ヨーグルトと食物繊維を一緒に摂ると腸活の効果が上がりますか?シンバイオティクスとはどういう意味ですか?
プロバイオティクス(乳酸菌など)とプレバイオティクス(食物繊維など)を組み合わせる食べ方は「シンバイオティクス」と呼ばれ、それぞれ単独よりも腸内環境を整える効果が高まる可能性があるとされています。
この記事でわかること
- プロバイオティクス・プレバイオティクス・シンバイオティクスの違い
- ヨーグルトと食物繊維を組み合わせることの根拠
- シンバイオティクスを日々の食事に取り入れる方法
プロバイオティクス・プレバイオティクス・シンバイオティクスとは
「プロバイオティクス」は、腸内環境に有益にはたらく生きた微生物(乳酸菌・ビフィズス菌など)を指します。「プレバイオティクス」は、腸内の有用菌の栄養となる食品成分(食物繊維・オリゴ糖など)です。これら2つを組み合わせた概念が「シンバイオティクス」で、両者を同時に摂取することでプロバイオティクスの定着・増殖をプレバイオティクスが助ける相乗作用を期待するアプローチです。3つの概念の定義と役割は科学的に整理されており、それぞれの組み合わせの意義が論じられています[Am J Clin Nutr. 1999;69(5):1052S-1057S.]。
なぜ組み合わせると効果が高まる可能性があるのか
プロバイオティクスを単独で摂っても、そのすべてが腸に届くわけではなく、実際は胃酸などの影響で大きく数を減らすと考えられています。一方、プレバイオティクスとして食物繊維やオリゴ糖を一緒に摂ると、それらが腸内に届いた有用菌のエサとなり、増殖や定着を助けると考えられています。複数の研究をまとめた総説では、シンバイオティクスはプロバイオティクス単独・プレバイオティクス単独よりも腸内フローラの改善に関連する可能性が示されています[Nutrients. 2017;9(9):1021.]。
食生活の補助として:シンバイオティクスを取り入れる方法
日常的にシンバイオティクスを取り入れる方法として、ヨーグルトやプロバイオティクス飲料にバナナ・大麦・ゴボウなどのプレバイオティクス成分を含む食品を組み合わせることが考えられます。市販の機能性表示食品の中にも、乳酸菌とオリゴ糖・食物繊維の双方を配合し、シンバイオティクス的効果を標榜する製品があります。あくまで食生活全体の補助として位置づけ、主食・主菜・副菜バランスの整った食事を基本にしたうえで活用することが推奨されています。
腸活でシンバイオティクスを活用するうえで検討が推奨される点
「プロバイオティクスとプレバイオティクスを意識して組み合わせる」ことで相乗効果が期待できると考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ
より良い「腸活」を考えたとき、単にヨーグルトなどのプロバイオティクスのみを摂取するだけでなく、菌のエサとなる食物繊維などとセットで摂取する、シンバイオティクスを心がけるのはいかがでしょうか。一方で、効果が強力に確認された方法ではないことにも注意が必要です。シンバイオティクスの考え方は、毎日の食事にほんの少しの組み合わせを意識するだけで実践できます。ただし、効果には個人差があります。消化器症状が続く場合は、消化器内科への受診をご検討ください。
まとめ:シンバイオティクスは「菌と食物繊維のセット」が基本
- プロバイオティクス(乳酸菌等)+プレバイオティクス(食物繊維等)の組み合わせをシンバイオティクスという
- プレバイオティクスは腸内有用菌のエサとなり、定着・増殖を助ける可能性がある
- シンバイオティクスはプロバイオティクス単独よりも腸内フローラ改善に関連するとされている
- ヨーグルト+バナナ・オリゴ糖など、日常食で実践できる
- 効果には個人差があるため、症状が続く場合は消化器内科への受診をご検討を
FAQ
Q. オリゴ糖サプリとヨーグルトを一緒に摂っても効果がありますか?
プレバイオティクス(オリゴ糖)とプロバイオティクス(ヨーグルトの乳酸菌)を組み合わせるのはシンバイオティクスの考え方に沿っており、菌の定着を助ける可能性があるとされています[Nutrients. 2017;9(9):1021.]。ただし食品やサプリの種類・量によって異なるため、効果には個人差があります。
Q. 食物繊維はどのくらい食べれば腸活に効果がありますか?
腸内細菌の栄養として食物繊維が重要であることはエビデンスが蓄積されていますが、今回確認した論文の範囲ではシンバイオティクスとしての最適摂取量を特定できませんでした。普段の食事に野菜・豆・海藻を意識的に加えることが実践的なアプローチとされています。
編集・監修基準について
本記事は情報の正確性を担保するため、以下のフローを経て作成・公開されています。
Q作成
医師執筆/監修
QAレビュー
公開
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
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