先天性銅過剰とはどのような病態ですか?
胆汁への銅の排せつ障害により、主に肝臓と脳に銅が蓄積し、さまざまな症状を起こす遺伝性の代謝障害です。
銅は私たちの体にとって欠かせない金属であり、毎日の食事で小腸から少しずつ取り込まれて、肝臓に運ばれます。そして、利用された銅や過剰な銅は、肝臓から胆汁へ排せつされ、便とともに体の外へ出ていきます。
生まれつきの遺伝子異常により、体に取り込まれた銅をうまく胆汁中に排出できず、体内に銅が蓄積してしまう病態が先天性銅過剰であり、初めてこの病気を報告した博士の名前にちなみ「ウィルソン病」と呼ばれています。
排出されない銅が、肝臓、脳、腎臓、目などさまざまな臓器に蓄積することで、多様な症状が引き起こされます。
公開日:
最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
ウィルソン病
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
「ウィルソン病」とはどのような病気ですか?
遺伝子の異常で銅が排出されず、肝臓や脳、目などに銅がたまって臓器がうまく働かなくなる病気です。
ウィルソン病の原因は何がありますか?
遺伝子の異常が原因です。銅を運ぶタンパク質の異常で臓器に銅がたまってしまいます。
ウィルソン病ではどのような症状や特徴がありますか?
皮膚が黄色くなる、むくみ、腹痛、手足の震え、うまく歩けない、性格の変化などがあります。
ウィルソン病には初期症状はありますか?
はい。目の色の変化や血液検査での肝臓の数値の異常、体のだるさ、皮膚が黄色くなるなどがあります。
ウィルソン病の場合、主にどのような治療をしますか?
銅の吸収を抑える薬を生涯飲むことで病気の進行を抑えられます。肝臓の移植をする場合もあります。
ウィルソン病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
血液検査の異常があったり皮膚が黄色くなったりした場合、消化器内科を受診しましょう。
ウィルソン病のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
ウィルソン病の場合、目に症状は出ますか?
目に銅がたまって、黒目のふちが緑色になることがあります。
ウィルソン病の場合、食べてはいけないものはありますか?
レバー、カキ、イカなどの甲殻類、チョコレートなど、銅の多い食品は控えましょう。
ウィルソン病の寿命はどのくらいですか?
薬を毎日服用すれば、寿命は健康な人と同じです。
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラサービスの目的と位置付け
ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。