指のむくみと痛みの原因と治療法について教えてください。
60代・女性のご相談
長い間、朝に指がむくんで曲げにくい状態が続いているとのこと、不安なお気持ち、よくわかります。いくつかの病院を訪ねても原因がわからず、治療法も見つからないのはつらいですよね。ここでは、考えられる原因についてお話ししますね。
まず、関節リウマチやその類似の病気が考えられます。これは、関節に炎症が起こることで、痛みや腫れ、こわばりが生じる病気です。特に朝に症状が強く出ることが多いです。過去にリウマチの検査を受けて陰性だったとしても、症状が続いている場合は再度検討する価値があります。リウマチは血液検査だけでなく、症状や経過を総合的にみて診断されることが多いです。
次に、変形性関節症も考えられます。これは、関節の軟骨がすり減ることで痛みや腫れが生じる病気です。特に親指の付け根に起こることが多く、日常生活に支障をきたすこともあります。女性ホルモンとの関係も指摘されており、ホルモンバランスが変わる時期に症状が強くなることがあります。
また、腱鞘炎、いわゆるばね指も考えられます。これは、腱とそれを包む腱鞘の間で炎症が起こることで、痛みや腫れが生じる病気です。過去にばね指と診断され、注射治療を受けたことがあるとのことですが、再発することもあります。
さらに、甲状腺機能低下症も可能性のひとつです。これは、甲状腺ホルモンの分泌が低下することで、全身の代謝が低下し、むくみや冷えが生じることがあります。
次のステップとしては、整形外科を受診し、レントゲンや血液検査を受けることをおすすめします。必要に応じて、専門医への紹介も考慮されるとよいでしょう。
治療法は原因によって異なりますが、痛みや炎症を抑える薬や注射、リハビリテーション、場合によっては手術が考えられます。日常生活では、手指を温めたり、休ませたりすることが大切です。軽い運動やバランスの取れた食事も症状の改善に役立ちます。
不安な気持ちを抱えずに、まずは専門の医師に相談してみてくださいね。あなたの症状に合った治療法が見つかることを願っています。
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