嚢胞性線維症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
気管支拡張薬やDNA分解酵素、抗菌薬、消化酵素製剤などを用います。
気道の浄化のために、気管支拡張薬や高張食塩水、DNA分解酵素の吸入療法を行い、痰を柔らかくして排泄を促します。
慢性気道感染症の予防として、抗菌薬の吸入を行います。
消化酵素の分泌不全に対しては、消化酵素のカプセル剤を内服します。消化酵素剤は過剰に摂取すると、便秘が悪化したり、fibrosing colonopathyという重篤な合併症(大腸粘膜の線維化)を引き起こすことがあります。規定の量を内服しましょう。
薬には、頻度・重症度は異なりますが必ず副作用があります。医師・薬剤師の指示に従い、適切に使用してください。また、薬の使用によって気になる症状が現れた場合は、速やかに医師・薬剤師にご連絡ください。
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最終更新日:
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
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嚢胞性線維症
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「嚢胞性線維症」とはどのような病気ですか?
全身の外分泌腺が粘り気の強い粘液を分泌し、気管や消化管、膵管(膵液が出る管)が詰まる遺伝的な病気です。
嚢胞性線維症の原因は何がありますか?
遺伝子変異によりクロライドイオン(Cl-)や水が正しく輸送されないことで粘り気の強い粘液が産生されます。
嚢胞性線維症ではどのような症状がありますか?
胎便が排泄されにくく腸閉塞を起こしたり、膵臓・肝臓の障害や気道感染症を起こしたりします。
嚢胞性線維症には初期症状はありますか?
新生児期に胎便性イレウス(便による腸閉塞)を起こしたり、乳幼児期から悪臭を伴う脂肪便が進行したりします。
嚢胞性線維症の場合、主にどのような治療をしますか?
呼吸器、消化管それぞれの症状に応じて治療が行われます。気管支と肺の細菌感染には抗菌薬で治療します。
嚢胞性線維症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
かかりつけの小児科や内科を受診しましょう。
嚢胞性線維症のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
嚢胞性線維症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
嚢胞性線維症の治療において薬が効かない場合は、肺移植が有効な治療法となります。
嚢胞性線維症の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
低栄養状態になりやすいため、嚢胞性線維症ではない方と比べて、エネルギー量や脂溶性ビタミンを多くとる必要があります。
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