ウィルソン病
と症状の関連性をAIで無料でチェック
更新日:2024/03/28
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ウィルソン病について「ユビー」でわかること
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ウィルソン病とはどんな病気ですか?
「ウィルソン病」とは、遺伝子の異常で銅が排出されず、肝臓や脳、目などにたまってうまく働かなくなる病気です。皮膚や白目が黄色くなる、むくみ、腹痛、手足の震え、うまく歩けない、性格が変わる、などの症状があります。血液検査で異常を指摘されて見つかることもあります。症状があれば、小児科や消化器内科を受診しましょう。
ウィルソン病の特徴的な症状はなんですか?
次の症状などが特徴として見られます
ウィルソン病の専門医がいる近くの病院はありますか?
ウィルソン病の専門医がいる病院を見るウィルソン病のQ&A
- A.
ウィルソン病は、脳に銅が蓄積することで精神症状を引き起こす可能性があります。
解説ウィルソン病では、銅の輸送と排せつがうまくいかなくなり、脳を含むさまざまな臓器に銅が蓄積します。脳の基底核領域といわれる部分は特に銅の沈着の影響を受け、これが神経精神症状の主な原因であると考えられています。
ウィルソン病では、30~40%の患者さんで精神症状が見られるとの報告もあります。疫学データによると、ウィルソン病の患者さんの最大30%が、最初に精神症状を呈することが示唆されています。
最初の精神症状は小児期に発生し、学業成績の低下、不適切な行動、衝動性として現れます。
成人期後半には、行動や性格の変化、不安、うつ病、躁病、認知障害、睡眠障害などの精神症状が見られることがよくあります。
これらの精神症状はウィルソン病だけに見られる特異的なものではなく、注意が必要です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るStremmel W, Merle U, Weiskirchen R. Clinical features of Wilson disease. Ann Transl Med. 2019 Apr;7(Suppl 2):S61.
European Association for Study of Liver. EASL Clinical Practice Guidelines: Wilson's disease. J Hepatol. 2012 Mar;56(3):671-85.
Litwin T, Dusek P, Szafrański T, Dzieżyc K, Członkowska A, Rybakowski JK. Psychiatric manifestations in Wilson's disease: possibilities and difficulties for treatment. Ther Adv Psychopharmacol. 2018 Jul;8(7):199-211. - A.
いいえ。毛髪に関する症状は特にありません。
解説ウィルソン病の症状として、毛髪に関する症状が生じるという報告は、今のところ認められていません。
一方、ウィルソン病と同じく、銅の輸送に関連する遺伝子の異常が原因となるメンケス病では、髪が少ない、細く縮れる、色が薄いなど、頭髪に異常が生じることがあります。ウィルソン病
遺伝子の異常で銅が排出されず、肝臓や脳、腎臓、目などに銅がたまって臓器がうまく働かなくなる遺伝性の病気です。
症状としては、肝臓の機能が低下して皮膚や白目が黄色くなったり、神経が障害されて手足の震えがみられたり、目の周りに銅がたまって黒目のふちが緑色になったりすることがあります。メンケス病
遺伝子の異常で食事から摂取した銅が体内に輸送されず、体内の銅が足りなくなり、血管、骨などの結合組織や脳に異常が認められる遺伝性の病気です。
症状としては、新生児期から頭髪に異常が生じたり、発達の遅れやけいれんがあらわれたり、血管の異常により頭蓋内出血などが認められることがあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児栄養消化器肝臓学会ほか.“Wilson病診療ガイドライン2015”.https://jsimd.net/pdf/guideline/DW/01_150508_WD-GL.pdf,(参照 2024-02-02).
ウィルソン病(指定難病171).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4543(参照 2024-02-02)
メンケス病(指定難病169).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4729(参照 2024-02-02) - A.
目に銅がたまって、黒目のふちが緑色になることがあります。
解説ウィルソン病に特徴的な症状として、黒目の周りに銅がたまって、黒目のふちが緑色のように見えるカイザー・フライシャー角膜輪があります。
神経の障害による症状が生じている患者さんでは約90%で、その他の臓器に関連する症状が生じている患者さんでは約半数でカイザー・フライシャー角膜輪があらわれるとされています。カイザー・フライシャー角膜輪があるとウィルソン病の可能性が極めて高くなりますが、一方で、この症状がないからといってウィルソン病は否定できません。
ウィルソン病の治療をすることにより、黒目のふちの色素の程度は減少し、消失する場合も多いです。
もうひとつの目に関するウィルソン病の症状としては、ひまわり白内障があります。これは目の中でカメラのレンズの役割をしている水晶体という部位に銅がたまったために生じるもので、治療をしていないウィルソン病の患者さんの2~17%に認められます。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児栄養消化器肝臓学会ほか.“Wilson病診療ガイドライン2015”.https://jsimd.net/pdf/guideline/DW/01_150508_WD-GL.pdf,(参照 2024-02-02).
ウィルソン病(指定難病171).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4543(参照 2024-02-02) - A.
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
解説ウィルソン病で見られる症状が該当するかどうかで、セルフチェックが可能です。
下記の症状がある場合はウィルソン病の可能性が疑われます。ただし、多くはウィルソン病以外の病気でも見られる症状ですので、医師による専門的な診察を受けてください。- 皮膚や白目が黄色くなった
- むくみがある
- 腹痛がある
- 手足の震えがある
- うまく歩けない
- 話しにくい
- 性格が変化した
- 黒目のふちが緑色のようにみえる
- 肝臓の検査の数値に異常がある
- 家族内に同様の症状を持つ人がいる、またはウィルソン病の家族歴がある
また、症状検索エンジン「ユビー」も質問に答えるだけでセルフチェックができますので、ご活用ください。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児栄養消化器肝臓学会ほか.“Wilson病診療ガイドライン2015”.https://jsimd.net/pdf/guideline/DW/01_150508_WD-GL.pdf,(参照 2024-02-02).
ウィルソン病(指定難病171).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4543(参照 2024-02-02) - A.
はい。目の色の変化や血液検査での肝臓の数値の異常、体のだるさ、皮膚が黄色くなるなどがあります。
解説ウィルソン病の初期症状として、以下のような症状が挙げられます。
- 皮膚や白目が黄色くなる
- 肝臓の数値の異常が認められる
- 体のだるさや手足の震えがある
- 黒目のふちが緑色になる
また、精神の症状として、意欲の低下、集中力の低下、突然の気分変調、性格の変化などが初期にあらわれることもあります。
その他、血尿、結石、関節炎などが初期に認められる場合もあります。
今日においても、症状があらわれてから診断されるまで時間がかかる患者さんが多くいます。受診が遅れると、その後の経過が悪くなることがありますので、上記のような症状が認められた場合には、医師に相談するようにしましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児栄養消化器肝臓学会ほか.“Wilson病診療ガイドライン2015”.https://jsimd.net/pdf/guideline/DW/01_150508_WD-GL.pdf,(参照 2024-02-02).
ウィルソン病(指定難病171).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4543(参照 2024-02-02) - A.
皮膚が黄色くなる、むくみ、腹痛、手足の震え、うまく歩けない、性格の変化などがあります。
解説ウィルソン病は、患者さんにより障害されている臓器が異なることがあり、あらわれる症状も異なります。
肝臓の機能が低下している場合
皮膚や白目が黄色くなる、むくみ、腹痛などがあらわれます。
神経が障害されている場合
手足の震え、うまく歩けない、話しにくい、性格の変化などがあります。
目に銅がたまっている場合
黒目の周りに銅がたまり、黒目のふちが緑色のように見えることがあります。
その他、腎臓の機能が低下することによる血尿や腎結石なども見られることがあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児栄養消化器肝臓学会ほか.“Wilson病診療ガイドライン2015”.https://jsimd.net/pdf/guideline/DW/01_150508_WD-GL.pdf,(参照 2024-02-02).
ウィルソン病(指定難病171).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4543(参照 2024-02-02) - A.
遺伝子の異常が原因です。銅を運ぶタンパク質の異常で臓器に銅がたまってしまいます。
解説ウィルソン病は、銅を運ぶタンパク質(銅輸送タンパクATP7B)の遺伝子の異常が原因となる病気です。
体は健康を維持するために食物から少量の銅を必要としますが、銅が体にたまってしまうと有害になります。
タンパク質ATP7Bは、細胞の内から外へ銅を輸送する機能により、体内から過剰な銅を除去するのに役立ちます。ウィルソン病では、このタンパク質の遺伝子の異常により、銅がうまく排泄されないことで、肝臓や脳、目など全身の臓器に銅がたまってしまい、組織に障害が起こります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児栄養消化器肝臓学会ほか.“Wilson病診療ガイドライン2015”.https://jsimd.net/pdf/guideline/DW/01_150508_WD-GL.pdf,(参照 2024-02-02).
ウィルソン病(指定難病171).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4543(参照 2024-02-02)
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ウィルソン病について、医師からのよくある質問
- 発音が正しくできないと感じますか?
- 日常的に気持ちが高ぶったり、恐怖を感じたりすることが多いですか?
- うわあごは痛みますか?
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監修医師
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- 内科
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- 内分泌・代謝内科