感染性心内膜炎が原因で心不全になることはありますか?
感染性心内膜炎では、心不全に陥る場合があります
感染性心内膜炎によって、心不全を合併することはあります。
主な心不全を引き起こす病態としては、以下のようなものがあります。
弁の機能障害
心臓内の弁に感染を生じることで生じた疣贅によって、弁が閉まらなくなる弁逆流が生じたり、開きが悪くなる狭窄症が生じることで、心不全が引き起こされることがあります。
特に弁が破壊された場合には、急激に高度の逆流が生じるため、急激な心不全を生じるため注意が必要です。
冠動脈の塞栓
疣贅や血栓が心臓に栄養を送る血管である冠動脈に詰まってしまうと、心筋梗塞などの虚血性心疾患を引き起こし、急激な心機能の低下から心不全を生じることがあります。
瘻孔形成
心臓の筋肉(心筋)に感染が生じると、炎症によって組織が破壊され、心臓内部に穴が開き、心臓への負荷が急激に増大することで心不全を生じることがあります。
房室ブロック
感染による炎症が、心臓の筋肉を動かすための電気の通り道(刺激伝導系)に障害を与えることで、脈が極端にゆっくりになり、心不全を引き起こすことがあります。
おだかクリニック 循環器内科 副院長
小鷹 悠二 監修
(参考文献)
日本循環器学会感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017 年改訂版). 2017
光武耕太郎. 感染性心内膜炎の診断. 日本内科学会雑誌. 2020, 109, 1968- 1975.
C.M. Otto, et al. J Am Coll Cardiol. 2021,077(004),e25-e197.
渋沢崇行.感染性心内膜炎(Infectious endocarditis)|症状からアプローチするインバウンド感染症への対応 - 感染症クイック・リファレンス|日本感染症学会.https://www.kansensho.or.jp/ref/d10.html(参照 2025-03-25)
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