腎盂腎炎
「腎盂腎炎」とは、膀胱から腎臓の一部である腎盂に尿が逆流し、細菌が侵入することで引き起こされる熱を伴う尿路感染症です。発熱、全身のだるさ、腰や背中の痛み、悪心や嘔吐などの症状がみられます。これらの症状がある場合は、早めに泌尿器科を受診しましょう。
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
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腎盂腎炎とは、腎実質あるいは腎盂と呼ばれる尿が流れる部位に細菌感染を起こす尿路感染症のひとつです。
膀胱から腎盂に尿が逆流し細菌が侵入することにより起こります。解剖学的な理由で起こることが多いです。
入院加療が必要な患者さんを重症と判定します。
ストレスによって直接的に腎盂腎炎を発症することはありません
腎盂腎炎は人から人にうつることはありません。
通常は余命を考える必要などありませんが、重症化すると死亡率は25%とも言われています。
気腫性腎盂腎炎、腎膿瘍、敗血症などに陥り、命に関わる場合があります。
発症して間もないものを急性腎盂腎炎、反復する・持続するものを慢性腎盂腎炎と呼びます。
反復する・持続するものを慢性腎盂腎炎と呼びます。
性行為は尿路感染のリスクを高める要因となり、尿路感染が腎盂腎炎に進行する可能性はあります。
腎盂腎炎では尿中の白血球が増加することが一般的です。
腎盂腎炎の可能性はあるので医療機関を受診しましょう。
慢性腎盂腎炎に移行し、慢性腎臓病(CKD)のリスクを高めたり、敗血症に至ったりすることがあります。
妊娠中は尿路の圧迫により腎盂腎炎になりやすいです。敗血症や早産を防ぐため抗生物質治療をすぐに行うことが重要です。
腎盂腎炎をきっかけとして敗血症に至る例はしばしば経験されます。
どちらも尿路感染症です。膀胱炎から腎盂腎炎に進展することもあります。
高齢者は敗血症などに至ると死亡リスクが高まります。典型的な症状が現れないこともあり注意が必要です。
腎盂腎炎の安静期間(治療期間)は1~2週間程度です。
腎盂腎炎の再発率は報告により異なりますが、過去の治療が不十分であることが再発のリスクとされています。
症状について
先に膀胱炎の症状が現れることが多く、その後、発熱や全身のだるさなどの膀胱以外に現れる症状が見られます
まず膀胱炎の症状(排尿時の痛み、血尿、頻尿など)がみられ、腎盂腎炎に至ると発熱や全身のだるさが出ます。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
腎機能の低下や全身倦怠感を呈します。敗血症や菌血症を起こし命に関わる場合もあります。
体の体温調節のサイクルと感染の熱が相まって夜に熱が高くなります。
背中や側面の痛みが出ることがあります。また排尿時に痛みが出ることもあります。
明確な前兆はありませんが、下部の尿路感染が先行することがあります。
初期の軽度の感染であったり、高齢者の腎盂腎炎などでは、腎盂腎炎で発熱しないことがあります。
腎盂腎炎で喉が痛むことはありません。
腎盂腎炎で頭痛が起こることはありませんが、 感染が進行すると頭痛が出ることはあります。
腎盂腎炎の症状として吐き気が現れることはあります。
腎盂腎炎の症状として血尿が現れることはあります。
腎盂腎炎で下痢が起こることはありますが、非特異的な症状です。
治療について
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