大人になってから牛乳で下痢しますが、なぜですか?
大人になってから牛乳で下痢する原因には、乳糖不耐症や牛乳アレルギーがあります。
成人が牛乳を飲んだあとに下痢をする原因として、乳糖不耐症の可能性があります。
乳糖不耐症は、小腸で乳糖を分解する酵素であるラクターゼの欠乏により、乳糖が消化・吸収されず、大腸で細菌によって発酵されることで、ガスや酸が生成され、腹部膨満感や下痢、腹痛などの症状を引き起こします。
成人発症型のラクターゼ欠乏では、子供のころはラクターゼが十分に産生されているため、乳糖を含む食品を口にしても問題ありませんが、大人になってからラクターゼの活性が低下することで、下痢などの症状が起こるようになります。
一方、牛乳アレルギーも牛乳摂取後に下痢や腹痛を引き起こすことがありますが、これは牛乳中のタンパク質に対する免疫反応が原因であり、乳糖不耐症とは異なります。
対策としては、乳糖を含む食品の摂取を控えることが基本です。
また、複数回に分けて飲む、温めて飲むなど、摂取方法を工夫することで、症状の軽減が期待できます。
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
野村邦浩.「乳糖不耐症」と「牛乳アレルギー」.一般社団法人長野県医師会公式サイト,https://www.nagano.med.or.jp/general/project/topics/detail.php?id=355(参照 2025-02-26)
Atenodoro R. Ruiz, Jr.,.“乳糖不耐症”.MSD Manual.https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/03-消化器系の病気/吸収不良/乳糖不耐症,(参照 2025-02-26).
齋藤 忠夫. 乳糖不耐について(その3) 乳糖不耐の特徴、診断方法および食品中の乳糖の低減・除去方法. 畜産技術. 2021, 2021, 29-34.
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