咽頭がんに放射線治療は効果がありますか?

はい。進行の程度などにもよりますが、咽頭がんに対する放射線治療の効果は確認されています。

解説

咽頭がんでは、放射線治療は治療方法のひとつとして、広く行われます。
進行の程度が早期の場合では、放射線治療による根治的な治療が治療選択肢のひとつになります。
また、進行している場合であっても、化学療法を行いながらの放射線治療や、手術後の再発を抑制するために放射線治療が行われる場合もあります。

ただし、口やのどに放射線があたるため、以下のような有害事象が発生することがあります。

口腔・咽頭粘膜炎

放射線治療開始後2〜3週間頃から症状が現れ、口やのどの粘膜が赤くなり、痛みや嚥下困難(飲み込みにくさ)が生じます。

放射線性皮膚炎

治療の後半に目立ち始め、放射線が当たった部位の皮膚に炎症が起こります。

口腔乾燥症

唾液腺が影響を受け、唾液の分泌量が減少します。これにより、口の渇き、むし歯や歯周病のリスク増加、会話や食事の困難、味覚障害などが生じる可能性があります。

味覚障害

舌に放射線が当たることで発生します。6ヶ月から1年後にほぼ改善することが多いですが、状況によっては持続することもあります。

嚥下障害

粘膜組織や筋組織の変化により、食べ物や飲み物を飲み込むことが困難になります。

公開日

最終更新日

真生会富山病院 耳鼻咽喉科

阿河 光治 監修

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