大人が水頭症を発症する原因は何ですか？

大人の水頭症の原因は大きく分けて、2つあります。

非交通性水頭症

髄液の循環を妨げている閉塞部分が、脳室内にある場合の水頭症です。
脳腫瘍などの病変で髄液の循環路がふさがれることによって脳圧が高くなり、頭痛・嘔吐・意識障害などの症状が起こります。
これらの症状は急に悪化することがあるため、注意しなければなりません。

交通性水頭症

脳室内に閉塞原因が見られない水頭症です。交通性水頭症の一つに、「正常圧水頭症」と呼ばれる水頭症があり、以下のような特徴があります。

• 脳室拡大がみられるが、頭蓋内圧が軽度上昇または正常範囲に保たれている
• 歩行障害・認知症・尿失禁などの症状がみられる

さらに、正常圧水頭症は以下の二つに分けられます。

続発性正常圧水頭症

くも膜下出血や頭部外傷などにより二次的に発症し、くも膜下出血の後1～2ヶ月後において約30％の頻度で起こるため、くも膜下出血後は注意深い経過観察が必要です。

特発性正常圧水頭症

先行疾患や原因を特定できない高齢者に発症し、歩行障害・認知症・尿失禁といった症状であり、老化による症状と見分けづらいため、診断が度々困難です。