膀胱癌で体重が減少し、痩せてしまうのはなぜですか?

膀胱癌が体内から栄養を奪い取り、体内で炎症も起こし、食欲も落ちて身体が衰弱してしまうためです。

解説

膀胱がんに限らず、体内にがんが存在している状態では、がん細胞が体内の栄養を他の正常な細胞より多く奪い取り、さらに炎症や発熱を引き起こすことがあります。

さらに食欲も落ち、十分な栄養を摂れなくなって、体重が減りやすくなります。その結果、筋力が落ちて体力が低下するため、疲労感が現れたりします。

そのような状態をがんに伴って生じる「がん悪液質(カヘキシー)」と呼びます。

悪液質の状態では、単に食事量を増やしたり、休息を取ったりするだけでは改善しづらく、筋肉や脂肪がどんどん消耗されてしまいます。

特に、ダイエットなどを意図していないのに短期間で体重が減る場合は、がんの可能性があります。半年で体重が5%以上(例えば60㎏の方が3㎏以上)減少した場合は要注意です。

膀胱がん自体の症状に加えて、手術や薬物療法、精神的ストレスなども食欲不振や体重減少の原因となるため、体重減少が心配なときは、早めに主治医や医療スタッフに相談しましょう。

公開日

最終更新日

東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科

秋元 隆宏 監修

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関連するQ&A

「膀胱癌(膀胱がん)」とはどのような病気ですか?

下腹部にある尿を溜めたり出したりする「膀胱」という臓器にできるがんのことです。

膀胱癌(膀胱がん)の原因は何ですか?

喫煙が主な原因です。その他に、特定の化学物質に触れつづけること、遺伝などが原因に挙げられます。

膀胱癌(膀胱がん)には初期症状はありますか?

無症状のことが多いですが、血尿や頻尿、おしっこの時の痛み(排尿時痛)などが起こることがあります。

膀胱癌(膀胱がん)の場合、主にどのような治療をしますか?

膀胱の切除や薬による治療、放射線の照射などを行います。

膀胱癌(膀胱がん)が疑われる場合、何科を受診したらよいですか? また、病院を受診する目安はありますか?

まずは泌尿器科を受診しましょう。

膀胱癌(膀胱がん)のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

すでに手遅れとなっている膀胱癌(膀胱がん)の症状には何がありますか?

意識や呼吸の状態がおかしいなど、命の危険性を示す症状や、全身が黄色くなるといった症状がある場合には、がんが進行していて治療が困難な可能性が高いと考えられます。

膀胱癌(膀胱がん)の生存率はどのくらいですか?

5年生存率は全体で約60〜70%で、早期で見つかったものは約82%、進行しているものは約18%程度という報告があります。

膀胱癌(膀胱がん)ではどのような症状が見られますか?

血尿や頻尿、おしっこの時の痛み(排尿時痛)、体重の減少などがあります。

膀胱癌の進行速度はどのくらいですか?

がんのステージやタイプなどによって個人差がありますが、筋層を超えると急速に進行が早まります。

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