膿胸の入院期間は?膿胸と症状の関連性をAIで無料でチェック
監修医師折茂 圭介呼吸器内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03
膿胸とは
肺を包む胸膜と胸壁の内側を覆う胸膜の間の空間に膿が溜まってしまう病気です。細菌が感染することによって起こり、感染をうまく制御できないと慢性膿胸という状態に移行します。
「膿胸」とはどのような病気ですか?
肺の周りにある胸腔に、細菌などが原因で膿が溜まる病気です。
膿胸とは、肺と胸壁の間にある「胸腔」という空間に、肉眼で見て膿とわかる液体がたまった状態のことです。この液体から細菌が必ずしも検出される必要はありません。
膿胸は、その経過によって大きく「急性膿胸」と「慢性膿胸」に分けられます。発症からおよそ3ヶ月以内であれば急性膿胸、それ以上経過していれば慢性膿胸と判断されるのが一般的です。
また、肺を切除する手術の後に合併症として生じる膿胸は「術後膿胸」として扱われます。
慢性膿胸とはどのような状態ですか?
慢性膿胸とは、胸腔内の炎症が長期間続き、厚い線維性の膜が形成され、肺の動きを妨げる状態です。
膿胸は、その進行段階によって3つのステージに分けられ、ステージ3が「慢性組織化期」または「慢性膿胸」に相当します。
この段階では、胸腔内にたまった膿が固まり始め、「線維性の膜(fibrous peel)」が形成されます。この厚い膜が肺を包み込み、肺が十分に膨らむのを妨げたり(肺の拡張不全)、肺の機能を低下させたりします。また、新たな感染のリスクも生じます。
- この厚くなった胸膜は、通常は3〜6か月かけて改善することが多いですが、一部のケースでは真の瘢痕(きずあと)として残ることがあります。
- 画像検査では、胸膜の著しい肥厚や石灰化が見られることがあります。
- 慢性膿胸の診断は、患者さんが病気の遅い段階で受診した場合に、後から確定されることもあります。
肺の拡張不全や呼吸機能の制限が6か月以上続き、それが患者さんの運動能力や生活の質を著しく低下させている場合に、肺を包む膜を取り除く肺剥皮術という外科手術が検討されることがあります。
膿胸の症状
膿胸には初期症状はありますか?
膿胸の初期症状は肺炎の症状と区別がつきにくく、咳や発熱、胸の痛みなどがあります。
膿胸に特有の初期症状というものはなく、一般的に肺炎の症状と重なります。そのため、咳、発熱、胸の痛み、息切れなどが初期に見られる症状となり得ます。
肺炎の治療を受けているにもかかわらず、熱が下がらない、または新たに熱が出るといった場合には、膿胸の可能性を強く疑う必要があります。
特に、誤嚥しやすい方や口腔衛生が悪い方、免疫力が低下している方、高齢者や18歳未満の若年者など、膿胸になりやすいリスク因子がある場合は、より注意が必要です。
参考文献
P Vaudaux, F A Waldvogel.“Gentamicin inactivation in purulent exudates: role of cell lysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7441018/,(参照 2025-08-18).
Federico Mei et al.“Efficacy of Small versus Large-Bore Chest Drain in Pleural Infection: A Systematic Review and Meta-Analysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36693327/,(参照 2025-08-18).
Mark E Roberts et al.“British Thoracic Society Guideline for pleural disease”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37553157/,(参照 2025-08-18).
Nicholas A Maskell et al.“U.K. Controlled trial of intrapleural streptokinase for pleural infection”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15745977/,(参照 2025-08-18).
膿胸ではどのような症状がありますか?
咳、発熱、胸の痛み、息切れ、痰などで、肺炎の症状と重なることが多いです。
膿胸の症状は、肺炎と似ていて、特有のものではありません。 よく見られる症状は次の通りです。
肺炎単独の場合や、合併症のない肺炎随伴胸水の場合と比較して、膿胸の患者さんでは、発熱や体のだるさ(倦怠感)が数日間続くなど、より症状が長く続く傾向があります。 
また、誤嚥(ごえん)による感染や口腔衛生が良くない方に発症する膿胸の場合、症状がゆっくりと現れ、数週間から数ヶ月にわたって食欲不振や体重減少が見られることもあります。 診察では、胸に水が溜まっている徴候として、
- 胸を叩いた時に鈍い音
- 呼吸の音が小さくなる
- 触れると胸壁の振動(声振盪)が弱くなる
などが確認されることがあります。
参考文献
P Vaudaux, F A Waldvogel.“Gentamicin inactivation in purulent exudates: role of cell lysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7441018/,(参照 2025-08-18).
Federico Mei et al.“Efficacy of Small versus Large-Bore Chest Drain in Pleural Infection: A Systematic Review and Meta-Analysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36693327/,(参照 2025-08-18).
Mark E Roberts et al.“British Thoracic Society Guideline for pleural disease”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37553157/,(参照 2025-08-18).
Nicholas A Maskell et al.“U.K. Controlled trial of intrapleural streptokinase for pleural infection”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15745977/,(参照 2025-08-18).
膿胸の原因
膿胸の原因は何がありますか?
主な原因は肺炎の合併症ですが、直接的な細菌侵入や真菌・寄生虫の感染によっても起こります。
膿胸のほとんどは、もともとあった肺炎が原因で発症すると考えられています。肺炎によって肺の周りに溜まった液体(肺炎随伴性胸水)に細菌が侵入し、それが悪化して膿になります。 肺炎以外では、次のような原因が挙げられます。
- 食道が破れる
- 胸への外傷(けが)
- 他の臓器からの細菌の広がり(例:肝臓の膿瘍など)
- 胸膜を突き破った気管支がん
- 感染した先天性のう胞
原因となる微生物としては、主に細菌が挙げられますが、真菌(カビの仲間)や寄生虫が原因になることも稀にあります。 細菌の種類は、感染経路によって異なります。
- 市中肺炎(病院の外でかかる肺炎)が原因の場合:肺炎を引き起こす細菌(例:肺炎球菌、黄色ブドウ球菌など)
- 誤嚥(ごえん、食べ物などが誤って気管に入る)が原因の場合:口の中の細菌(例:レンサ球菌、嫌気性菌など)が多く、複数の種類の菌による感染が多い。
- 肺炎以外の原因の場合:原因となった感染源によって異なる(例:お腹の中の感染症が原因なら腸内の菌など)。
糖尿病がある方はクレブシエラ菌による膿胸のリスクが高く、インフルエンザにかかっている方では、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌などによる細菌感染を合併して膿胸になることがあります。
参考文献
Tahreema N Matin et al.“Interventional radiology of pleural diseases”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21324048/,(参照 2025-08-18).
J E Heffner et al.“Pleural fluid chemical analysis in parapneumonic effusions. A meta-analysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7767510/,(参照 2025-08-18).
Kun-Eng Lim et al.“Diagnosis of malpositioned chest tubes after emergency tube thoracostomy: is computed tomography more accurate than chest radiograph?”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16274893/,(参照 2025-08-18).
膿胸の検査・診断
膿胸のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
膿胸を疑うべき症状をご自身で確認することは、早期受診のきっかけとして非常に重要です。以下の症状が複数当てはまる場合は、自己判断で様子を見ずに、速やかに医療機関を受診してください。
発熱・悪寒
38度以上の高熱が出ることが多いです。悪寒(ゾクゾクする寒気)や、大量の汗をかくこともあります。肺炎などの治療中にもかかわらず、熱がなかなか下がらない場合は要注意です。
胸の痛み
片側の胸に、深呼吸や咳をしたときにズキッと響くような鋭い痛みを感じることが特徴です。体を動かしたときに痛みが強まることもあります。
咳や痰(たん)
咳が続きます。膿のような色(黄色や緑色)の痰が出ることがあります。
呼吸の異常
呼吸が苦しい、息切れがすることがある。呼吸が浅くなり、速くなる。
全身の症状
体のだるさ、倦怠感が強い。食欲がない。体重が減少する。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、膿胸の可能性をセルフチェックできます。ぜひご活用ください。
膿胸のCT検査では何がわかりますか?
CT検査では、少量の胸水やその隔壁(区画)、肺や胸膜の異常、膿胸の具体的な広がりなどが詳細にわかります。
胸部CT検査は、胸腔にたまった少量の液体(胸水)を見つけるのに最も感度の高い方法です(2mL以上)。 CT検査では、次のようなことがわかります。
胸水の確認
胸水の量や場所がわかります。
隔壁(かくへき)の有無
胸水がいくつかの部屋に区切られてたまっている「隔壁形成」を簡単に見つけることができます。
肺や胸膜の異常
肺炎、肺膿瘍(肺にできた膿の袋)、瘻孔(ろうこう、異常な通路)、横隔膜の欠損、食道破裂、基礎となるがんの疑いがあるしこりなど、肺や胸膜、気道のさまざまな異常を詳細に評価できます。
胸膜の状態
胸膜の厚さや、造影剤を使った際に胸膜が強く染まる様子(胸膜増強)が確認できます。特に、胸膜が厚くなり、肺を包み込むように分離して見える「split pleura sign」は、膿胸を示唆する所見として有用です。
周囲組織の変化
胸郭の外側の脂肪組織の濃度が増加している様子が認められることもあります。
空気の有無
胸水の中に空気の泡や気液面が見られる場合、気胸や気管支胸膜瘻(気管支と胸膜の間に穴が開くこと)、胸腔穿刺(きょうくうせんし)時の空気の混入、あるいはガスを産生する嫌気性菌の存在を示唆することがあります。
これらの情報から、膿胸の診断や重症度、治療方針の決定に役立てられます。
参考文献
John E Heffner et al.“Diagnostic utility and clinical application of imaging for pleural space infections”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20133295/,(参照 2025-08-18).
S L Aquino et al.“Pleural exudates and transudates: diagnosis with contrast-enhanced CT”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8058951/,(参照 2025-08-18).
R J Waite et al.“Parietal pleural changes in empyema: appearances at CT”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2315473/,(参照 2025-08-18).
S E Kearney et al.“Computed tomography and ultrasound in parapneumonic effusions and empyema”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10924379/,(参照 2025-08-18).
膿胸の治療・対処法
膿胸への対処法は?
原因となる細菌に対しての抗生剤に加え、チューブを膿がある部位に留置し、膿を体外に排出することが必要です。効果が十分でない場合や、慢性膿胸に移行してしまった場合には、手術が必要になる場合があります。
膿胸の入院期間や治療期間はどのくらいですか?
治療期間は膿胸のタイプや経過で異なり、数週間から数ヶ月に及ぶことがあります。
膿胸の最適な治療期間は、胸水のタイプ、ドレナージの状況、治療への反応、患者さんの免疫状態などによって異なります。
- 単純な肺炎随伴性胸水(自然に治まる可能性のある軽度なもの)の場合、治療期間は1〜2週間程度です。
- 膿胸の場合、通常はさらに長く、4〜6週間かかることも多いです。
- 胸腔内線溶療法を行うことで、入院期間が短縮されることが示されています。
- 手術(VATS)も入院期間の短縮につながる可能性がありますが、必ずしもそうではないという研究結果もあります。
画像上の胸膜の厚みなどが完全に消失するまでには、数週間から数ヶ月かかることがありますが、完全に消失するまで治療を継続する必要はありません。
参考文献
Edward T H Fysh et al.“Clinical outcomes of indwelling pleural catheter-related pleural infections: an international multicenter study”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23828305/,(参照 2025-08-18).
Najib M Rahman et al.“Intrapleural use of tissue plasminogen activator and DNase in pleural infection”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21830966/,(参照 2025-08-18).
Didier Lardinois et al.“Delayed referral and gram-negative organisms increase the conversion thoracotomy rate in patients undergoing video-assisted thoracoscopic surgery for empyema”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15919270/,(参照 2025-08-18).
D R Lawrence et al.“Thoracoscopic debridement of empyema thoracis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9386719/,(参照 2025-08-18).
膿胸の場合、主にどのような治療をしますか?
感染した胸水を速やかに排出することと、適切な抗菌薬(抗生物質)による治療が中心です。
膿胸の治療では、感染源を排除するために、主に二つの方法が重要です。
抗菌薬(抗生物質)治療
膿胸と診断された場合、または疑われる場合は、すぐに抗菌薬の投与を開始します。これは原因菌を殺すための薬です。肺炎の原因菌や、嫌気性菌(空気に触れると死ぬ菌)など、疑われる菌に合わせて抗菌薬が選ばれます。
胸水の排出(ドレナージ)
感染した胸水を体外に出すことが非常に重要です。多くの場合、胸腔に管(胸腔ドレーン)を入れて膿を排出します。この処置は、膿胸の予後を改善するため、できるだけ早く行うべきだとされています。
これらの治療を適切かつ迅速に行うことが、患者さんの命を救う上で非常に重要です。
参考文献
J E Heffner et al.“Pleural fluid chemical analysis in parapneumonic effusions. A meta-analysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7767510/,(参照 2025-08-18).
C Mavroudis et al.“Experimental aerobic-anaerobic thoracic empyema in the guinea pig”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3548615/,(参照 2025-08-18).
受診の目安・何科を受診するべきか
膿胸が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
呼吸器内科または呼吸器外科を受診しましょう。
膿胸は肺や胸膜の感染症が原因であることが多いため、呼吸器を専門とする科が診断と治療の中心となります。
呼吸器内科
主に、原因となる肺炎などの感染症の治療(抗菌薬投与など)や、胸腔に管を入れて膿を排出する「胸腔ドレナージ」などの内科的治療を行います。
呼吸器外科
内科的治療で改善しない場合や、膿が固まってしまっている場合などに、手術(胸腔鏡手術など)による治療を行います。
多くの場合は、まず呼吸器内科で診断を受け、治療方針を決定します。手術が必要と判断された場合に、呼吸器外科へ紹介されるのが一般的な流れです。お近くに呼吸器専門のクリニックや病院があれば、そちらを受診するのが最もスムーズです。近くに専門科がない場合にはかかりつけ医や近くの内科、総合病院の一般内科でも構いません。胸部X線検査や血液検査などで膿胸が疑われれば、専門の医療機関を紹介してもらえます。
また、38度以上の高熱が続く、呼吸が苦しい、胸の痛みが強い、ぐったりして意識がはっきりしないなどの症状が急激に現れたり、重症であったりする場合は、緊急を要する可能性があります。夜間や休日であっても、ためらわずに救急外来を受診するか、救急車(119番)を呼んでください。
膿胸が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
肺炎の治療中に発熱が続く、または再発したり、新しい熱が出たりする場合に受診を検討しましょう。
肺炎と診断された方が、次のような症状を示す場合は、膿胸の発生を強く疑い、医療機関を受診する目安となります。
また、誤嚥をしやすい、歯の状態が悪い、アルコールや薬物の乱用がある、免疫力が低下している、若い方(18歳未満)や高齢の方(65歳以上)など、膿胸になるリスクが高い方は、特に注意して症状の有無を確認し、早めに医療機関を受診することが大切です。
参考文献
J G Bartlett.“Anaerobic bacterial infections of the lung and pleural space”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8324127/,(参照 2025-08-18).
J G Bartlett et al.“Anaerobic infections of the lung and pleural space”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/4834618/,(参照 2025-08-18).
Christian N Meyer et al.“Bacteriological aetiology and antimicrobial treatment of pleural empyema”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21108539/,(参照 2025-08-18).
膿胸の専門医がいる近くの病院はありますか?
膿胸の専門医がいる病院を見る膿胸の薬
膿胸は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
主に細菌感染を抑える抗菌薬(抗生物質)を使用しますが、副作用に注意が必要です。
膿胸の治療では、細菌感染を抑えるために抗菌薬(抗生物質)が使われます。これは、膿胸の原因となる細菌を倒すための基本的な治療です。抗菌薬の中には、アレルギー反応を起こしたり腎障害や肝障害を起こすものがあるため、定期的な血液検査が重要です。
また、胸腔内にたまった膿を溶かして排出しやすくするために、線維素溶解剤という薬を胸の中に直接注入する治療も研究されています。この薬は、膿の中で固まってしまう線維(フィブリン)を溶かす作用があります。
線維素溶解剤の副作用としては、出血などの重篤な合併症が報告されていますが、重篤ではない合併症と比べて頻度に差はないとされています。ただし、日本では膿胸治療への使用が承認されていないため、使用には注意が必要です。
参考文献
P Vaudaux, F A Waldvogel.“Gentamicin inactivation in purulent exudates: role of cell lysis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7441018/,(参照 2025-08-18).
Nicholas A Maskell et al.“U.K. Controlled trial of intrapleural streptokinase for pleural infection”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15745977/,(参照 2025-08-18).
G Thommi et al.“A double blind randomized cross over trial comparing rate of decortication and efficacy of intrapleural instillation of alteplase vs placebo in patients with empyemas and complicated parapneumonic effusions”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22398159/,(参照 2025-08-18).
Cemal Ozcelik et al.“Intrapleural fibrinolytic treatment of multiloculated postpneumonic pediatric empyemas”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14667597/,(参照 2025-08-18).
Debra A Gervais et al.“Adjunctive intrapleural tissue plasminogen activator administered via chest tubes placed with imaging guidance: effectiveness and risk for hemorrhage”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18309017/,(参照 2025-08-18).
Stavros Anevlavis et al.“Intrapleural r-tPA in association with low-molecular heparin may cause massive hemothorax resulting in hypovolemia”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21063075/,(参照 2025-08-18).
対処法・セルフケア
膿胸の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
体の回復を助け、再発を防ぐために気をつけるべき点がいくつかあります。
治療の段階(入院中か、退院後の回復期か)によって注意点は少し異なります。
【治療中に最も大切なこと】
医師・看護師の指示を厳守する
抗生物質の服用: 指示された時間に、処方された分量を必ず飲み切ってください。症状が良くなったと感じても、自己判断で中断すると再発や耐性菌の原因になります。ドレーン管理: 胸に管(胸腔ドレーン)が入っている場合は、管を引っ張ったり、ねじったりしないよう注意し、痛みや異常があればすぐに看護師に伝えてください。
十分な栄養と休息を取る
【退院後・回復期の日常生活】
体力の回復を焦らない
退院後もすぐには元の体力に戻りません。まずは散歩などの軽い運動から始め、体の調子を見ながら徐々に活動量を増やしていきましょう。疲労を感じたら無理せず休むことが大切です。
バランスの取れた食事を継続する
体力を回復させるため、引き続き栄養バランスの取れた食事を心がけてください。
禁煙を徹底し、受動喫煙も避ける
喫煙は肺の機能を低下させ、感染症のリスクを著しく高めます。膿胸の再発予防のためにも禁煙は必須です。ご家族にも協力してもらい、受動喫煙も避けてください。
定期的に通院する
退院後も、医師の指示通りに必ず通院してください。胸部X線検査などで肺の状態を確認し、完全に治癒したか、後遺症がないかなどを見ていく必要があります。
体調の変化に注意する
再び発熱したり、胸の痛みや咳、呼吸困難などの症状が現れた場合は、すぐに受診してください。
膿胸は治療に時間がかかることもあり、根気のいる病気です。焦らず、医師の指導に従いながら、一つひとつ着実に日常生活を取り戻していくことが大切です。
膿胸で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
薬やドレナージ治療で改善しない場合、手術治療が推奨されます。
膿胸の治療は、まず膿を排出するためのチューブ(ドレーン)を胸に入れることと、細菌を抑えるための抗菌薬治療から始めるのが一般的です。
しかし、もしこれらの治療だけでは膿胸が改善しない場合、特に急性膿胸の「線維素膿性期」や「器質化期」と呼ばれる、膿が固まりやすくなったり、組織が厚くなったりする段階では、外科的な治療(手術)が検討されます。
大規模な研究では、手術を受けなかった患者さんの方が、手術を受けた患者さんよりも死亡率が高いことが示されています。そのため、薬やドレナージで効果が見られない場合には、早期の手術が推奨されることがあります。
膿胸に関連するその他の質問
膿胸が他の人にうつることはありますか?
膿胸は体内の感染症であり、他の人に直接うつる病気ではありません。
膿胸は、体内の胸膜腔という限られた空間で細菌などが原因で発生する感染症です。原因となる菌は、肺炎などから体内に広がる場合や、けがなどから直接侵入する場合があります。
そのため、一般的な風邪やインフルエンザのように人から人へうつる病気ではありません。ただし、膿胸の原因となる肺炎などの病気自体は、咳やくしゃみを通じて他の人にうつることがあります。
膿胸は放っておくと重症化することもあるため、胸の痛みや息苦しさ、発熱などの症状がある場合には、早めに医療機関を受診し、医師に相談するようにしましょう。
参考文献
Daniel J B Marks et al.“Thoracic empyema: a 12-year study from a UK tertiary cardiothoracic referral centre”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22276145/,(参照 2025-08-18).
Maged Hassan et al.“The microbiology of pleural infection in adults: a systematic review”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31248959/,(参照 2025-08-18).
Thiago Lisboa et al.“Pleural infection: changing bacteriology and its implications”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21382129/,(参照 2025-08-18).
膿胸について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「膿胸」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 体温は37.5℃以上ですか?
- 胸の痛みはありますか?
- たんが出ていますか?
- 黄色または緑色のたんが出ますか?
- 背中の上のほうの痛みですか?
膿胸に関連する病気・症状
この記事の監修医師
折茂 圭介
呼吸器内科・アレルギー科・内科
東北大学医学部卒。東京都立駒込病院での初期研修を経て東京女子医科大学呼吸器内科入局。大学院で国立成育医療研究センター研究所 免疫アレルギー感染研究部に国内留学。博士課程修了後、同研究室で研究員として勤務。専門は呼吸器内科学、特に喘息をはじめとするアレルギー学。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03