横になると息苦しい/上半身を起こすと楽になる・息苦しくて目が覚める
監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18
横になると呼吸が苦しくなり、上半身を起こすと呼吸が楽になる
「横になると呼吸が苦しくなり、上半身を起こすと呼吸が楽になる」に関連する主の病気には、気管支喘息、右心不全、慢性心不全などがあります。
横になると呼吸が苦しくなり、上半身を起こすと呼吸が楽になる
息が苦しくなって目が覚める
「息が苦しくなって目が覚める」に関連する主の病気には、気管支喘息、慢性腎臓病・慢性腎不全、アスペルギルス症などがあります。
息が苦しくなって目が覚める
起座呼吸とは
起座位とはどのような体勢を指しますか?
ベッドを斜めにして上半身を起こした姿勢や、少し前かがみになって机などにもたれかかった姿勢など、上半身を起こした姿勢を指します。
上半身を起こした姿勢を「起座位」と言います。心不全では、ベッドを背中を付けた状態で斜めにすると息苦しさが軽減されることが多いです。一方、呼吸器の病気(肺炎や喘息など)では、前かがみになって机やクッションにもたれると楽になることが多いです。
「起座呼吸」とはどのような症状ですか?
起座呼吸とは、横になると息苦しくなり、座ると楽になる症状です。
起座呼吸とは、横になると息苦しくなり、座ると楽になる症状です。
心臓の機能が弱まると、血液を全身にうまく送り出せなくなり、肺に水分が溜まってしまうことがあります。起座呼吸は、この肺に溜まった水分のせいで息苦しさを感じる症状のひとつです。
特に、横になって寝ると、肺に溜まった水分が重力によって肺全体に広がり、呼吸がさらにしんどくなります。そのため、体を起こしたり座ったりすることで、水分が肺の下の方に移動し、一時的に息が楽になるのです。これは、心不全で肺に水分が溜まっていることを示す、重要なサインのひとつとされています。
起座呼吸の原因
起座呼吸の原因や考えられる病気には何がありますか?
起座呼吸は、主に心臓の機能が弱まる心不全によって、肺に水が溜まることが原因で起こります。
起座呼吸は、主に心臓の機能が弱まる心不全によって、肺に水が溜まることが原因で起こります。
心臓の働きが低下すると、血液を全身に送り出す力が弱くなり、肺に水分が溜まって息苦しさを感じることがあります。これが「肺うっ血」と呼ばれる状態です。起座呼吸は、この肺うっ血によって横になると呼吸が苦しくなる症状で、特に心不全の際に肺うっ血を評価する重要なサインのひとつです。
このような状態は「心不全」でよく見られ、心不全の原因となる病気は多岐にわたります。例えば、心筋梗塞などの心臓の血液の流れの障害、心臓の弁の異常である弁膜症、血圧が高い状態が続く高血圧、脈の異常である不整脈、心臓の筋肉の異常である心筋症など、さまざまな病気が考えられます。
起座呼吸が起こる原因は心不全ですか?
心不全が主な原因ですが、肺の病気が原因になることもあります。
起座呼吸は心不全に伴う症状として起こることが多いですが、肺炎や気管支喘息といった呼吸器の病気が原因となることもあります。いずれも速やかな治療が必要な病気なので、疑わしい症状が見られる時はすぐに受診しましょう。
受診の目安・何科を受診するべきか
起座呼吸の場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
起座呼吸では循環器内科を受診してください。夜間に息苦しさで目が覚める場合は救急受診が必要です。
起座呼吸は、心不全で引き起こされる症状のため、まず循環器内科を受診しましょう。
起坐呼吸は心不全の重要な所見です。特に、夜間に横になれないほどの息苦しさや、夜中に息苦しくて目が覚める場合は、すぐに救急医療機関を受診すべきです。
また、普段なら問題ない自宅での軽い動作で、息切れを感じるようになった場合も、早めの受診が大切です。
心不全の診断には、心電図や胸部X線、心臓エコー検査などが行われるため、心臓病を専門とする循環器内科を受診しましょう。
起座呼吸の症状がある場合、何科を受診したらよいですか? また、病院を受診する目安はありますか?
起座呼吸と思われる症状が見られる時は、すぐに内科か循環器内科を受診しましょう。
起座呼吸は心不全に伴ってよく見られる症状のため、それらしい症状が起こったらすぐに内科を受診しましょう。かかりつけ医があればまずはかかりつけの内科を、ない場合にはできれば循環器内科を受診してください。
検査・診断
起座呼吸のセルフチェックはできますか?
横になった時の息苦しさと、座ると楽になるかを確認することが重要です。解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
横になった時の息苦しさと、座ると楽になるかを確認することが重要です。起座呼吸は、心臓の働きが弱まって肺に水分が溜まることで、横になると息苦しく、体を起こすと呼吸が楽になる症状です。セルフチェックでは、次のような症状がないか、普段から自分の体調に意識を向けることが大切です。
- 夜間に横になって、眠れないほどの息苦しさを感じるか
- 夜中に急に息苦しくて目が覚めることはないか
- 普段はなんでもなかった軽い動作(例えば、部屋の中を少し歩くだけ)で、息切れを感じることはないか
これらの症状は、心臓に負担がかかっているサインかもしれません。また、毎日血圧や体重を測定して記録すること、普段との違いがないか確認する習慣も、異変の早期発見に役立ちます。
症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、起坐呼吸かどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
起座呼吸に関連するその他の質問
横になると息苦しくなるのはなぜですか?
身体を横にした状態のほうが、肺の中に血液や痰などが溜まりやすいためです。
横になると、下半身に溜まった血液が心臓へと戻ることで血流が増加します。しかし、心不全などで心臓の機能が低下していると、血液がうまく流れずに肺の血管に溜まってしまいます。これによって身体に酸素を十分取り込むことができなくなると、呼吸が苦しくなります。
また、横になると、肺にお腹からの圧力を受けるため、程度の強い喘息やCOPDでは、横になると息が苦しいと感じることがあります。
参考文献
Walker HK et alClinical Methods: The History, Physical, and Laboratory Examinations. 3rd edition. Boston1990.
筒井 裕之. 急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版).2017.
Pulmonary Advanced Physical Diagnosis.Lumen Learning,https://www.lumen.luc.edu/lumen/meded/medicine/pulmonar/apd/asth1.htm(参照 2023-12-30)
A. F. Elbehairy, et al. Eur. Respir. J. 2019, 54, PA879.
起座呼吸は心不全と関係がありますか?
起座呼吸は心不全と深く関係しており、心不全によって心臓の機能が低下することで引き起こされる肺うっ血の重要なサインです。
起座呼吸は、心不全と深く関係しており、心不全によって、心臓の機能が低下することで引き起こされる肺うっ血の重要なサインです。
心不全は、心臓のポンプ機能が弱まることで、体や肺に水が溜まったり、血液をうまく送り出せなくなったりして、息切れやむくみなどの症状が出る病気です。特に、心臓の働きが低下すると、肺に水分が溜まる「肺うっ血」という状態になります。
起座呼吸は、この肺うっ血が原因で、横になると息苦しさを感じ、体を起こすと呼吸が楽になる症状です。これは、急に心不全が悪化した際に、肺のうっ血が進んでいることを示す、非常に感度の高い症状のひとつと考えられています。
起座呼吸について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「横になると呼吸が苦しくなり、上半身を起こすと呼吸が楽になる」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 胸がどきどきしていますか?
- ゼーゼー・ヒューヒューするような呼吸音がしますか?
- せきが出ていますか?
- たんが出ていますか?
起座呼吸に関連する病気・症状
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この記事の監修医師
白石 達也 先生
東日本橋内科クリニック 内科・循環器内科
京都大学医学部卒。田附興風会医学研究所北野病院で臨床研修、仁生社江戸川病院で循環器内科医として勤務。Ubie社での勤務を経て、東日本橋内科クリニック院長。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18