あがり症のセルフチェックはできる?緊張しやすくあがり症である
監修医師阿部 吉倫内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/07/13
概要
緊張しやすくあがり症であるとは、人前での発表や対人場面で過度な不安や緊張が生じる状態です。社交不安障害(SAD)では「恥をかくのではないか」という恐怖が強く、発汗・動悸・声の震えなどの身体症状を伴います。日本では人口の約3〜13%が該当するとされ、認知行動療法や薬物療法で改善が見込めます。
あがり症とは
「あがり症」とはどのような症状ですか?
不安や緊張によって、プレゼンテーションやスポーツなどでのパフォーマンスが下がってしまう現象を指します。
“あがり”とは、高いパフォーマンスを発揮することの重要性を高めるような心理的ストレッサーによって喚起される不安によって、実際にパフォーマンスが低下する現象を指します。スポーツ心理学では”チョーキング”とも呼ばれます。
具体的には、胸がどきどきしたり、うまく呼吸ができなかったり、身体が動きづらかったり、頭が真っ白になったり、赤面したり、ということが起こりえます。
「あがり症」は病気ではなく、正常な不安や緊張という反応としてみることもできます。ただ、他者によって注視されるかもしれない、社交状況への強烈な恐怖や不安が強い場合は、社交不安症(social anxiety disorder:SAD)と診断されることもありえます。
あがり症の原因
あがり症の原因や考えられる病気には何がありますか?
社交不安症などのご病気のこともありますが、病気でなくても自分に自信がなかったり、他者からの評価を気にしたりする傾向があると、あがりやすいという説があります。
あがり症の原因は、以下のような要素があるという説があります。
- 「他者から評価されている」ということに注意が向きすぎている
- 「評価が下がること」を不安に思っている
- 神経質であること
- 自信がないこと
考えられる病気としては、社交不安症を含む不安症群があります。ある状況に対して恐怖や不安が強く、その状況を避けたり、なんとか耐え忍んでいたりという場合は、治療が有効な場合もあるので医療機関の受診をおすすめします。
受診の目安・何科を受診するべきか
あがり症の場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
診断や薬での治療を受けたい場合は精神科を、カウンセリングを受けたい場合は心理士のいる精神科かカウンセリングルームで相談しましょう。
あがり症の場合、仕事などの日常生活に影響しているようであれば、精神科を受診することで困りごとが少なくなることがあります。もしくは、認知行動療法などの心理療法を受けたい場合は、カウンセリングルームや、心理士が在籍するメンタルクリニックを受診しましょう。
病院を受診する目安としては、以下の症状を伴う場合です。
- 他の人に見られる場面に対して、著しい恐怖や不安がある
- 否定的な評価を受けることを恐れている
- ”あがる”状況を避けようとしてしまう
- ”あがる”状況への恐怖や不安、それを避けることが、仕事などの支障になっている
検査・診断
あがり症のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
あがり症は診断基準がある病気ではありませんので、診断のためのチェックではありませんが、以下の項目が参考になるかもしれません。
- □他の人に見られる可能性がある場面に対して、著しい恐怖や不安がある
- □ある振る舞いをすることや、不安症状を見せることで、否定的な評価を受けることを恐れている
- □あがったり、恐怖や不安を引き起こしたりする状況を避けようとする
- □あがることや恐怖や不安が強いこと、もしくは、あがりや不安を引き起こす状況を避けることが、仕事などの社会生活の支障になっている
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、あがり症かどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
あがり症の診断基準はありますか?
あがり症は正式な診断名ではありませんので診断基準はありませんが、社交不安症の可能性がある場合は、社交不安症の診断基準が用いられることがあります。
あがり症は正式な診断名ではありませんので、診断基準はありませんが、社交不安症の可能性がある場合は、以下のチェックリストを参考にしてみてください。
- 他の人に見られる可能性がある場面に対して、著しい恐怖や不安がある
- ある振る舞いをすることや、不安症状を見せることで、否定的な評価を受けることを恐れている
- 恐怖や不安を引き起こす状況を避けようとする
- 恐怖や不安が強いこと、もしくは、恐怖や不安を引き起こす状況を避けることが、仕事などの支障になっている
あがり症の薬
あがり症は薬で治療できますか?
あがり症は、不安や緊張、交感神経の亢進をやわらげるような薬で治療できることもあります。
あがり症は、薬で治療できることもあります。
不安をやわらげる薬や交感神経の働きを抑える薬を使うことで、緊張や動悸(どうき)、手のふるえなどの心身の反応をおさえたり、不安が少ない状態で大事な場面にのぞめるようになることがあります。薬の依存性が心配されることもあるため、必要な場面に限って使うこともあります。
また、薬だけでなく、自律訓練法や認知行動療法といったトレーニングが役立つこともあります。気になる症状がある場合には、早めに医療機関やカウンセリングルームを受診し、相談するようにしましょう。
あがり症の治療
あがり症の治療や予防方法には何がありますか?
心理療法により治療されることがあります。また、事前に練習をしておくことが予防になることもあります。
あがり症を改善したり、予防したりする方法としては、次のようなものがあります。
- 心理療法により物事のとらえ方を違った風にしてみる
- 自律訓練法などのリラクゼーショントレーニングに取り組む
- パフォーマンス前のルーティンを設定する
- あがる場面に対して練習を重ねておく
などを試みてみることが、役に立つことがあります。
また、不安や緊張、交感神経の高ぶりをやわらげるための薬を飲んでおくことで、”あがる”場面に対応しやすくなることがあります。
あがり症に関連するその他の質問
あがり症で声が震えるのを抑えることはできますか?
心理療法やリラクセーション法、薬物療法などによって声が震えるのをやわらげることができる場合もあります。
あがり症で、声が震えるのを抑えることはできます。
例えば、心理療法により物事のとらえ方を違った風にしてみたり、自律訓練法などのリラクゼーショントレーニングに取り組んだり、あがる場面に対して練習を重ねたり、パフォーマンス前のルーティンを設定したり、などを試みてみることが役に立つでしょう。
また、声が震えること自体を不安に思い過ぎず、「伝えたいことを伝える」「準備してきたことを発揮する」などの本来の目的を大事にしてみましょう。「声は震えたが、発表はうまくいった」という成功体験を積み重ねることで、だんだんと不安を受け入れることができ、結果的に声が震えにくくなることはあるでしょう。
あがり症に関連する病気・症状
このページを見ている人はこんな病気も見ています
このページを見ている人は他にどんな病気を見ていますか?
この記事の監修医師
阿部 吉倫
内科
2015年東京大学医学部医学科卒。東京大学医学部付属病院、東京都健康長寿医療センターで初期研修を修了。血便を放置し48歳で亡くなった患者との出会いをきっかけにデータサイエンスの世界へ。2017年5月にUbie株式会社を共同創業。2019年12月より日本救急医学会救急AI研究活性化特別委員会委員。2020年 Forbes 30 Under 30 Asia Healthcare & Science部門選出。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/07/13