冠攣縮性狭心症の可能性と胸痛・動悸の対処法について教えてください。
60代・男性のご相談
胸痛や動悸、脈飛び感に悩んでいます。これまで、胃腸科で逆流性食道炎の治療を長期間受けてきましたが、ここ1~2年で運動中の動悸や安静時の胸痛を感じるようになりました。循環器科での検査では問題が見つからず、その後心療内科でパニック症や不安症と診断され、抗不安剤を処方されています。
現在の循環器科では、期外収縮やQ-T延長症候群、ブルガタ波形が指摘され、お薬を服用していましたが、効果がみられず投薬を中止しました。ブルガタ波形については、過去に精密検査を受け問題なしとされていましたが、現在も様子見となっています。これらの症状と胸痛、動悸、脈飛び感は無関係と言われています。
ネットで調べたところ、冠攣縮性狭心症の可能性があるのではないかと考えていますが、これまでの診療でその指摘はありませんでした。今後、どのように各科の診断や治療を受け、症状の改善を図るべきか、アドバイスをいただけると助かります。
冠攣縮性狭心症について心配されているとのこと、よく理解できます。長い間、逆流性食道炎の治療を続けてこられた中で、最近では運動中に動悸を感じたり、安静時に軽い胸の痛みや脈が飛ぶような感覚があったりして、いろいろな診療科を受診されたのですね。これまでの検査では、循環器に大きな問題は見つかっていないようですが、ブルガダ波形については引き続き注意が必要とのことです。
ご自身で調べた結果、冠攣縮性狭心症の可能性を気にされているのですね。以下に、この病気について簡単に説明します。
冠攣縮性狭心症について
冠攣縮性狭心症は、心臓の血管が一時的にけいれんして狭くなることで、胸の痛みや圧迫感が出る病気です。特に、安静にしているときや夜間、早朝、季節の変わり目に症状が出やすいのが特徴です。運動中にはあまり症状が出ないことが多いです。また、喫煙や飲酒が関係していることもあります。ニトログリセリンなどの薬が効くことが多いです。確定診断には、心臓カテーテル検査が必要です。
現時点での対応
- 症状の経過観察:現在の胸の痛みや動悸、脈が飛ぶ感覚が、どんな状況でどのくらいの強さで起こるのかを記録しながら観察してみましょう。
- 冠攣縮性狭心症の可能性について:可能性がまったくないわけではありませんが、今のところは強く疑う所見は少ないかもしれません。それでも症状が続くようなら、循環器の先生に相談し、必要に応じて追加の検査を考えてもらうとよいでしょう。
- セカンドオピニオン:循環器の問題で不安がある場合は、他の医師の意見を聞くのもよい方法です。
まとめ
胸の痛みや動悸、脈が飛ぶ感覚の原因は、今のところはっきりとはわかりませんが、いくつかの可能性を考えながら、心療内科や胃腸科、循環器の先生と連携して、適切な治療や経過観察を続けることが大切です。セカンドオピニオンを求めることもよい方法です。不安なことや疑問があれば、遠慮せずに医師に相談し、納得できるまで説明を受けてくださいね。あなたの健康を心から応援しています。
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