感染性心内膜炎の場合、どのような手術をしますか?
感染性心内膜炎の外科術としては、心臓の弁の修復や、人工弁に置換する等の手術があります。
感染性心内膜炎の外科手術は、すべての症例に行われるような治療法ではなく、病態に応じて必要と判断されたときにのみ実施されます。
手術は、感染によって機能障害を生じた弁を機械弁に取り替える置換術や、自己弁を温存して心膜などを用いて形を整える形成術が行われます。
主な外科手術の適応は、以下のようなものがあります。
心不全
- 早期の段階で高度の弁機能不全(弁の逆流や開きが悪い状態など)、瘻孔(感染により心臓内の組織に穴が開いた状態)によって重度の心不全を生じ、全身の循環障害が生じた場合
- 高度の弁機能不全、人工弁置換後患者における弁周囲逆流の急速な進行に伴う心不全状態となった場合
難治性感染症
- 感染を起こした弁周囲に膿瘍(膿のたまり)が生じる、感染・炎症による血管壁の破壊によって仮性動脈瘤が形成される、瘻孔が形成される、治療下でも疣贅が増大傾向、心臓内の電気の流れに異常が生じた場合
- 適切な抗生物質使用後も感染がコントロールできない
- 真菌(カビ)や高度の薬剤耐性菌による感染
- 耐性菌などによる人工弁の感染性心内膜炎
- 人工弁の感染性心内膜炎の再発
塞栓症予防
- 適切な抗生物質治療後に塞栓症を発症し、かつ10mm以上の疣贅が残存・または増大を認める
- 10mm以上の可動性がある疣贅がある
- 高度の弁機能不全がある
- 可動性はないが30mmを超える疣贅がある
おだかクリニック 循環器内科 副院長
小鷹 悠二 監修
(参考文献)
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