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スピロノラクトン（アルダクトンⓇA）に副作用はありますか？
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
はい。悪心・嘔吐、倦怠感、便秘、食欲不振などの副作用が報告されています。
スピロノラクトン（アルダクトンⓇA）は、一部の患者さんでは副作用が発生することがあります。その重大な副作用と一般的な副作用を以下に示します。
重大な副作用
電解質異常（頻度不明）
電解質のバランスが崩れ、高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシスなどになることがあります。不整脈、全身倦怠感、脱力感などの症状が現れます。
急性腎不全（頻度不明）
腎臓の働きが急激に悪くなることで、電解質異常になったり、むくみ、血尿、蛋白尿などの症状が現れることがあります。
中毒性表皮壊死融解症（TEN）、皮膚粘膜眼症候群（Stevens-Johnson症候群）（いずれも頻度不明）
薬剤に対するアレルギー反応によって、全身の皮膚が赤くなり、水ぶくれや皮膚のただれなどの症状が現れることがあります。症状は薬剤を服用した数日後に現れます。
副腎という器官で作られるホルモンにはアルドステロンがあり、ナトリウムと水を身体の中に保ち、カリウムを排せつする働きを持っています。スピロノラクトンはアルドステロンを阻害する作用があり、この作用が過剰になると、低ナトリウム血症や脱水、高カリウム血症に伴う以下のような副作用が生じます。
その他、スピロノラクトンは、アルドステロンや男性ホルモン・女性ホルモンと同じステロイド骨格をもつ構造のため、男性ホルモンや女性ホルモンの作用を抑えることがあり、以下のような副作用が生じることもあります。
その他の一般的な副作用（頻度：0.1~5%未満）
使用中は、これらの副作用の発現に十分注意する必要があります。気になる症状があれば、すぐに医師・薬剤師へご連絡してください。
(参考文献)
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