風疹ではどのような感染経路が考えられますか?
飛沫感染や接触感染、母体から胎児に感染する母子感染があります。
風疹ウイルスの感染経路は、主に飛沫感染と接触感染です。
飛沫感染は患者さんの咳やくしゃみで飛んだ唾液のしぶきを吸い込むことで、接触感染はウイルスが付着した手で口や鼻に触れることで起こります。
風疹に感染した人は、発疹が現れる約1週間前から発疹出現の約1週間後まで感染力を持つため、無症状であっても周囲へ感染を拡げていることがあります。マスクや手洗いなどだけでは十分な予防効果は期待できず、風しんワクチンによる予防が重要です。
また、風疹に対して免疫のない女性が妊娠20週頃までに風疹ウイルスに感染すると、ウイルスが胎盤を介して赤ちゃんにも感染し、難聴、白内障、先天性心疾患などが生じる先天性風疹症候群になることがあります。
先天性風疹症候群のリスクは妊婦の感染時期によって大きく異なり、感染が妊娠早期に起こるほど、胎児への感染と先天性風疹症候群の発症のリスクが高くなります。
妊娠12週以内に女性が風疹に感染した場合、ウイルスが胎児に感染する可能性は約90%あり、そのうち約85%で先天性風疹症候群が発生します。
公開日:
最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
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