後頭部のたんこぶは危険?子供に大きなたんこぶができたらどうする?
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後頭部にできたたんこぶは危険ですか?
後頭部にできたたんこぶは危険ですか?
衝撃の程度によります。後頭部のたんこぶも通常は軽症ですが、意識障害や嘔吐があれば受診が必要です。
後頭部にたんこぶができた場合、多くは軽い打撲による皮下血腫であり、通常は自然に治ることがほとんどです。
軽度の後頭部のたんこぶは、冷却(タオルで包んだ保冷剤を10〜15分当て、間隔をあけて繰り返す)と安静で数日〜1週間ほどで腫れや痛みは落ち着きます。
一方で、後頭部への強い衝撃は、頭蓋内出血や脳震盪、頭蓋骨骨折、脳挫傷などのリスクがあります。後頭部は生命機能を司る小脳や脳幹に近く、強い衝撃を受けた場合には、重大な神経障害を引き起こす可能性があります。
以下の症状がある場合は、早急に医療機関を受診してください。
- 頭を打った直後に意識を失った、ぼーっとした、けいれんした
- 強い頭痛、吐き気、嘔吐がある
- 元気がなく眠りがち、反応が鈍い、言動がおかしい、呂律が回らない
- 出血が止まらない、耳や鼻から血や液体が出る
- 目の周りや耳の後ろに皮下出血(あざ)が拡がっている
- コブが急に大きくなる、熱を持つ、赤くなる
後頭部は視覚的に確認しにくいため、打撲後は意識や体調の変化を周囲の人が観察することも大切です。特に乳幼児や高齢者では、自覚症状が遅れて現れることがあるため注意してください。また、一部の危険な合併症(硬膜下血腫など)はゆっくりと進行し、症状は数時間後、または数日後に現れることがあります。
(参考文献)
Lumba-Brown A, et al. Centers for Disease Control and Prevention Guideline on the Diagnosis and Management of Mild Traumatic Brain Injury Among Children.. JAMA Pediatr. 2018, 172, e182853..
Barbosa RR, et al. Eastern Association for the Surgery of Trauma. Evaluation and management of mild traumatic brain injury: an Eastern Association for the Surgery of Trauma practice management guideline. J Trauma Acute Care Surg. 2012, 73, S307-14.
Ginsburg J et al. Smith T. Traumatic Brain Injury. StatPearls. 2025, , PMID: 32491784.
たんこぶができた場合、頭のどこを打つと危ないですか?
たんこぶができた場合、頭のどこを打つと危ないですか?
こめかみや後頭部を打った場合は特に危険です。嘔吐や意識障害などの症状があれば速やかに受診しましょう。
頭への衝撃で特に注意が必要なのは、こめかみと後頭部です。
頭の打撲の危険度は、打った場所と衝撃の強さにより大きく異なります。最も危険な部位は、こめかみ(耳のすぐ上の頭部側面)、後頭部、頭蓋底です。これらの部位は骨が薄く、重要な血管や神経構造に近いため、頭蓋内出血、頭蓋骨骨折、直接的な脳損傷といった深刻な合併症のリスクが高まります。
- こめかみ:薄い骨の下に中硬膜動脈という太い血管が通っており、衝撃によりこの血管が破れ、硬膜外血腫という緊急事態を引き起こす可能性があります。打った直後は意識が保たれていても、頭蓋内圧(頭蓋骨内部の圧)の上昇により、数時間後に急変することがあり、非常に危険です。
- 後頭部:強い衝撃は、脳震盪、脳挫傷、頭蓋内出血などを引き起こし、脳幹や小脳など生命維持のために重要な部分が影響を受ける可能性があります。後ろ向きに転倒して打つことが多く、特に高齢者では軽い衝撃でも遅れて合併症が起こることがあります。
- 頭蓋底:脳を支える頭蓋骨の底面部分にあたり、呼吸や心拍を制御する重要な神経構造が存在します。この部位への外傷は、頭蓋骨骨折、脳幹損傷、脊髄損傷につながる可能性があります。
頭頂部や前頭部(額)は比較的骨が厚く衝撃に強いため、たんこぶで済むことが多いですが、強打した場合や症状が続く場合は油断できません。意識障害、嘔吐、けいれん、脱力、異常な眠気、耳や鼻から血液や液体が出るなどの症状がある場合は、部位にかかわらず速やかに受診が必要です。
(参考文献)
Lumba-Brown A, et al. Centers for Disease Control and Prevention Guideline on the Diagnosis and Management of Mild Traumatic Brain Injury Among Children.. JAMA Pediatr. 2018, 172, e182853..
Barbosa RR, et al. Eastern Association for the Surgery of Trauma. Evaluation and management of mild traumatic brain injury: an Eastern Association for the Surgery of Trauma practice management guideline. J Trauma Acute Care Surg. 2012, 73, S307-14.
Ginsburg J et al. Smith T. Traumatic Brain Injury. StatPearls. 2025, , PMID: 32491784.
子供が頭を打ったあとに大きなたんこぶができた時の処置はなんですか?
子供が頭を打ったあとに大きなたんこぶができた時の処置はなんですか?
たんこぶは、冷やして安静にすることが基本です。症状悪化や異常があれば受診が必要です。
まずは冷やして安静にしましょう。大きなたんこぶも、多くが自宅で冷却と安静で対応できます。ただし、症状次第では受診が必要です。
たんこぶは、医学的には皮下血腫(皮膚の下に血がたまる状態)と呼ばれます。特に頭皮(頭の皮膚)は、血管が豊富なため、軽い打撲でもたんこぶが大きく見えることがあります。
対応としては、タオルで包んだ氷や保冷剤で10分程度冷やすことが基本です。初日は1〜2時間おきに繰り返すと、腫れや痛みの軽減に有効です。強く押さえたり直接氷を当てたりするのは避けましょう。痛みがあればアセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)などを使用することがありますが、服用は医師の指示に従って行いましょう。たんこぶの多くは、数日から1〜2週間で自然に改善します。
一方で、急速に大きくなるたんこぶ、非常に強い痛み、嘔吐(吐く)、意識障害(反応が悪い)、ふらつき、けいれん(体がガクガクする)などがあれば、頭蓋内出血(頭の中の出血)や頭蓋骨骨折(頭の骨の骨折)の可能性があり、速やかな受診が必要です。特に1歳未満では慎重な評価が推奨されます。
(参考文献)
National Institute for Health and Care Excellence (NICE). Head injury: assessment and early management. NICE Guideline. 2023, 232, PMID: 37289922.
Lumba-Brown A, et al. Centers for Disease Control and Prevention Guideline on the Diagnosis and Management of Mild Traumatic Brain Injury Among Children. JAMA Pediatr. 2018, 172, e182853.
Dayan PS, et al. Risk of traumatic brain injuries in children younger than 24 months with isolated scalp hematomas. Ann Emerg Med. 2014, 64, 153-62.
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宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
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