ヒトパピローマウイルス(HPV)と咽頭がんの関係性を教えてください。
HPVは中咽頭がんの主な原因です。
咽頭は、鼻の奥から食道・喉頭の上部までつながる管状の部分で、以下の3つの部位に分かれます。
- 上咽頭:鼻の奥の喉
- 中咽頭:口蓋扁桃(扁桃腺)や舌のつけ根周辺
- 下咽頭:喉頭のすぐ裏の部分(食道の入口付近)
咽頭がんは、上咽頭がん・中咽頭がん・下咽頭がんの3つに分類されます。
いずれの咽頭がんも喫煙や飲酒が発症の主なリスク因子ですが、中咽頭がんでは、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因となることがあります。
HPVによる発がんは、子宮頸がんと同様にウイルス性の発がん機序であり、感染後に数年から十数年かけてがん化することがあります。
がん化の過程では、HPVのウイルスDNAがヒトのゲノムに組み込まれる(integration)ことがあり、この点も子宮頸がんと共通しています。
ただし、子宮頸がんでは、明確な前がん病変(異形成)が経過中に確認されるのに対し、中咽頭がんでは、前がん病変を経ずに直接がん化するとされています。
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
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