腎盂腎炎は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
腎盂腎炎は主にβ-ラクタム薬やキノロン系薬といった抗菌薬治療が推奨されています。
腎盂腎炎の治療には抗生物質を用います。大腸菌をはじめとする腸内細菌が原因菌ですので、これらを倒すことができる抗生物質を選択します。
β-ラクタム系薬、セフェム系薬、キノロン系薬に対する感受性が一般的に良好です。まずこれらの菌を想定して抗生物質治療を先行して開始します。
治療を始めてから3日程度で効果があるかどうかを確認し、あとから判明した菌の抗生物質への感受性を確認して、必要であればより適切な抗生物質に切り替えます。
抗菌薬の服用期間は合計で7~14日間とします。経過が良好であれば、注射薬から飲み薬に切り替えることもあります。
どの薬にもいえることですが、β-ラクタム系薬やセフェム系の副作用には、アレルギー性症状(発疹や重篤なアナフィラキシーショック)を起こすことがあります。
また、代謝経路である腎臓や肝臓に負担をかけることもあります。ビタミンK欠乏症なども報告されていますが、他の抗生物質や抗菌薬に比べて人に対し安全な薬剤と言われています。
キノロン系薬の主な副作用として吐き気などの消化器症状、QT延長などの不整脈、アキレス腱の炎症や断裂などが報告されています。特にロキソニンなどのNSAIDsと呼ばれる鎮痛薬との併用は、痙攣のリスクがあるため併用してはいけません。
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最終更新日:
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
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