自然気胸の術後経過と再手術の可能性について教えてください。
20代・男性のご相談
息子さんの体調について、とても心配されていることと思います。大学生の息子さんが自然気胸で手術を受けられ、術後1週間後に検査を控えているとのことですね。心中お察しします。
手術後1週間で肺が完全に膨らんでいないことは、体質を含め、実はよくあることです。手術後は、肺の周りで炎症や組織の修復が進んでいて、これが肺の膨らみを妨げることがあります。また、手術によって胸の中で癒着が起こることも、肺が膨らみにくくなる原因です。
息子さんの場合、2ヶ月前にも気胸のような症状があったけれど、レントゲンでは異常がなかったとのことですね。これは軽い気胸だったか、自然に治った可能性があります。ただ、その後も仰向けで寝ているときに胸から音がしていたということなので、何かしらの変化があったのかもしれません。
今回の気胸が前回のものと関係があるのか、新たに起こったのかは判断が難しいですが、エコー検査で空気漏れがないか確認することが大切です。
以下に、考えられる状況とその対応についてお話しします。
エコー検査で空気漏れが確認された場合
- 自然治癒を待つ:空気漏れが少なく、肺が順調に膨らんでいる場合は、自然に治るのを待つことがあります。この場合、安静にして様子を見ます。
- 再手術:空気漏れが多く、肺が膨らまない場合は、再手術が必要になることもあります。
エコー検査で空気漏れが確認されなかった場合
- 肺の膨張を促す治療:肺が膨らみにくい場合は、呼吸の練習やリハビリを行い、肺がしっかり膨らむようにします。
今後の見通し
自然気胸は再発しやすいので、再発を防ぐために禁煙や激しい運動を控えること、飛行機に乗るのを控えることが必要になるかもしれません。再発を繰り返す場合は、手術が必要になることもあります。
まとめ
息子さんは手術後1週間で、まだ肺が完全に膨らんでいない状態です。エコー検査で空気漏れがあるかどうかを確認し、その結果に応じて治療を進めます。
空気漏れがある場合は、自然に治るのを待つか、再手術を考えることになります。空気漏れがない場合は、経過を見ながら肺の膨らみを助ける治療を行います。自然気胸は再発しやすいので、生活習慣の見直しが大切です。
何か不安なことや疑問があれば、ぜひ担当の先生に相談してください。息子さんが早く元気になることを心から願っています。
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