多発性硬化症が再発しない人の特徴はありますか?
自己免疫の炎症を抑えるT細胞が強く誘導される人は、再発が起こらないという研究結果があります。
多発性硬化症が再発しない人の特徴として、自己免疫性脳炎を誘導する「ペプチド」と呼ばれる物質と、免疫に関わる「MHCクラスⅡ分子」(※1)の結合安定性が高いということが、最近の研究から示唆されています。
この結合が安定しているほど、抗原の自己免疫炎症を抑える「抗原特異的制御T細胞」(※2)が強く誘導されたため、再発が起こらないと考えられています。
多発性硬化症は再発を繰り返して悪化する難病指定された病気ですが、炎症の重要な因子が解明されたため、今後の治療法への応用が期待されています。
※1.MHCクラスⅡ分子:免疫系の一部で、抗原をT細胞に提示する役割を持ちます
※2.抗原特異的制御T細胞:特定の抗原に対して免疫応答を抑制する細胞です
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公開日:
最終更新日:
新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
武井 悠香子 監修
(参考文献)
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「多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)」とはどのような病気ですか?
脳や脊髄、視神経といった中枢神経系に起こる慢性の炎症性疾患です。再発を繰り返すのが特徴です。
多発性硬化症の原因は何がありますか?
原因はまだ不明な点も多いですが、自己免疫系の異常が発症に関わると考えられています。
多発性硬化症ではどのような症状がありますか?
中枢神経系のどこが障害されるかによって症状はさまざまです。代表的なものとして眼障害や感覚障害、運動障害などが見られます。
多発性硬化症には初期症状はありますか?
四肢や体幹、顔にしびれや痛みが見られることがあります。また、視力に異常が起こることもあります。
多発性硬化症の場合、主にどのような治療をしますか?
症状が出てからのタイミングに応じて、ステロイドなどの薬を用いて治療します。
多発性硬化症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
しびれや体の動かしずらさ、眼の障害などの気になる症状があれば早めに脳神経内科を受診しましょう。
多発性硬化症のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
多発性硬化症になりやすい人はいますか?
若い世代の女性に発症しやすいです。また、発症のリスクを高めるいくつかの因子が知られています。
多発性硬化症は寿命に影響しますか?
寿命に影響しないこともありますが、重症の場合には10年ほど短縮することもあり、個人差が大きいです。
多発性硬化症の末期症状にはどのようなものがありますか?
思うように体を動かせなくなり、歩行が困難になります。また、排尿や排便がうまくいかなくなることがあります。
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