狂犬病を発症するまでの潜伏期間はどのくらいですか?
潜伏期間は状況によってさまざまですが、多くの場合1~3ヶ月とされています。
発症するまでの潜伏期間は、色々な要因によって左右されます。
例えば、
- 咬まれた部位や程度
- 衣服の上から咬まれたか素肌を咬まれたか
- ただちに傷を洗浄するなどの処置を行ったか
などによって異なります。
そのため、潜伏期間は15日程度から1年以上とばらつきが大きくなりますが、約60%では潜伏期が1~3ヶ月とされています。一方、1年以上の潜伏期が7~8%の患者さんで記録されています。
潜伏期間中に、感染を特定する検査法はありません。また、発症した後の有効な治療法もありません。
しかし、感染動物に咬まれるなど感染した疑いがある場合には、その直後からワクチン接種や免疫グロブリン(抗体)を用いた予防策を取ることで、発症を抑えることができます。感染動物に噛まれた際は、出来るだけ早く接種を開始する必要があります。
なお、潜伏期間が非常に長い可能性もあります。過去に流行地などで動物に咬まれた後で医療機関を受診していなかったような場合、たとえ1年を超えて発症していなくても、気付いた時からワクチン接種などの予防策を行うことが勧められています。
公開日:
最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
(参考文献)
厚生労働省.“狂犬病対応ガイドライン2001”.厚生労働省.https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou18/pdf/05-01.pdf,(参照 2024-05-29).
厚生労働省検疫所.“狂犬病(Rabies)”.厚生労働省検疫所.https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/name47.html,(参照 2024-05-29).
グラクソ・スミスクライン.“ラビピュール筋注用(狂犬病ワクチン)を接種される方へ”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.pmda.go.jp/RMP/www/340278/13d7d59e-f3be-40d1-8bb5-65a5adf9a745/340278_6313400E1025_02_005RMPm.pdf,(参照 2024-05-29).
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