる非常にまれながんで、早期発見が難しいことが予後に影響しています。
副腎癌のステージ別の予後
副腎癌の予後は、ステージ(病期)によって大きく異なります。欧州内分泌学会(ESE)のガイドラインでは、病期ごとの5年生存率として以下の数値が報告されています(Fassnacht 2018)。
- ステージI~II(限局性=がんが副腎の中にとどまっている状態):60~80%
- ステージIII(局所進行=がんが副腎の周りの組織やリンパ節に広がった状態):35~50%
- ステージIV(遠隔転移=がんが肺や肝臓など離れた臓器に広がった状態):0~28%
早期に発見された場合は比較的良好な予後が期待できる一方、進行した段階では予後が厳しくなる傾向があります。
副腎癌の予後に影響する要因
副腎癌の予後を左右する主な要因として、以下が挙げられています(Fassnacht 2018、柴田ほか 2016)。
- 手術による完全切除の可否:完全切除(R0切除)ができた場合の5年生存率は約65%であるのに対し、不完全切除では約34%にとどまるとされています
- 病期(ステージ):発見時の進行度が予後に大きく影響します
- ホルモン過剰産生の有無:コルチゾールの過剰産生がある場合、予後が悪くなる可能性が指摘されています
副腎癌の治療と余命の関係
副腎癌の治療では、手術による完全切除が最も重要とされています(国立がん研究センター希少がんセンター)。ただし、切除後も再発率が50~70%と高いことが報告されており(柴田ほか 2016)、術後の経過観察が欠かせません。副腎癌の治療や経過に不安がある場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
Fassnacht M, Dekkers OM, Else T, et al. European Society of Endocrinology Clinical Practice Guidelines on the management of adrenocortical carcinoma in adults. Eur J Endocrinol. 2018;179(4):G1-G46.
国立がん研究センター希少がんセンター「副腎皮質がん(ふくじんひしつがん)」https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/adrenal_cancer/index.html.(参照 2026-09-17).
小児慢性特定疾病情報センター「副腎皮質癌 概要」https://www.shouman.jp/disease/details/01_05_059/.(参照 2026-09-17).
柴田雅央ほか. 副腎皮質癌. 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌. 2016;33(1):36-40.
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はまさき医院 糖尿病・内分泌科
濵﨑 秀崇 監修
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