多発性嚢胞腎の原因には何がありますか?
遺伝子の異常によって発症します。また、突然変異として発症する場合もあります。
「常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)」は4,000人に1人と最も頻度の高い遺伝性の腎疾患です。PKD1、PKD2などの遺伝子の変異が関与します。家族歴があることが多いですが、 中にははっきりしない例や突然変異で起こる例も5%程あり、他の臨床情報や遺伝子検査をすることで診断に至る例もあります。
また、腎臓に嚢胞がたくさんある場合でも、 ADPKD以外の他の嚢胞性疾患である可能性もあります。例えば、「常染色体劣性多発性嚢胞腎(ARPKD)」は約10,000~40,000人に1人の病気であり、主にPKHD1という遺伝子の異常で発症します。ほとんどの例で乳幼児や妊娠中の超音波検診などで発見されます。
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
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