パラ百日咳とはなんですか?
パラ百日咳は、パラ百日咳菌という細菌が原因で起こる病気です。パラ百日咳は、百日咳に似た咳症状を起こすが、原因が異なる類似感染症の総称です。
パラ百日咳菌は、百日咳に似た咳症状を引き起こす細菌で、百日咳菌とは別の菌です。
パラ百日咳は、「パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)」という細菌が原因で起こる病気です。この菌は、百日咳の原因となる「百日咳菌(Bordetella pertussis)」とよく似ており、どちらも気道に感染します。
主な症状も、頑固な咳、微熱、鼻水やくしゃみなどで百日咳とよく似ています。
一部では息を吸い込む時の笛様音、咳き込み嘔吐などがみられることもありますが、重症化することは少なく、通常は百日咳よりも軽症です。無症状からごく軽症で済む例も多く、見逃されやすいのが特徴です。
症状のみでは百日咳とパラ百日咳を見分けることは難しく、また、抗体検査でも区別がつきません。培養検査での区別は可能ですが、専門的な培地や設備が必要であり、正確な診断にはPCR検査や質量分析を併用するのが一般的です。
パラ百日咳菌は、通常の百日咳ワクチン(DPTワクチン)には、予防効果がほとんどないため、ワクチンを接種していても、パラ百日咳にかかる可能性がある点に注意が必要です。
多くの場合、症状は百日咳より軽く、自然に回復することが多いですが、長引く咳や重症化が疑われる場合は、抗菌薬(マクロライド系など)や対症療法が行われます。
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
国立感染症研究所.“百日せきワクチン ファクトシート P2(7ページ目)”..https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000185909.pdf,(参照 2025-05-19).
James D. Cherry and Ulrich Heininger. Feigin and Cherry's Textbook of Pediatric Infectious Diseases, Eighth Edition Pertussis and Other Bordetella Infections . Elsevier,. 2019
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