陥入爪(巻き爪)
監修医師阿部 吉倫内科
- 更新日
- 2023/01/25
- 公開日
- 2020/09/03
陥入爪とは
爪の端が内側に巻いた変形が生じることを巻き爪といい、巻いた爪がわきの皮ふに刺さると陥入爪といいます。足の親指に生じることが多いです。先のせまい革靴やハイヒールをよく履く人や、外反母趾の人によくみられます。
「陥入爪」とはどのような病気ですか?
爪の縁が食い込むことで炎症を起こし、痛みを伴う皮膚の病気です。
陥入爪とは、爪の縁(側縁)が指の軟部組織に食い込み、炎症をきたして痛みを伴う皮膚の病気です。
程度が強いと、ばい菌が入り爪囲炎(そういえん)をきたしたり、爪の食い込みによる炎症が慢性化すると赤く肉が盛り上がったような肉芽形成をきたすこともあります。
日常生活の中で機械的外力を受けやすい足の親指に生じることが多く、深爪が原因となることも多いです。
治療としては、爪の食い込みの一時的な緩和や爪の矯正、爪の切り方の指導などが行われます。
陥入爪の症状
陥入爪ではどのような症状がありますか?
爪の縁が食い込むことで炎症を起こし、腫れたり痛みを伴います。
陥入爪では、爪の縁(側縁)が指の皮膚に食い込み、炎症をきたして痛みを伴う症状があることが多いです。
炎症の程度が強いと、ばい菌が入り爪囲炎(そういえん)をきたすこともあります。
陥入爪の病態は、爪の縁へ爪が刺さってしまうことがきっかけとなり、損傷された皮膚に炎症が生じ、その結果腫れてしまい、ますます爪の縁に爪が刺さってしまうといった悪循環に陥っているとされています。
爪の食い込みによる炎症が慢性化すると、赤く肉が盛り上がったような肉芽形成をきたすこともあります。
陥入爪の原因
陥入爪の原因は何がありますか?
爪の角を深く切りすぎてしまったり、窮屈な靴で爪が圧力を受け続けることが主な原因です。
陥入爪とは、爪の縁(側縁)が指の軟部組織に食い込み、炎症をきたすことが原因となり、痛みを伴う疾患です。
日常生活の中で機械的外力を受けやすい足の親指に生じることが多いです。すなわち、窮屈な靴の着用や、歩行や運動の際に(特に足の親指の)爪の縁と軟部組織との圧迫が強く繰り返されることから、陥入爪の発症や悪化につながりやすいと考えられます。
また、爪の角を深く切りすぎてしまうことで、爪の縁に形成された爪棘(そうきょく)が原因となって生じることも多いです。
陥入爪の検査・診断
陥入爪のセルフチェックはできますか?
症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
「陥入爪のセルフチェックはできますか?」については、以下に個人の見解を記載します。
陥入爪の治療・対処法
陥入爪(巻き爪)への対処法は?
原因として、爪切りによる深爪や、ハイヒールや革靴など足先が窮屈な靴、外反母趾などによる足変形などがあります。正しい爪切りや靴を見直しましょう。痛みが強いときは皮ふ科を受診しましょう。
受診の目安・何科を受診するべきか
陥入爪が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
痛みが強くなる等、日常生活に支障があれば受診しましょう。
陥入爪が疑われる場合、炎症をきたして痛みを伴う症状があることが多いです。また、炎症の程度が強いと、ばい菌が入り爪囲炎(そういえん)をきたすこともあります。
痛みが強くなると歩行が不自由になったり、生活の質の低下を招きやすくなります。
陥入爪そのものは命に関わることは少ない疾患ですが、日常生活に支障がある場合は、医療機関の受診を検討しましょう。
特に糖尿病や免疫を下げる治療をしている場合、難治となることも多いため、まずかかりつけ医に受診すべきか相談しましょう。
陥入爪が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
皮膚科、形成外科、整形外科などを受診しましょう。
「陥入爪が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?」については、以下に個人の見解を記載します。
陥入爪(巻き爪)の専門医がいる近くの病院はありますか?
陥入爪(巻き爪)の専門医がいる病院を見る陥入爪の薬
陥入爪は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
保存的治療と、外科的治療があります。保存的治療は完治に時間を要することもあり、外科的治療には日常生活で制限が必要なこともあります。
陥入爪の治療は大きく分けて、簡便な処置による保存的治療と、爪の一部を除去する外科的治療があります。
保存的治療には、
- 痛み止めや塗り薬で痛みや腫れのコントロール
- 医療用の弾性テープを用いたテーピング法
- 綿花などを用いたパッキング法
- 点滴用チューブを用いたガター法
- 器具を用いた弯曲矯正治療
などが挙げられます。
これらの保存的治療は体への負担が少ないというメリットはありますが、即効性に乏しく、完治までに時間を要することもあります。
外科的治療には、フェノールや水酸化ナトリウムという薬品で爪の一部を破壊する方法や、爪の端に痛みを感じなくなる注射(局所麻酔)をして切除する方法等があります。
保存的治療よりも即効性があることが多いですが、術後しばらくの間は日常生活動作に注意が必要となります。
なお、爪をすべて除去する抜爪(ばっそう)術は、かつては行われることもありましたが、爪が正常に生えかわらなくなるリスクがあるため、現在ではほとんど行われません。
以上のように、陥入爪の治療はさまざまな選択肢がある一方、確実に効果のある方法は確立されておらず、担当医の専門性によって治療方針にも偏りがみられることがあります。
対処法・セルフケア
陥入爪の場合、日常生活で気をつけることはありますか?
爪の角を深く切りすぎないようにして、適切なサイズの靴を履きましょう。
陥入爪の場合、日常生活で気をつけることとして、特に足の親指の爪は、先端まで伸びるのを待ってから、爪の角を残すように真っすぐ切る”スクエアカット"という切り方を心がけましょう。
陥入爪の最も多い原因は、爪を丸く切ったり爪の角を深く切りすぎることによる深爪です。
陥入爪で痛むからと、つい痛む爪の角を切ってしまいがちですが、それにより爪の縁へ爪が刺さってしまうことがきっかけとなり、損傷された軟部組織に炎症が生じ、その結果、軟部組織が腫脹するために、ますます爪の縁に爪が刺さってしまうといった悪循環に陥ってしまいます。
また、先の窮屈な靴を履くことも、爪の変形を招いてしまうため避けたほうがよいでしょう。一方で、あまり大きすぎる靴も、足指が靴の中で滑って靴先に当たってしまい、爪の変形を招くことがあります。
したがって、靴紐などで足首をしっかり固定できる、適切なサイズの靴を選ぶことが大切です。
陥入爪で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
担当医に治療方針についてよく相談しましょう。
陥入爪がなかなか治癒しない場合は、担当医と治療方針について日頃からよく話し合っておきましょう。
陥入爪の病態は、爪の縁へ爪が刺さってしまうことがきっかけとなり、損傷された皮膚に炎症が生じ、その結果腫れてしまい、ますます爪の縁に爪が刺さってしまうといった悪循環に陥っているため、特に保存的治療を行う場合は、治療が長期間に及ぶことが多いです。
陥入爪の治療はさまざまな選択肢がある一方、確実に治療効果のある方法も確立されておらず、担当医の専門性によって治療方針にも偏りがみられることがあります。
陥入爪に関連するその他の質問
陥入爪が痛い時はどうすればよいですか?
医療機関を受診して、担当医の指示に従いましょう。
陥入爪が痛い時は、医療機関を受診しましょう。
陥入爪が疑われる場合、炎症をきたして痛みを伴う症状があることが多いです。
また、炎症の程度が強いと、ばい菌が入り爪囲炎(そういえん)をきたすこともあります。
痛みが強くなると歩行が不自由になったり、生活の質の低下を招きやすくなります。
陥入爪そのものは命に関わることは少ない疾患ですが、日常生活に支障がある場合は、医療機関の受診を検討しましょう。
特に糖尿病や免疫を下げる治療をしている場合、難治となることも多いため、まずかかりつけ医に受診すべきか相談しましょう。
巻き爪と陥入爪の違いはなんですか?
爪が弯曲しているものを巻き爪、爪が食い込んでいるものを陥入爪と呼びます。
陥入爪とは爪が短く食い込んでいる状態を指し、巻き爪とは爪が弯曲している状態を指します。両者は合併して生じることも多いため、それぞれの状態はしばしば混同されていることがあり注意が必要です。
陥入爪は、爪の弯曲の程度に関わらず発症しえるため、巻き爪がある場合のみならず、爪が平らな場合にも生じることがあります。
爪は足の指先にある末節骨という骨にブリッジをかけるように、軽度に弯曲した状態でかかっており、指(趾)腹から強い力(足の場合は床反力)がかかると広がる構造をしています。
巻き爪は病名ではなく症状名であり、爪の(側)縁が内方へ向かって過度に弯曲した状態を指します。
爪が弯曲していても自覚症状を伴わない症例も多く存在しますが、爪の縁が周囲の皮膚を損傷するために痛み・炎症や二次感染を引き起こした場合には治療の対象となります。
陥入爪による肉芽は、自分で対処できますか?
石鹸洗浄はしてもよいですが、患部が湿りすぎないよう注意が必要です。
陥入爪による肉芽を自分で対処することは、場合によっては不可能ではありませんが、誤った方法にならぬよう注意が必要です。
陥入爪による肉芽は、爪の食い込みによる炎症が慢性化して、組織が過剰に形成されてできたものです。したがって湿った環境を避ける必要があります。
痛みがあるからと市販の絆創膏などで保護したくなりますが、絆創膏は湿った環境を作り出すことで傷の再生を促すものが多く、陥入爪による肉芽には適していないことが多いです。
どうしても保護をしたい場合は、ガーゼなど風通しのよい素材を使い、毎日石鹸で洗ってガーゼを交換し、患部を清潔に保っておくことが大切です。
陥入爪について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「陥入爪(巻き爪)」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 足の指が痛みますか?
- 爪が変形していますか?
- 爪の色がおかしいと感じますか?
陥入爪に関連する病気・症状
この記事の監修医師
阿部 吉倫
内科
2015年東京大学医学部医学科卒。東京大学医学部付属病院、東京都健康長寿医療センターで初期研修を修了。血便を放置し48歳で亡くなった患者との出会いをきっかけにデータサイエンスの世界へ。2017年5月にUbie株式会社を共同創業。2019年12月より日本救急医学会救急AI研究活性化特別委員会委員。2020年 Forbes 30 Under 30 Asia Healthcare & Science部門選出。
- 更新日
- 2023/01/25
- 公開日
- 2020/09/03