特に足の甲が痛く、腫れている場合の原因には何がありますか?
骨折や疲労骨折、蜂窩織炎などの細菌感染症や痛風などが考えられます。
足の甲が痛むとともに、腫れも見られる時は、骨折や細菌の感染、痛風などを考えます。
骨折
転倒した・強打した・強くひねったなどの後に強い痛みや腫れが始まった場合、骨折の可能性があります。
特に多いのは中足骨という骨の骨折ですが、足の甲にあるすべての骨が骨折する可能性があります。骨折の場合、直後もしくはしばらく経ってから内出血を生じることが多いです。
また、思い当たる大きな怪我が無くても、長距離を走ったりジャンプしたりすることの多いスポーツを続けていると、疲労骨折を起こすことがあります。疲労骨折では、内出血を伴わないことが多いです。
細菌の感染や痛風
足の甲の痛みとともに腫れや赤み、熱もある場合には、細菌感染症や痛風の病気が考えられます。これらの病気による炎症は、寝ている時に強くなる場合があります。
一般的に痛風の症状は親指の付け根に生じますが、それ以外の足の関節にも生じます。診断には、血液検査が必要になることがあります。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
甲状腺機能亢進症と診断されたことがあり、足の甲の痛みがある場合、どの診療科に行けばいいですか?
足の甲が痛くて困っています。5日前から痛みが続いていて、痛みの強さは中くらいです。痛みは悪化も改善もしていません。初めての症状で、甲状腺機能亢進症と診断されたことがあります。どの診療科を受診すればよいか教えてください。よろしくお願いします。
40代 / 女性
足の痛みについてご相談ありがとうございます。頂戴した情報から精一杯回答させていただきますね。
受診が勧められる診療科
足の甲(足背ともいいます)の痛みの原因として考えられるものはいくつかありますが基本的には整形外科の受診が勧められます。
考えられる病気
1. 外反母趾
足の形が変わることで足背に負担がかかり、痛みが生じることがあります。通常、見た目で足の親指の付け根が外側に突出することがあります。遺伝的な要因が多いとはされておりますが、偏平足であったり靴のサイズが合わないなどが誘因となることもあります。
2. ガングリオン
関節や腱の周りにできる嚢胞で、痛みを引き起こすことがあります。通常、皮膚の下にぶよぶよしたやわらかいしこりを触れることがあります。
3. 変形性足関節症
足首の関節でクッションの役割をしている軟骨がすり減ることで生じます。急激な体重増加や運動のし過ぎで発症することがあります。
4. リスフラン関節症
足の甲が腫れて、体重をかけると痛いというのが初期の症状です。腫れている部位を押すと痛みが強くなることも特徴的です。偏平足が誘引となっていることもあります。
注意が必要な症状
①痛みが急激に悪化する②歩けないぐらい痛い③腫れがひどくなる④発熱を伴う場合などがあります。これらの症状がある場合は、早急に受診することをお勧めします。
まとめ
足背の痛みの原因としては、外反母趾、ガングリオン、変形性足関節症、リスフラン関節症などが考えられます。特に痛みが急激に悪化したり、足の色が変わったり、腫れがひどくなったり、発熱を伴う場合は早急に受診が必要です。整形外科の受診をお勧めします。お近くの整形外科は、こちらから検索できますのでご活用ください。
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(参考文献)
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